「D4DJ Groovy Mix」×ClariS|グルミク実装曲でClariSのキャリアをたどる

ClariSからのまっすぐなエール

──クララさんとカレンさんの2人体制となってからリリースされた、テレビアニメ「エロマンガ先生」のオープニングテーマ「ヒトリゴト」(2017年4月発表)はどうですか?

クララ この曲はそれまでのClariSの曲にはなかったスカの要素を感じさせる、ライブでも盛り上がる曲で、「irony -season 02-」や「コネクト -2017-」とはまた全然違った雰囲気の曲だと思います。音ゲーなので音に集中してしまうかもしれないですけど、歌詞がすごくかわいいので、歌詞にも注目して聴いてもらいたいですね。

カレン サビの直前の「テテッテーン」というところもそうですけど、DJに合いそうなキメのポイントがあるので、4曲の中で一番張り切ってプレイができるのかな、と思います。

──ClariSの音楽性の幅が感じられる楽曲ですね。そして4曲目として、2月にリリースされたばかりの最新シングル「Fight!!」も実装されています。この楽曲の制作過程についても教えてください。

クララ この曲はテレビアニメ「はたらく細胞!!」のエンディングテーマです。第1期のエンディングテーマとして担当させていただいた「CheerS」は、うしろからそっと背中を押すような楽曲でしたけど、今回はタイトルも「Fight!!」で、そこからさらに一歩踏み込んだ応援歌になっています。サウンド的にも、聴くと元気になれるような楽曲に仕上がっているんじゃないかと思います。

──聴いてくれる人の毎日に寄り添って鼓舞してくれるような、これまでになくストレートな応援歌という雰囲気の楽曲ですね。

カレン そうですね。何か1つのことに集中したときって、一生懸命になりすぎるあまり、「私って1人ぼっちなのかな?」と孤独を感じたりすることがあると思うんです。でも、そんなときこそ自分の支えになってくれる人や、見守ってくれている人、力を貸してくれる人が周りにきっとたくさんいるよ、と気付いてもらうきっかけになればいいなと思っていて。孤独に悩む方々の気持ちに寄り添える楽曲になっていたらいいな、と思います。

クララ これまでのClariSの曲には、ここまでストレートな応援歌ってあまりなかったですし、私はもともとゆったりとした性格なので、毎日「がんばろう‼」と気合いを入れながら生きているタイプの人間ではないんです(笑)。カレンはもともと天真爛漫で、そばにいるだけでパワーがもらえるようなタイプですけど、私はいつもそのカレンからパワーを受け取っているので。ただ、そんな私でも、「Fight!!」では聴いてくれる皆さんを応援する気持ちが伝わるようにしようと思って、今回は力を与える立場になろうとがんばって歌いました。

カレン 応援する側に不安な気持ちがあったり、迷いがあったりすると、きっと歌に出てしまうと思ったので、今回は応援団になったつもりで、「まっすぐにエールを届けよう!」という気持ちで歌っていきました。

クララ 毎日がんばっている皆さんの気持ちに寄り添える歌になってほしいですね。

出会えてよかった、心から思う

──今回実装される4曲は、ClariSのこれまでの歩みを伝える4曲なのかもしれませんね。

クララ そうですね。私たちも、最初に「この4曲が収録されるよ」と聞いたときに、「ClariSのこれまでの中でもポイントになるような曲を選んでいただいたな!」と思いました。

──お二人が思う、これまでの活動の中でのターニングポイントと言いますと?

