- パーソナリティ
- Tom-H@ck
自分1人の力で興味を持ってもらうために
──アルバムの音源もいただいたんですけど、ましのみさんの曲はタイトルが奇抜ですよね。
……褒め言葉ですよね?
──もちろん。資料に書かれている「奇才溢れるひねくれPOP」っていう言葉、すごく的確にましのみさんのことを言い表していると思います。
「奇才なんだあ」って思いましたけどね(笑)。タイトルを付けるとき、歌詞を書くときにちょっと引っかかる言葉や言い回しにしようっていうのは、常に意識しています。世の中の人が「ましのみ」ってシンガーソングライターを知らない状態なわけですから、私はいろんなところに“棘”を作って、少しでも興味を持ってもらおうと思っているんです。だから曲のタイトルなんかはひと目見てもらっただけで興味を持ってもらいやすいように考えて付けているつもりです。
──そういう計算をレコード会社の方ではなく、自分でやっているところがすごいですね。セルフプロデュース力があると思います。
もともと誰かに考えてもらえるような立場じゃなかったのが大きいと思います。シンガーソングライターって、1人で曲を作って、1人でステージに立って歌を歌うわけですから、まずは自分1人の力で観てくれる方に興味を持ってもらわなきゃいけなくて。いろいろ模索する中で反応がよかったことを踏まえて、今の「ましのみ」があるんだと思います。
──歌っているとき、曲を作っているとき、あと詞を書くとき、どれが一番好きですか?
もともと「歌うことを仕事にしたい」って夢があって、それを叶えるためにやれることはやろうと思って、楽器を弾くことや曲を書くことを始めたんです。だから最初は曲を作るのが全然好きじゃなかったんですよ。でも必要に迫られて曲を書いていくうちに面白くなってきて、今は曲を書くのも詞を書くのも好きになりました。
飽き性だから新しい曲が好き
──アルバムの話も聴かせてください。まず1曲目「プチョヘンザしちゃだめ」がめちゃくちゃキャッチーな曲ですよね。
私のことをまだ知らない人にとりあえず聴いてほしい曲が「プチョヘンザしちゃだめ」だったんです。CDショップとかの試聴機に私のCDを入れてもらったとして、最初に聴いてもらって一番興味を持ってもらえそうな曲だと思っています。
──先ほども少し触れましたが、1枚のアルバムの中で表現の幅が非常に幅広いと感じました。
どんな曲を好きになってもらえるかは好みの問題だし、聴く人のことを考えすぎて誰にでも当てはまる歌詞を書いてもつまらないから、いろんな立場の人に聴いてもらえるような曲を作りました。例えば「ナンセンスに逆戻り」はわりと同世代の女の子に聴いてほしいし、「Hey Radio」は夢に向かってがんばってる人に聴いてほしい曲。
──中でも一番お気に入りの曲ってありますか?
私、いつもそうなんですけど、最後に作った曲を好きになりがちなんですよ。飽き性なのかもしれないですけど。
──今回のアルバムだと、どの曲ですか?
「ナンセンスに逆戻り」と「リスクマネジメント失敗」が最後にレコーディングした曲ですね。だからこの2曲が好きです。今のところは。
──あくまで「今のところは」なんですね。
自分で作った曲を嫌いになるわけじゃないんですけど、基本的に作った曲を聴き直さないんですよね。だから時間が経つと自分で好きだったポイントを忘れちゃうんですよ。忘れっぽいし、飽き性だから新しい曲が好きです(笑)。
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コスパ、ですね
- ましのみ「ぺっとぼとリテラシー」
- 2018年2月7日発売 / ポニーキャニオン
- CD収録曲
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- プチョヘンザしちゃだめ
- ナンセンスに逆戻り
- 名のないペンギン空を飛べ
- エゴサーチで幸あれエブリデイ
- やりくりゲーム
- Hey Radio
- 灰かぶり姫
- ミスター
- ストイックにデトックス
- リスクマネジメント失敗
- チャイニーズ再履修 ※ボーナストラック
- 初回限定盤DVD収録内容
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- 「プチョヘンザしちゃだめ」&「ナンセンスに逆戻り」Music Clip
- Digest of 「ましのみフリーワンマンライブ@Shibuya WWW(2017.10.14)
- mashinoMISSion
- Making of 「ナンセンスに逆戻り」Music Clip & Jacket Shooting