チョコのアンサーソング?
──カップリングの「強くあれ」は、工藤大輝(Da-iCE)さんが作詞作曲を手がけています。9太郎さんは以前番組で工藤さんとお会いしていますよね?
9太郎 2度ほどご一緒させてもらいました。今年の2月にラジオ番組でご一緒させてもらったときに、季節が季節だったのでバレンタインチョコを工藤さんに渡したんですよ。そうしたら工藤さんが「今年最初にくれたのが9ちゃんだよ」と言ってくれて。僕は勝手に「強くあれ」はあのチョコレートに対してのアンサーソングだと思ってます!(笑)
──「強くあれ」はもちろんCUBERSがファンに向けて歌う曲ではあるんですが、工藤さんがCUBERSに向けて書いたメッセージソングのようにも感じました。
綾介 僕もそう思いました。聴いてくれるファンの皆さんの背中を押す曲ではあるんですけど、「少し休んでからだって 遅くなんてないさ」とか、「どう思われたい こうあらなきゃいけないに 縛られていないで」のような歌詞は僕ら5人に向けられているような気もして。歌詞と向き合ってハッとすることが多い曲でした。
9太郎 この曲、仮歌は工藤さん本人が歌ってくださったんですよ。その歌がもう最高で。
TAKA 「強くあれ」は技術的に歌うのが難しい曲で、僕らがこの曲をしっかり表現するのはけっこう大変でした。
春斗 3曲の中で一番レコーディングに苦戦したのがこの曲でした。譜割りの感覚とかも今までにない感じだったので、それをちゃんと歌うのが難しかったです。これまでのCUBERSにない要素を吹き込んでくれたので、3曲の中でいいスパイスが効いた曲になっていると思います。
うれしすぎてメンバーに言えなかった
──シングルの制作にあたって、メンバーの皆さんは工藤さんにお会いしたんですか?
TAKA 一度だけですね。トラックダウンのときに挨拶させていただきました。
9太郎 そのときに“沸き散らかし案件”があったんですよ。おそらく僕以外のメンバーは工藤さんに会うのが初めてで。
春斗 うん。初めてだった。
9太郎 グループでは僕だけがラジオで共演していたので、僕は会うのが3回目だったんです。で、挨拶し終わって僕らが1人ずつ部屋を出ていくとき、「おつかれさまです」って挨拶したら僕だけにわかるように手を振ってきたんですよ!
綾介 え、そんなことあったんだ。全然気付かなかった。
9太郎 僕、うれしすぎてメンバーに言えなかったんですよ。だってこれって、周りに付き合っていることを隠してるカップル2人が、周りに悟られないように普通にしてて、2人しかわからないタイミングで合図を送るみたいなものじゃないですか? もう僕、わけわからなくなっちゃって「あれ、もしかして僕、告られてた?」みたいに勘違いしちゃって。
TAKA テキストじゃ伝わらないかもしれないけど、今のところオタク特有の早口が出てたよ(笑)。
優 でもそのときに末吉さんがなんとも言えない顔してたのは覚えているんですよね。喜んでいるような、それを押し殺しているような。
9太郎 もうね、手放しで喜んでいいかもわからなかったから。
綾介 すごい勘違いだと思うけどなあ。
9太郎 いや、これは妄想とか勘違いじゃないかもしれない。次にお会いしたときに確認してみます。
シングルはファンへの恩返し
──3曲目の「インターフェース・ウィンターベル」は、これまでもCUBERSに「NANDE」「PEOPLE GAME」といった楽曲を提供したハシグチカナデリヤさんが作詞作曲を担当しています。過去の2曲とはまったく異なるテイストの曲で驚きました。
TAKA 僕らも作曲者がハシグチさんと聞いて驚きました。本当にあのハシグチさんの曲?って。
綾介 でもすごくCUBERSっぽい曲だと思った。
春斗 うん。CUBERSっぽい。
──その「CUBERSっぽい」要素って、皆さんはどういうところで感じているんですか?
TAKA なんだろうなあ。ファンク調であることとか。
優 間奏がすごく長いところ。
綾介 わかる。オケの楽器がすごくカッコよくて。
9太郎 やっぱりCUBERSの曲ってちょっと変わっていて、どこかに1つはクセになるポイントが仕掛けられているんです。「インターフェース・ウィンターベル」はBメロがすごく短いんですよ。歌詞で言うと1行しかない。僕はこの潔く終わるBメロがメチャクチャ好きで、一気に心を鷲づかみにされました。
TAKA 歌詞とメロディの遊び具合がCUBERSっぽく感じるのかもしれない。
春斗 CUBERSっぽいからかどうかはわかりませんが、「インターフェース・ウィンターベル」はすごく歌いやすい曲でした。僕らの得意が詰まってるというか。
9太郎 感覚的な話になっちゃうんですけど、僕はCUBERSの曲を聴いたとき、ちょっと気が楽になるんです。なんだかがんばろうと思えるというか。
優 うん。元気が出る曲が多いよね。
綾介 特に今回のシングルはシンプルに背中を押す曲がそろっている気がする。
優 なかなかライブができない時期だからこそ、みんなの気持ちをパッと明るくするような曲を歌いたかったから、「ピンキーリング」も「強くあれ」も「インターフェース・ウィンターベル」もすごく僕らの今の気持ちに寄り添った曲だと思います。
TAKA 今年の春にアルバムをリリースしたんですが、リリイベができなくて、ツアーも回れなくなって。まだイベントも満足にできない状況なのにシングルをリリースさせてもらえるのはすごくありがたいことだなと思っています。CUBERSを応援し続けてくれた人に対しての恩返しになるようなシングルになりました。
9太郎 毎回CDを出すたびに全力でやっているんですけど、「ピンキーリング」はファンの方のためにも僕たちグループのためにも、1段階も2段階もギアを上げてがんばりたいなと思うシングルなんです。優にはプレッシャーになっちゃったかもしれないけど「絶対がんばりどきだよ!」って、みんなに言ってます。
優 今回のシングルはすごく正々堂々と戦いにいってる作品だと僕は捉えていて。それは逆に言えば、背伸びをしてもうまくいかないんじゃないかってことだとも思うんです。みんなの期待もプレッシャーも感じながら、自分の実力をちゃんと発揮することでセンターとしての仕事をまっとうしたいです。まずはこの「ピンキーリング」という素敵な曲をちゃんとファンの皆さんに届けられるよう、気持ちを込めて伝えるライブを重ねていきたいです。
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