全部が「最後の○○」だった
──それにしても2018年はライブの数がすごく多くて、皆さんかなり忙しかったのでは?
古川 2017年が何もなかった反動で、2018年はライブをやりまくってましたね。でもその忙しさ、目まぐるしさが私は嫌いじゃなくて「ああ、でんぱ組.incだな」って。ホントに充実した1年になったし、またみんなの前でライブができて、ツアーをたくさん回れたことがうれしくて。ツアーがしたいってずっと言い続けてたのが、この7人で叶えられてよかったです。
藤咲 あと本番のライブも多かったんですけど、私はそのぶんレッスンも多かったし濃かったなっていう印象があって。みんなでたくさん練習して、そこで意思疎通ができた気がする。人数が増えたことによって慣れない部分をみんなが補おうとするというか、7人でまとまろうとする感じがあったかな。
相沢 わかる。私もリハーサルの時間がより尊く感じられるようになって。リハーサルってホントにメンバー7人だけだったりするんで、不安なこともあったけど逆に一致団結感も生まれて「でんぱ組.inc、いいやつらだな」って改めて感じたりとか。
──ねむきゅんはこの1年、特に感慨深かったんじゃないですか? 前回のインタビュー(参照:夢眠ねむ「夢眠時代」インタビュー)でも伺いましたが、7人のでんぱ組.incがスタートしたときにはもう卒業が決まっていたんですよね。
夢眠 そうですね。だから今までは例えば「2016年の夏フェス」とかだったのが全部「最後の○○」になるわけで、1人でドキドキしながら「これで最後なんだ」みたいな気持ちになってましたね。「このイベントでライブするのは最後なんだ……よろしくお願いします!」って勝手に思いながら。
──口には出せないけれど。
夢眠 うん、1個ずつ噛みしめながらやってました。
ツッコミ担当の後継者
──卒業する前にほかのメンバーにこれを残そうとか伝えておこう、みたいなことは考えていましたか?
夢眠 あ、それで言うとMC強化ウイークみたいなのあったよね?
古川 うん、「でんぱMC大作戦」。
──それはどういうものですか?
古川 どうしてもライブ中のMCってよくしゃべる人が決まっちゃってて、ねもぺろちゃんがなかなか入れないんですよ。だから「今日もでんぱMC大作戦だよ!」みたいな感じで、その日はねむさんがちょっとMC抑えたりして。
夢眠 しゃべんないようにして誰かが話し出すのを待つ。
古川 ツアー中に何回かやったんだよね。
夢眠 だけど手応えはなかった(笑)。
一同 (笑)。
古川 ねむさんが抜けたあとのやり方を模索してたつもりなんですけど、まあ正直どうなることやらって感じです。
──MCでのツッコミ担当の後継者はねもさんだっていう話を聞いてますけど。
根本 んん?(笑)
夢眠 さりげなく低音でツッコミしてほしいんですけどね。じんわり面白い感じになると思うんで。
成瀬 みんな声高いから、ねもちゃんが低い声で言ったら超映えると思う。
夢眠 でも実際難しいよね。私はみんなにバンバン上から言えるけど、ねもちゃんはド後輩だから(笑)。
根本 「それはこうなんじゃないでしょうか?」みたいになりそうです。
夢眠 丁寧!(笑)
根本 「ご気分を害されたなら申し訳ない、それはあの……」って(笑)。
ぺろりん正座事件
古川 でもこういうことを考えられるようになったのも、ねもぺろちゃんに余裕が出てきたからだなと思ってて。ぺろりんのMCがホントに面白いんですよ。挨拶が終わったあとにいきなり正座し始めたりして。
根本 あったあった!
夢眠 こわ! 怪奇現象じゃん(笑)。
藤咲 なんかファンの人に手を振ってたんだよね。
古川 「何やってるの?」って聞いたら「最前の人にレスを送ってたんですー」って。
夢眠 それ正座しなくてもできるのでは?
