音楽ナタリー Power Push - カスタマイZ

バンドの闘いと4人の絆

“小悪魔女子”に転がされる「バンヴィーナス」

──カップリングの「バンヴィーナス」はGOROさんのソロボーカル曲ですね。

GORO はい。激しめのロックナンバーで、「解」のクールなカッコよさとは違ってみんなで盛り上がれる曲になってます。歌詞もなんだかほほえましくて。

カスタマイZ

──小悪魔的な魅力を持っている女の子のことを歌った歌詞ですね。

GORO そうですね。二面性があって、ギャップをうまく利用するような女の子に転がされてしまう男の話なんですけど……楽しいですよね。

DAICHIHIROKI え、楽しい?(笑)

GORO 歌ってて楽しいってこと!

──やっぱり男性は“小悪魔女子”には弱いものなんですか?

HIROKI (優しい声で)ん? なあに?

DAICHI ……どうしたんですか?(笑)え、あなたオネエでしたっけ?

一同 あはははは!

HIROKI そんなんじゃないけど!(笑)でもみんなの意見聞きたい!

DAICHI 急になんだよ(笑)。でもそうですね、男は計算だとわかっていながらも、転がされちゃうものなのかもしれないです。

GORO HIROKIはオネエだから答えないで大丈夫だよ。

DAICHI 急にびっくりしましたね! HIROKIお前どうしたんだよ?(笑)

HIROKI そんなつもりじゃなかったんですけどね、なんか変な声出ちゃった(笑)。

GORO (爆笑)

HIROKI 自分でもびっくりした。でも僕も、DAICHIと同じ意見です。「狙ってんのかな?」って感じても「それもまたいいな」と思っちゃうというか。

GORO 本能だな。男は理屈とかじゃなく、本能で反応するんだと思います。

──勉強になります。

DAICHI いや、もしかしたら僕らだけかもしれないですから(笑)。

──曲の話に戻すと、この曲はDAICHIさんとHIROKIさんのコーラスワークもポイントですよね。

DAICHI そうですね! 楽しいです。あと僕ら振り付けも考えたんですよ。

HIROKI フリーライブで披露してみたんですけど、みんなすぐに覚えてくれて、盛り上がりました。きれいだったよね。

GORO うん。大人数で一緒に踊りたいよね。

HAMAが紡いだ「絆の音楽(オト)」

──そして3曲目は、HAMAさんが歌う「絆の音楽(オト)」。夏の療養中に、HAMAさんが作詞作曲をした曲ですね。皆さんがこの曲を初めて聴いたのはラクーアガーデンステージのイベントのときですか?(参照:HAMAお帰り!カスタマイZ、4人で響かせた“絆の音楽”

GORO そうです。HAMA復活祭のときですね。「HAMA、いい曲作るな」って思いました。

DAICHI あはは。そうだね。HAMAらしい曲だなと思いました。

──3人にすごく思いを寄せて作ったということが伝わってくる曲だなと感じました。3人が回った小豆島八十八カ所巡りの情景も描かれていて。

HIROKI お遍路の思い出がしみじみ蘇ってきましたね。僕ら3人に向けて作ってくれていたんだなと思うと、感動しちゃいました。

──この夏のお遍路は、バンドにとってどんな経験になりましたか?

「カスタマイZ 真夏の“お遍路×Returns”小豆島88か所めぐり」で香川・小豆島を回るカスタマイZ。

GORO 自分たちが一番の原動力になるエネルギーをもらえるのは、人と接するときなんだなって思えたというか。ひたすら歩いてると、体力的にも精神的にもきつくなっていくんです。そんなときに島の人が応援してくれると、本当に元気をもらえるんですよ。それをすごく体感しました。

──お遍路中は、寝泊りもみんな一緒なんですか?

DAICHI そうですね。みんな同じ部屋で。楽しかったですよ。

──それはチームワークが深まりますね。

DAICHI 深まりましたね。GOROがすごく頼りがいありました。いつもは赤子のようなんですけど(笑)、このときは地図を率先して持ってナビをしてくれて。

──そうなんですね。

DAICHI 初日に係を決めたんですよ。チラシを配る係とHAMA人形を持つ係と、って。最初はHIROKIがナビ係だったんですけど、これがまあひどくて、全然違う方向に行っちゃって(笑)。

GORO 1時間半くらいタイムロスしてね。

HIROKI すぐに担当変わりました(笑)。

DAICHI ちゃんとそれぞれの長所を生かした担当を割り振ることにして。

HIROKI 僕は何かを持つことが得意なんで、HAMA人形をしっかり持ちました!

