コアラモード.が約1年4カ月ぶりとなるニューアルバム「COALAMODE.2~街風泥棒~」を5月30日にリリースする。
前作「COALAMODE.」のリリース以降、より多彩な表現の幅を見せていくことをテーマに活動を続けてきた彼女たち。疾走感のあるロックチューン「大旋風」や、壮大な世界観を表現し尽くしたミディアムナンバー「花鳥風月」といった新機軸のシングル曲に続いて発表される本作には、デビュー以来築き上げてきたコアラモード.らしさはそのままに、さまざまな表情を見られる1枚に仕上がっている。
結成当初に作られた曲から最近生まれた曲まで、カラフルな景色を描き出す全13曲に、ボーナストラックとして、ももいろクローバーZ「サラバ、愛しき悲しみたちよ」のカバーも収録した本作。そこに込められた思いとは? メンバー2人に話を聞いた。また彼女たちの地元であり、歌詞にもたびたび登場する横浜で撮影した写真も楽しんでほしい。
取材・文 / もりひでゆき 撮影 / 草場雄介
横浜に張った根をもっと深いものに
──今日はお二人の地元である横浜で撮影を行いました。
あんにゅ(Vo, G) なじみ深い場所なので「撮影だ!」って気張ることもないし、表情も自然とリラックスしますよね。歩いていたらファンの方に声をかけていただいたりもして。
小幡康裕(Key, G, B, Dr, Programming) 野毛という飲み屋街のエリアでも撮影をしたんですけど、そこは僕がプライベートでよく行く場所でもあるんですよ。なので、いつも飲んでるお店の前でカッコつけてる自分がちょっと面白くなっちゃいましたけどね(笑)。大好きな縁のある場所で写真を撮ってもらえるのは純粋にうれしいです。
──みなとみらい地区ではストリートライブもやっているんですよね。
あんにゅ はい。インディーズの頃からやらせてもらってます。当時はお客さんが3人くらいのこともあったので、みなとみらいにやってくるとその頃のことが思い返されて。「今も私たちはがんばってるよ!」っていう気持ちを心の中でつぶやいたりしますね。
小幡 初心に帰れる場所と言うかね。来るたびに改めて気合いを入れ直せる感覚はあります。
──この4月からは横浜市のケーブルテレビ・YOUテレビで放映されている「とっておき@神奈川区」にレギュラー出演もされていて(参照:コアラモード.地元横浜で初のレギュラー番組)。今まで以上に、地元に根差した活動が広がっている印象です。
あんにゅ 番組では地元を実際に歩いていろいろなお店を訪問しているんですけど、そこで出会う方々が皆さんすごくあったかくって。横浜出身である私たちを本気で応援してくれるんですよね。「またプライベートでも遊びに来てよ」って声をかけてくださるので、ラーメン屋さんなんかには後日、改めて食べに行ったりもしましたね。今まで以上に地元からの愛情をひしひしと感じています。
小幡 コアラモード.としては、自分たちの音楽を横浜から日本中に広げていきたいという気持ちはもちろんあるんですけど、それと同時に、地元に張った根をもっともっと深いものにしていきたい思いもすごく強いんです。なのでそういったテレビ番組も含め、地元に根差した活動はこれからも積極的に続けていきたいと思いますね。
コアラモード.の食レポ
──番組では食レポなんかもあるんですか?
