- パーソナリティ
- 菅野結以
「Coming Next Artists」第23回には、2月28日に配信シングル「ふわふわ」をリリースする、ほのかりんが登場。今回は彼女が受賞した女性アイドルオーディション「ミスiD 2018」で審査員を務めていた菅野結以がインタビュアーとなり、その人となりや音楽に対する考え方などについて話を聞いた。
取材 / 菅野結以 文 / 橋本尚平 撮影 / 塚原孝顕
- ほのかりん
- 1996年10月4日生まれ。中学生の頃からモデルや女優として活動し、2013年にガールズバンド・コムシコムサにギタリストとして参加。このバンドは2016年に新人アーティストの登竜門的イベント「Coming Next 2016」に出演する。その後バンドを脱退し、ソロデビューに向けての準備を開始。2017年に講談社が主催する女性アイドルオーディション「ミスiD 2018」にエントリーし入賞する。2017年9月にソロデビュー曲「メロンソーダ」を配信リリース。2018年2月には3つ目の配信シングル「ふわふわ」を発表する。
曲を書いてるのが誰かにバレることはないと思ってた
──りんちゃんって「Hana*chu→」のモデルだったんですか?
そうなんです。
──そうだったんだ。モデルの活動は「nicola」からだと思ってました。
すぐに「Hana*chu→」が休刊になったから、そのまま「nicola」に移って。
──私も最初は「Hana*chu→」だったんです。私がいたのは創刊のタイミングだったけど。最初に仕事をしたのは何歳のとき?
12歳ですね。初めての仕事はなんだっけ? なんかのCMだった気がします。もともと芸能活動をやりたかったんですけど、親が厳しくてやらせてもらえなくて。12歳の頃にいい事務所との出会いがあったので始めました。
──「芸能界に入りたい」というのはいつ頃から思ってたんですか?
え……わからない。なんでなんだろう? 気付いたら「やりたい」って言ってました。
──音楽を始めたのはいつ?
最初はバンドをやってたんですよ。16歳くらいのときに番組の企画でガールズバンドを組んで。でも、協調性が欠けてたんですよね。社長はそれに気付いてたみたいで、「これからガールズバンドが本格的に活動することになったら、りんどうする?」って。
──「この子はしっくりきてないみたいだな」っていうのがわかったんですね。
それで「私は辞めたいです」って話をしたら「ソロでやってみれば?」って言ってくれて。「あ、その手があったか!」って思いました。なかったんですよ、自分の中にその選択肢が。だから「ちゃんと音楽をやりたい」って思ったのはそのときが最初です。
──曲作りはバンド時代からしてたんですか?
やってましたけど、それを人に披露することはなかったです。バンドの曲はリーダーが作ってましたし。
──メンバーに「私も書いたんだけど」って持って行くことは?
曲を書いてるなんて絶対言わない。恥ずかしくて恥ずかしくて。
──実はすごくシャイなんですよね(笑)。
だから今、自分が書いた曲が公にされてるのがすごい恥ずかしいです(笑)。
──「自分が歌う」っていう発想もなく作ってたんですか?
ないですね。歌う歌わないじゃなくて、ホントに日記みたいなものだったんです。自分の中にしまっておいてたから、これが誰かにバレることはないと思ってました。
──その日記の表現方法が音楽だった、それが自然な形だった、ってこと?
そうですね。
人に会うときの心理的コストを下げたい
──好きなアーティストは? どんな音楽を聴いてきたんですか?
椎名林檎さんをずっと聴いてて、「それしか聴いちゃいけない」みたいな育ち方をしてきました。「iPodには林檎と事変しか入れない! それ以外は絶対ダメ!」みたいな(笑)。
──それは一途と言うか、極端だなあ(笑)。
だから林檎さんは上の方すぎるので、「好きなアーティストは誰ですか?」って言われても答えられなくて。
──“好きなアーティスト”という次元ではない?
そう、次元ではない。人生。
──「ああいうふうになりたい」っていう気持ちはないですか?
ないんですよ。「林檎さんみたいな曲を書きたい」とか「ああいう人生を送りたい」なんて、おこがましくて言えない(笑)。そもそも、人に対しての憧れがあんまりないんですよ。
──誰に聴かせるでもなく日記のように作っていた曲を、発表しようと思ったきっかけはなんだったんですか?
いろいろあったときに、自分の生き方に対するスタンスと言うか、自分の中の歯車の回り方が変わってきて、「もう、なりふり構ってられないな」「恥ずかしいとか言ってる場合じゃない」ってなったんですよ。それで「ミスiD」を受けたりして。性格面もいろいろ変わったと思いますね。それこそ「みんなの前で歌うなんて恥ずかしくて嫌」から「どんな無茶ぶりでもやるぞ」って考え方に変わりました。
──“いろいろあったとき”に考え方が変わったって話ですけど、その最中はどういう心境だったんですか?
私は心理的コストのある人になりたくないんです。人から「りんちゃんと会うと、けっこう体力を使う」みたいに思われたくないんです。だから人に会うときはできるだけそれを少なくしたいんですけど、あのときの私は心理的コストがめちゃくちゃ上がっているのを自覚してました。
──心理的コスト(笑)。
「私に会うことで疲れさせたら嫌だな」と考えるようになって、特定の人以外とは会わなくなりました。特定の人との人間関係を大事にするようになって、人から求められたことはやるようになり、どうしようもなく高くなってしまった心理的コストが低くなるように努力をしたら、こういう人になりました!
──考え方がすごい。
「その場を一番いい状態に持って行こう」って考えちゃうんですよね(笑)。
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「愛してる」より「愛してた」のほうが好き。それは真実だから
- ほのかりん「ふわふわ」
- 2018年2月28日配信開始
- 収録曲
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- ふわふわ