GORO DAICHIは島の人にチラシを配る、コミュニケーション担当ね。

──そのあたりの様子はDVDに凝縮されているんですね。

GORO そうですね! 凝縮されてます。

カスタマイZは4人じゃないと

──それでは最後に、今後に向けての思いを聞かせてください。

GORO そうですね、今度こそHAMAにはしっかり戻ってきてもらわないと。やっぱりカスタマイZは4人じゃないと意味がないので、次こそは4人で止まることなく突き進んで、もっともっとアニメ界にカスタマイZの存在を広げていって、チームZの輪も大きくしていけたらと思います。

──カスタマイZの存在がアニメ界に広まっていってるなという実感はありますか?

DAICHI ありますね。もともとはEBiDANの流れでファンになってくれた方が多くいらっしゃったんですけど、最近は「シドニアの騎士」や今回の「K」と、僕たちがテーマ曲を歌っている作品を観てバンドを知ってくれたファンの方が増えてきているので、そういう部分で実感できています。

──それは素敵な広がりですね。

DAICHI はい。すごくうれしいです。

──ちなみに、HAMAさんがバンドに戻ってきたら、初めに何をしたいですか?

DAICHI 僕的には、とにかくイジり倒したい。

一同 あはははは!(笑)

DAICHI HAMAはバンドに温かい空気を放ってくれるんですよ。そんな彼を僕たちがイジることによって、よりいい味が出るんで(笑)。

HIROKI 「これがカスタマイZだ」っていう空気感ね。

DAICHI そうそう。

HIROKI 僕は4人でディズニーリゾートに行きたいです。

GORO また?(笑)

HIROKI 前に4人でディズニーランドに行ったんで、今度はディズニーシーね。

ニューシングル「解」 / 2015年11月18日発売 / STARCHILD
期間限定盤 [CD+DVD] 2484円 / KICM-91636
アニメ盤 [CD] 1296円 / KICM-1637
通常盤 [CD] 1296円 / KICM-1638
期間限定盤CD収録曲
  1. バンヴィーナス
期間限定盤DVD収録内容
  • 解 Music Clip
  • 「カスタマイZ 真夏の“お遍路×Returns”小豆島88ヵ所めぐり」ドキュメント映像
アニメ盤CD収録曲
  1. バンヴィーナス
  2. 解 TV Size
通常盤CD収録曲
  1. バンヴィーナス
  2. 絆の音楽(オト)
カスタマイZ(カスタマイズ)

スターダストプロモーションに所属する「EBiDAN」メンバーで結成された、「アニソンで天下を獲る!」をモットーに活動するロックバンド。「ハレ晴レユカイ」「もののけ姫」のカバーや、多数のライブ出演で注目を集めるも、2013年8月に解散を発表。その後メンバーのGORO(Vo, G)、HIROKI(B)、DAICHI(Dr)の3人は再始動を目指し、ボーカルにHAMAを迎えて4人体制のバンドとして活動を再開する。このタイミングでバンド名の表記を「カスタマイズ」から「カスタマイZ」へ変更した。2014年3月にキングレコード内のレーベル・スターチャイルドと仮契約の調印式を行い、6月に本契約をかけたライブに臨むも、条件を満たせず惜しくもメジャーデビューを逃す。8月にはデビューの再チャンスとして“メジャーデビューしたい”シングルと銘打ったニューシングル「Life and death」をリリースした。2カ月以上にわたって行った、108カ所の店頭を巡るイベントツアーの成果が認められ、2015年2月にシングル「一筋の光明」でスターチャイルドよりメジャーデビューを果たす。同年6月にはテレビアニメ「シドニアの騎士 第九惑星戦役」のエンディングテーマ「鎮魂歌 -レクイエム-」をメジャー2ndシングルとしてリリース。11月にテレビアニメ「K RETURN OF KINGS」のエンディングテーマを表題曲とする3rdシングル「解」を発表した。