神たちが集いました
──それを言うと、振り付けのほうもいよいよ……。
大輝 はい。“四天王”が勢ぞろいしました。
徹 神たちが集いました。
──これまでは4人それぞれが振り付けを担当されていたs**t kingzさんが、今回は全員でコレオを担当されています。なぜこのタイミングで神が集ったんですか?
想太 勝負曲だからです! 「どうしてもこの曲は4人で振りを付けてほしい」とお願いして。スケジュールを早い段階から押さえてもらって。
徹 囲い込みました(笑)。
大輝 ヒゲダンさんに書いていただいた曲をさらに掛け算して、何倍もの爆発力を得ることを僕らも求めていたから。
想太 シッキンさん言ってたもんね。「これは1人じゃ作れない」という振り付けになったって。みんなで話し合ったからこそできたと。
颯 皆さんダンスプラクティスをInstagramに上げてくれていたんですけど、そこに書いてある言葉がホントにうれしかったです。
徹 あれ、うれしかったよね。「弟たち」って書いてくれて。これからは「兄貴」って呼ぼうね!
一同 あははははは!(笑)
大輝 おかしいおかしい。釣り合ってないから。
想太 でも、僕らにとってシッキンさんは本当に師匠のような存在で。Da-iCEの結成当初から見てもらっているからね。そう、だから、シッキンさんの付けてくれた振りを覚えること自体は慣れてきているはずなんです。それでも今回の曲は難しかった。初日では覚えきれなかったですもん。
大輝 構成が難しすぎました!
──フォーメーションを追うだけでも、訳がわからなくなりました。
徹 訳わかんないですよね。
大輝 センターの位置が目まぐるしく変わるんで、けっこうな細かさで立ち位置を調整してますね。もう、刻みに刻んでます(笑)。
想太 あと今回はスタンドマイクを使っているんですけど、イントロ、間奏、ダンスパート、アウトロと、全部マイクを持ってないんですよ、踊るとき。それが特殊というか。マイクスタンドにマイクを置いていくんです。すっごい面白いことになってる。
大輝 振り付けを作ってもらったというより、アート作品を作ってもらったみたいな感覚に近いです。シッキンさんの舞台の作り方に近いような気がします。振りがどうこうというよりも、マイクの移動のためにここの動きはどうする、といったようなアイデアが合わさっていったから、見たことのないものになったのかなって。
──ただのスタンドマイクを使ったダンス、ではないですね。
大輝 普通なら立ててあるマイクの周りでどう動くか、みたいな話になると思うけど。
徹 まずスタンドを倒さないしね、普通。
大輝 倒さないし持ち歩かないし、クルクル回さない(笑)。
──曲始まりの時点で1本倒れていますからね。
大輝 最初の構図だけ見たら、「何やってんだ? 片付け忘れ?」と思いますよね(笑)。
キャッチーに見えるけどキャッチーじゃない
──颯さんは、s**t kingzのフルメンバーと一緒に作品を作ってみて、自分の中で感じたことはありましたか?
颯 天才は天才なんだなって思いました。あと個人的な話なんですけど、普段の振り付けだったら、初日で動きが形になるんです、自分の中で。でもシッキンさんの振り付けって、そうはならないんですよ。めちゃくちゃ難しいというか。
想太 新しいんだよね。
颯 振り自体はシンプルではあるんですけど、ゆえに形にならないというか。うまいからカッコいいダンス、と言えばいいのかな。で、それをDa-iCEに持ってきてくれるっていうのがうれしい。
大輝 そうだね。
颯 Da-iCEに挑戦を求めてくれるし、向上心を与えてくれるなって。
──サビの振りなんかは、一見キャッチーに見えますけど……。
想太 たぶん、やってみて気付く難しさなんですよ。キャッチーに見えるけどキャッチーじゃない(笑)。
徹 サビ、実は一番難しいんですよ。
颯 なかなかカッコよくできないんだよなあ!
徹 不思議ですよね。
想太 でもさ、雄大くんはダンス初めて以来、シッキンさんにしか教わっていないくらいでしょ。
徹 彼、ぜいたくなんですよ。
雄大 そうなんですよ。今思うとめちゃくちゃふざけてますけど、最初はシッキンさんの何がどううまいのか、全然わからなかったですね。
徹 やり始めてから、その深さを知るんだよね。
想太 確かに、未経験のときは「誰がうまい」とか「どこがすごい」とか、わからなかったもんなあ。
大輝 ダンスとはそういうものだよ。ただ、シッキンさんの振り付けや構成は、ダンサーさんが見ても「なんじゃこりゃ」って思うものだから。ありがたいことに、僕らの曲はシッキンさんが付けてくれたものが一番多いもんね。
徹 シングル曲に関しては8割くらいそうだね。
大輝 なので、たまに違う方に振り付けをお願いしても、シッキンさんが振り付けしてくれた曲のことを知ってくれているので全力で来ていただけるんですよ。その分僕らは大変にはなるんですけど(笑)、それってすごく光栄なことで。「お前らだったらできるでしょ」と思って向き合ってもらえる、今後もそう思われたいなと感じます。「この5人はできないから、簡単にしてあげなきゃ」なんて思われたら終わりだから、この水準は死守していきたいです。年老いても。
より“作品感”が出たと思います
──「FAKE ME FAKE ME OUT」のミュージックビデオはストーリー仕立ての作品で、皆さんの演技シーンはあまり見たことがないので特に新鮮に感じました。
大輝 演技はちょっとね。ふざけてますけど(笑)。
雄大 撮影、楽しかったですよ。リップシンクもいつもと違って、動きを付けながらやったりして。サビのパートでは生バンドの方に入っていただいたりとか、エキストラの方もたくさんいらっしゃったりとか、すごく新鮮で。
大輝 豪華だったよね。
雄大 本当にいろんな方の力を借りてできあがったので、より“作品感”が出たと思います。
想太 僕らのライブの演出をしてくれてる方も当日来てくださって、ソロのパートをディレクションしてくれたり、1番のAメロBメロのワンカット撮りのシーンなんかもその場でshoji(s**t kingz)くんと考えてくれたので、そういうライブ感もあったりして。
雄大 ワンカットのところ、みんなカッコよくてね。想太は踊ってドリンクを運び。徹くんはそのドリンクを受け取りちょっと飲みます。
大輝 俺もちょっとね、珍しくキザな感じの動きしちゃって。で、颯もね。
颯 女性に手を差し伸べまして。
大輝 いい感じの雰囲気でね。
徹 キレイなカメラワークだったよね。で、雄大は?
雄大 バーカウンターに立って、ドリンク出しただけ……。
一同 あはははは!(笑)
大輝 いや、いい絵だったよ(笑)。
想太 でも2番になると、みんながカッコよく踊ったりキメたりしてるのに、俺ただ歩いてるだけやったから。
大輝 これ、現場でもずっと言ってたんですよ、この人。「もうわかったから」って(笑)。
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“新規ウェルカムソング”にしたいんです