あんにゅ ありますね。もともと私たちは食レポをするタイプの人たちではないので(笑)、食事をする手が震えてしまったり、なかなかうまいことが言えなかったりして。けっこう毎回ドキドキで収録してます。でも音楽活動では味わえないそういう経験は新鮮だし、楽しいですね。ちなみに食レポに関しては小幡さんの成長っぷりがすごいんですよ(笑)。本職にできるんじゃないかってくらい、視聴者の方に細かく味覚をお伝えすることを意識したコメントをしてるからすごいなあって。
小幡 いや、僕は全然普通にやっているだけで、むしろあんにゅがひどいんです。とりあえず「おいしい!」って言ったあとに「このおいしさは言葉では表現できないので私は多くを語りません」とか言って。
──うまい言い方ですけどね(笑)。
小幡 でもそこを語るのが仕事でしょっていう(笑)。
あんにゅ あんまりいろいろ言いすぎると、がんばって褒めようとしてるみたいに思われちゃうじゃないですか。だから私は自然体で、詳しいレポートは小幡さんにまかせようと。そういうバランスでやってます(笑)。
──味をさまざまな視点から言葉にする食レポは、表現という意味においては作詞に通ずるところもありそうですよね。
小幡 そうなんですよね。表現的にはつながってるところがあるだろうなとは思います。だからこそ、うまく食レポできないとより落ち込むと言うか。
あんにゅ あははは(笑)。そうなんだ。
小幡 うん。言葉を駆使して、いかに巧みに言い表すかという部分においては、非常に勉強させてもらっている感覚もありますね。
多面性を見せたいというスイッチが入った
──さて、そんなコアラモード.が約1年4カ月振りとなるニューアルバム「COALAMODE.2~街風泥棒~」をリリースします。前作以上に多彩な楽曲が詰め込まれましたね。
小幡 “名刺代わりになるアルバムを作る”というテーマのもとで作ったのが前作だったんです。で、そのあとに「大旋風」と「花鳥風月」という今までとはちょっと毛色の違うシングルを出したことで、コアラモード.の多面性をより見せてきたいという気持ちのスイッチが入ったんだと思うんですよね。
あんにゅ 私たちにはストック曲がものすごくたくさんあって、皆さんにお聴かせしていない曲もまだまだあるんですよ。それを見せたい気持ちが前作を作ったあとにあふれてきたと言うか。「こんなのもあるよ」「もっといろいろできるんだよ」っていう部分を今回はもったいぶらずに見せていきたかったんですよね。結果、デビュー前からあった曲がけっこう多く収録されることにもなって。それぞれ個性や主張の強い曲が並んだと思います。
小幡 そうだね。1曲ごとに歌いたいことが明確だし、それぞれの押し出し感は強い。でもそれらがちゃんとアルバムとしてまとまってもいる。そういう意味では、今のコアラモード.のベストがちゃんと提示できたような気はしますね。
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ポップでロマンチックな小幡曲
- コアラモード.
「COALAMODE.2~街風泥棒~」 - 2018年5月30日発売 / アリオラジャパン
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初回限定盤 [CD+DVD]
3799円 / BVCL-888~9 -
通常盤 [CD]
3000円 / BVCL-890
- CD収録曲
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- トライアゲイン
- 恋愛定規
- 花鳥風月
- バードマン
- 大旋風
- 位置エネルギー
- ホップステップジャンプ
- Hurray!(フレー!)
- 気球にのって
- ごらんください
- どろぼう猫
- 僕に足りないものは
- セキララ☆キラキラ
初回限定盤ボーナストラック
- サラバ、愛しき悲しみたちよ(※ももいろクローバーZカバー)
- 初回限定盤DVD収録内容
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- 「花鳥風月」Music Video
- 「僕に足りないものは」short ver. in プラハ Music Video
- COALAMODE.2~街風泥棒メモリー~ おまけ
- コアラモード.全国ツアー
“THIS IS COALAMODE.!!2018 ~街風泥棒ツアー~” -
- 2018年6月23日(土)福岡県 Early Believers
- 2018年6月24日(日)岡山県 CRAZYMAMA KINGDOM
- 2018年7月8日(日)愛知県 HeartLand
- 2018年7月14日(土)東京都 TSUTAYA O-WEST
- 2018年7月21日(土)大阪府 大丸心斎橋劇場
- 2018年8月4日(土)神奈川県 はまぎんホール ヴィアマーレ
- コアラモード.
- ボーカルのあんにゅとサウンドクリエイターの小幡康裕からなる神奈川・横浜出身の男女2人組ユニット。2013年の結成以来、横浜を拠点に精力的なライブ活動を行い徐々に注目を集める。2014年11月には自主制作の4曲入りシングル「メモリーズ」をリリース。2015年2月にフジテレビ系“ノイタミナ”アニメ「四月は君の嘘」後期オープニングテーマ「七色シンフォニー」でメジャーデビューを果たした。愛知学院大学のCMソング「拝啓、5年後の私」を収めたシングル「さくらぼっち」や、tvk「saku saku」のエンディングテーマとしてオンエアされていた「雨のち晴れのちスマイリー」などを発表。「ママのママのママのママ」がNHKみんなのうた2016年12月~2017年1月に決定した。2017年2月にこれらの楽曲を収めた1stアルバム「COALAOMODE.」をリリース。10月にシングル「大旋風」を、2018年4月にテレビ東京系アニメ「BORUTO-ボルト- NARUTO NEXT GENERATIONS」のエンディングテーマ「花鳥風月」を発表した。5月に2ndアルバム「COALAMODE.2~街風泥棒~」をリリースする。なお小幡は中孝介のサウンドプロデュースや、カサリンチュのアレンジも手がけている。