鹿目 正直その日の記憶というか、なんで正座したのか覚えてないんです……(笑)。
──それくらいライブのときに一生懸命っていうことですよね。ほかにMCでのエピソードはありますか?
鹿目 あの、沖縄の1日目にねむさんの卒業発表があって「2日目はMC大作戦だよ」って言われてたんですけど、私けっこうベボガ!ではMCを回してたほうだと思っていて。だからがんばろうと思って、ちょっとみんなが無言になった瞬間に「あああー!!」って。
──叫んだということ?
鹿目 回せてはないかもしれないけど、とりあえず発言しようと思って。
夢眠 それ回してないし、発言でもないし! 発声だね!(笑)
相沢 ラジオのときに放送事故を防ぐやつだ。
鹿目 思った以上にツッコミ側になれず、場をかき回す役になってしまいました。
夢眠 ぺろりんはツッコミやんなくていいからね。
相沢 うん、大丈夫。
古川 のびのび育ってください。
夢眠 トリッキー担当としてね。やっぱ黄色系は飛び道具だな。
成瀬 おや? その通り!(笑)
夢眠 緑は地に足をつけてやっていくぞ!
根本 はい!(笑)
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アルバムは「宇宙」テーマの最終地点
- でんぱ組.inc「ワレワレハデンパグミインクダ」
- 2019年1月1日発売 / TOY'S FACTORY / MEME TOKYO
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初回限定盤 [CD+DVD]
4320円 / TFCC-86652 -
通常盤 [CD]
3240円 / TFCC-86653
- CD収録曲
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- ワレワレハデンパグミインクダ
- ギラメタスでんぱスターズ
- プレシャスサマー!
- 世界が私の味方ならば…
- かぼちゃタンデム
- FD3, DEMPA ROCKET GO!!
- ムーンライト伝説
- Ψ発見伝!
- おやすみポラリスさよならパラレルワールド
- 太陽系観察中生命体
- エバーグリーン
- 絢爛マイユース
- 初回限定盤DVD収録内容
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Music Video
- おやすみポラリスさよならパラレルワールド
- ギラメタスでんぱスターズ
- プレシャスサマー!
- 太陽系観察中生命体
- 太陽系観察中生命体(メイキング映像)
でんぱ組.inc コスモツアー2018 ~既知との再会~ @豊洲PiT 2018.9.29
- でんでんぱっしょん
- おやすみポラリスさよならパラレルワールド
- キラキラチューン
- あした地球がこなごなになっても
- でんぱれーどJAPAN
コスモツアー2018 ~沖縄特別編~ @桜坂セントラル 2018.10.13~14
- ギラメタスでんぱスターズ
- 檸檬色
- プレシャスサマー!
- サクラあっぱれーしょん
- ORANGE RIUM
- エバーグリーン
- でんぱ組.inc(デンパグミインク)
- 古川未鈴、相沢梨紗、夢眠ねむ、成瀬瑛美、藤咲彩音、鹿目凛、根本凪からなるディアステージ所属の女性アイドルユニット。メンバーはそれぞれアニメ、マンガ、ゲームなどに精通したオタクとしても知られ、“萌えキュンソング”と呼ばれるアッパーな楽曲と情感豊かなライブパフォーマンスで国内のみならず海外からも注目を集める。2011年にシングル「Future Diver」でTOY’S FACTORY内のレーベルMEME TOKYOよりメジャーデビュー。2014年5月には初の東京・日本武道館単独ライブを成功させた。2015年2月には東京・国立代々木競技場第一体育館での2DAYSライブ、夏には初のワールドツアーを実施。2016年12月にグループ初のベストアルバム「WWDBEST ~電波良好!~」をリリースした。2017年8月にメンバーの最上もがが脱退。同年末には根本凪と鹿目凛が加入し、7人体制となった。2019年1月1日にニューアルバム「ワレワレハデンパグミインクダ」を発表。1月6、7日には東京・日本武道館でワンマンライブ「でんぱ組.inc コスモツアー 2019 in 日本武道館」を行い、7日公演をもってメンバーの夢眠ねむがグループを卒業する。