デジナタ連載 水原佑果×Technics DJ1200|“最高の友人”細野晴臣イベントでDJ用ヘッドフォン最新モデルを体験

細野さんは“最高の友人”

──本日出演された細野晴臣さんの50周年を記念したイベント「細野さん みんな集まりました!」の3日目のテーマは「細野さんで踊ろう」でした。9組のDJが細野さんをテーマにした選曲をプレイしましたが、参加してみていかがでした?

これほど貴重なことはないですね。私は細野さんのファンで、追っかけをしている最中なんですが(笑)、まさかこのイベントに声をかけてもらえるとは思ってなかったので。選曲については、当日決めたところもあります。昨日まではアンビエントで静かめの曲を用意していたんですが、私の前のスカートさんがアゲアゲの選曲だったし、私も「もっと盛り上げたいな」というテンションになって。ロックな曲も入れたくなったので、はっぴいえんどの「12月の雨の日」もかけたし、KEN ISHIIさんがミックスした曲(「JADO」)も入れました。DJをするときはいつもそうなんですけど、そのときの気分で選ばせてもらいましたね。

──お祭りっぽい雰囲気の曲もかけられていて、細野さんの50周年をお祝いするイベントにぴったりでした。

「踊ろう」がテーマなので、お祭りみたいな感じもいいかなと。細野さんには本当にいろんなジャンルの楽曲があって、調べれば調べるほど「こんな世界もあるんだ!?」という発見があるんですよ。ビートもすごくオリジナリティがあるし、現場のムードや自分のテンションに合わせて楽曲を引っ張り出せるんですよね。イギリスのネットラジオ局NTS Radioのために定期的にMixを作らせてもらってるんですが、細野さんの曲を入れると「間違いないね!」とか「こういう曲もあるんだね」という反応があって。細野ラバーは世界共通だし、みんなが細野さんの音楽を掘り続けているんだなって。私もいつか、細野さんの曲をサンプリングして曲を作ってみたいです。

──水原さんにとって、細野さんの音楽の入り口はどこだったんですか?

最初は1970年代のエキゾチックな作品ですね。中華街のライブ(1976年に神奈川・横浜中華街の同發新館で行われたコンベンションライブ)で「ファイアークラッカー」を演奏している映像に衝撃を受けて。それをきっかけにしてマーティン・デニーの存在を知って、細野さんのルーツをたどるようにいろんな音楽を聴いて。そこから掘っていたんですけど、まだまだ知らないことがいっぱいあります。80年代にはアイドルにもたくさん楽曲を提供されているので、そのあたりももっと探ってみたくて。

──細野さんとの交流が始まったのはいつ頃ですか?

2年前(2017年1月)の香港ライブのときですね。去年のロンドンのライブではステージでご一緒させてもらって(参照:細野晴臣、イギリスで実現した水原希子&佑果との「東京ラッシュ」コラボ映像公開)、さらにラジオ(InterFM「Daisy Holiday!」)にも出させていただいて。

──細野さんの50周年を記念したドキュメント映画「NO SMOKING」にも登場していました。

本当に光栄です。お会いするたびに刺激をもらえるし、「この曲いいよ」と教えてくれるんですよ。そうやって音楽を共有できているのがうれしいし、もしできるなら“最高の友人”とお呼びしたいです。

水原佑果

「細野さん みんな集まりました! Day3 細野さんで踊ろう」レポート

10月11、13~15日の計4日間にわたって東京・恵比寿ザ・ガーデンホールで行われた、細野晴臣の音楽活動50周年記念したイベント「祝!細野晴臣 音楽活動50周年 × 恵比寿ガーデンプレイス25周年『細野さん みんな集まりました!』」。10月13日に行われたDJイベント「細野さんで踊ろう! Presented by 音楽ナタリー」には、細野や水原のほか、スカート、TOWA TEI、Kenmochi Hidefumi(水曜日のカンパネラ)、砂原良徳、小西康陽、OL Killerという“細野ラバー”たちが集結した。

出演者たちは細野のソロ曲はもちろん、彼がプロデュースや作詞作曲を手がけたナンバー、はっぴいえんどやYellow Magic Orchestraといった所属グループの曲など、それぞれの選曲でフロアを盛り上げた。この日の紅一点である水原はトップバッターのスカートからバトンを渡されると、「EAH-DJ1200」を首にかけて、楽しげにレコードをセレクト。はっぴいえんどの「12月の雨の日」、KEN ISHIIの「JADO」など細野へのリスペクトを込めた選曲と、チャーミングな笑顔でフロアを沸かせた。

トリを務めた主役の細野は「いらっしゃい! みんなすごいね。DJとかやったことないから、聴いててね」と照れくさそうに挨拶したのち、最近よく聴いていたというTok Tok Tok「The Weight」やペギー・リー「It's a Good Day」をスピン。さらにSKETCH SHOWの「ATTENTION TOKYO」、HASYMOの「WEATHER」といった自身が携わった楽曲で観客を喜ばせた。DJ中にステージでステップを踏むなどリラックスした様子も見せ、最後は「Smile」をバックに大きな拍手を浴びながら去っていった。

イベント期間中は会場のロビーエリアにTechnicsのターンテーブルを紹介するコーナーや、細野の歴代作品のアナログレコードを飾ったフォトブースが設けられる試みも。特にフォトブースは連日賑わいを見せ、多くの来場者が記念撮影をしていた。

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Technics「EAH-DJ1200」

Technics「EAH-DJ1200」

累計販売台数50万台を超え、世界中で愛用されている「RP-DJ1200」をベースに、音質や操作性、耐久性を向上させた新モデル。直径40mmの新開発ドライバーにより、大音量下でのモニタリングにも適したバランスのいい音質と、歪みの少ない高耐入力を実現している。着脱可能な片側出しコードを採用し、接着時にロックすることでプレイ中のコードの脱落を防止。さらにヘッドバンドやイヤパッド、ハウジング部の回転機構の耐久性を向上させるなど、音質のみならずユーザビリティにもこだわった設計になっている。