ナタリー PowerPush - Cornelius
次作につながるマストアイテム 最新リミックス集「CM4」/span>
ニューアルバム制作再開にはもう少しかかりそう
──さて、この「CM4」が出たことで、そろそろ次のオリジナルアルバムを……との声もあがってくると思うんですが。
ああ、そうですよね(苦笑)。
──ある雑誌のインタビューによれば、途中で止まっちゃったとか。
そうなんですよ。何曲か作ったんですけど、ライブとか頼まれ仕事とかプライベートとか、いろいろ重なって。再開まではもう少しかかりそうです。
──どんな感じになりそうですか?
まだデモの段階ですけど……「SENSUOUS」の発展型でもあるし、違うアプローチもあるって感じかな。でもまだ全体像が見えてないので、なんとも言えないですけど。
──「CM4」を聴けばそのヒントがあるかもしれない。
そうだね。フフフ(笑)。
──じゃあ来年ぐらいにはなんとか。
そうだね、うん。
──前作からだいぶ経ってるもんね。
そうなんだよねえ。気が付くとねえ……。
──まりん(砂原良徳)のこと言えないっていう。
そうそう、だんだんそんな感じになってきた(笑)。ほんとだよねえ。まりん最近働いてるからなあ……(笑)。
YMOでギターを弾くのがすごく楽しい
──最近はYMOのギタリストというイメージもすっかり定着してますけど、ギタリストに徹するのってどうなんですか
すっごい楽しい! 自分のより全然楽しいっていう。
──ついに言いましたね(笑)。気楽だから?
うーん……まあ、そうですね(笑)。気楽って言っちゃうとあれですけどね。YMOだし、ちゃんとやらなきゃいけないっていうのはもちろん大前提ですけど、自分のだとほら、他に気にしなきゃいけないことっていっぱいあるじゃない? ギター弾いてるだけでいいっていうのは楽しいですよやっぱり。ほかのこと気にしないでギターだけ弾けて、しかもYMOと演奏できて。
──こないだの「FREEDOMMUNE」でのsalyu × salyuのライブ観てても思いましたが、バンドのいちギタリストとして完全に溶け込んでる感じでしたね。
うん。すっごいそれがいいです……(笑)。
──フロントマンとして前に出てくるのってあまり好きじゃない?
好きじゃないです(笑)。
──今さらそんな。なぜ?
恥ずかしいから(笑)。
ニューアルバム「CM4」 / 2012年9月5日発売 / 2520円 / Warner Music Japan / WPCL-11113
CD収録曲(アーティスト / 曲名)
- 布袋寅泰 / Battle Without Honor Or Humanity
- YOKO ONO PLASTIC ONO BAND / The Sun Is Down!
- MGMT / Brian Eno
- 相対性理論 / QKMAC
- LALI PUNA / Hostile To Me
- BEASTIE BOYS / Make Some Noise
- マイア・ヒラサワ / It Doesn't Stop
- アート・リンゼイ / The Rare
- IF BY YES / Still Breathing
- 野宮真貴 / マジック・カーペット・ライド
- 三波春夫 / 赤とんぼ
Cornelius(こーねりあす)
小山田圭吾によるソロユニット。1991年のFlipper's Guitar解散後、1993年からCornelius名義で音楽活動を開始する。アルバム「THE FIRST QUESTION AWARD」「69/96」は大ヒットを記録し、当時の渋谷系ムーブメントをリードする存在に。1997年の3rdアルバム「FANTASMA」、続く4thアルバム「POINT」は世界21カ国でリリースされ、バンド「The Cornelius Group」を率いてワールドツアーを行うなどグローバルな活動を展開。2006年のアルバム「SENSUOUS」発売に伴う映像作品集「Sensurround + B-sides」は米国「第51回グラミー賞」最優秀サラウンド・サウンド・アルバム賞にノミネートされた。現在、自身の活動以外にも国内外多数のアーティストとのコラボレーションやリミックス、プロデュースなど幅広いフィールドで活動を続けている。