クララ 私が思うのは、やっぱり2014年にカレンが加入したときですね。そこからClariSはライブ活動をさせていただくようになりましたし、「ヒトリゴト」をきっかけに音楽のジャンルの幅も広くなりました。それに、カレンと一緒にステージに立ったり、レコーディングしたりすることがすごく楽しいので、出会えてよかったな、って心から思います。

──アリスさんのClariS卒業後、カレンさんがクララさんの練習に付き合ってくれたことが、カレンさん加入のきっかけになったそうですね。

クララ 落ち込んでいた私を見て、見かねたカレンが手伝ってくれた、という感じでした。カレンは年下なのに引っ張ってくれたりもしますし、本当に性格は正反対なんですけど、それが合っているのかな、と思います。お互いに持っていないものを補い合えるので。

カレン ClariSとして活動を始めてもう7年になりますけど、クララと一緒にいると常に目標を持ち続けられますし、お互いに助け合いながら高め合うこともできていて。そういう存在って、なかなか出会えるものではないと思います。私にとっては本当に欠かせない存在ですし、クララと出会えたことに感謝しています。

──カレンさん加入後のClariSは、ライブ活動を活発化させていったことに加えて徐々に素顔を公開していきました。そういう意味では、ミステリアスな存在だったClariSが、ファンの方々との距離を少しずつ縮めていくような期間だったのかな、とも感じます。

クララ それはその通りで、私たち自身もライブ活動を始めたことで「皆さんともっとコミュニケーションがとりたい!」と思うようになって、それが徐々に素顔を公開していくことにもつながっていきました。最初はステージに紗幕があって、私たちもベールをして……という演出から始まって、少しずつ、より私たちの顔が見える仮面に変わっていって。私たちそれぞれのキャラクターも、より伝わるようになったように感じました。そういう二面性が生まれたことで、ライブの前半では仮面を着けて世界観を作り上げて、後半では仮面を外して素に近い私たちのステージを楽しんでもらうこともできるようになりました。そうやってちょっとずつ皆さんとの距離を近付けていけたことは、本当に特別な経験だったと思います。

10周年で素敵なライブを届けられた

──そして昨年、デビュー10周年の記念日に開催された初の配信ライブ「ClariS 10th Anniversary Precious LIVE〜 Gift 〜」では、2人が本格的にファンの皆さんの前に素顔で登場することになりました。あの日のことも振り返ってもらえますか?

クララ 初の配信ライブですごく緊張していたんですけど、カメラの奥から皆さんの歓声が聞こえてくるような感覚でしたし、配信ライブだったからこそ、10周年を記念したベストアルバムのジャケットを使った、仮面が取れる映像演出ができたことがすごく特別でした。ファンの方に直接会えなかった悔しさはありましたけど、それ以上に素敵なライブをお届けできたのかな、と思っています。ライブ後の皆さんの反応も、本当にうれしかったです。

カレン 今までずっとずっと応援してきてくれた方たちは、10周年の日をとても楽しみにしてくださっていて。コロナ禍でツアーが中止になって、「次にいつ会えるんだろう」という気持ちがあった中で、10周年の記念日に配信ライブができたことはすごく幸せでした。これまではファンの方からの声援を受け取るばっかりだったので、10周年を機に、ClariSのこれまでの歴史や、今までの感謝の思いを発信できてすごくよかったな、と思います。

──今回「グルミク」とのコラボレーションを通しても、お2人の魅力がより多くの人に伝わっていくかもしれませんね。

クララ そうですね。今回、ゲームに私たちの楽曲が使用されることがすごく光栄でした。4曲とも私たちClariSの代名詞のような曲ですし、ファンの方はもちろん、まだClariSの曲を聴いたことがない方も、ゲームを通して楽曲を楽しんでもらえたらうれしいな、と思っています。「グルミク」は純粋に面白いゲームですが、楽曲をきっかけにしてゲームに触れてくれる方も中にはいると思うので、私たちも少しでも貢献できていたらいいな、と思います。

カレン クララも言っている通り、このゲームを通して私たちのことを知ってくれる方もたくさんいると思うので、たくさんプレイして、私たちのことも知ってもらえたらなと思います。それに「グルミク」のように、自分で好きなキャラクターを選んでグループを作ったり、セットも会場も全部好きなようにカスタマイズできるゲームってなかなかないと思うんです。とても面白いゲームなので、多くの方に知っていただきたいですし、私たちもこれからたくさんプレイしたいと思っています!