- パーソナリティ
- 菅野結以
ユーモアあふれるジャッジマン
──最後、福永くんは?
山崎 白黒ハッキリしてる人。例えばAとBっていう選択肢があったときに「こっちにしよう」っていう判断力が強い。直感的な部分もありつつ、客観的な意見も自分の中に取り入れて何かを選ぶことができますね。
──フロントマンとして素晴らしい!
是永 あと、ユーモアがある。
福永 ありがとうございます(笑)。
──そういったユーモアあふれる部分は、移動の車の中などで炸裂するんですか?
福永 いや、俺ら移動はめっちゃ静かなので。恐ろしく何もしゃべらない(笑)。
一同 (笑)。
福永 昔はけっこうしゃべってたんですけど、車の走行音がうるさくて声を張らなきゃいけないので。
山崎 だから、みんなイヤフォン付けてます。
──そうだったんだ(笑)。
是永 どこでと言うより、ずっと面白いことを言ってるんです。ステージのクールな印象とギャップがあるくらい、おちゃめ。
──今のところすごいかわいいバンドですね、おっちょこちょいとおちゃめがいる。実音穂ちゃん的には?
大澤 正義感が強くて、曲がったことをしてる人がいると怒る。
福永 自分が曲がってるんだけどね(笑)。
大澤 あ、常識だ。常識外れのことをしてる人がいると怒る。ちゃんとダメなことに対して「違うよ」って言える人です。
──なるほど。バンドの立ち位置的には?
是永 華。
──華2人いる!
福永 亮ちゃんも華だけどね。(山崎のほうを見ながら小声で)あ、もちろん康介さんも華ですよ。
──褒め合い(笑)。でも、華だらけのバンドということがわかりました。
濃い2年間を経て、着実に大きくなってる
──雨のパレードがメジャーデビューをしたのは確か「列伝」(スペースシャワー列伝15周年記念公演 JAPAN TOUR 2016 supported by uP!!!)中だから、丸2年ぐらい経ったのかな。
福永 そうだ、「列伝」の名古屋公演がデビュー日でした。
──メジャーデビューしたときの自分たちが今の自分たちを見たら、なんて言うと思いますか?
福永 「前に進んでる!」って(笑)。着実に大きくなってるとは思うから。
──具体的に言うと?
福永 例えばキャパで考えると……メジャーデビューを発表したのは東京・LOOPでの自主企画イベントなんですけど、そのときと比べると10倍とかに拡大していて。そこは一番実感するポイントではありますね。あと、音のクオリティが少しずつですけど着実に上がってると思います。
──出したい音を出せている?
福永 そうですね。自分たちの求める音を出してるアーティストと一緒の機材を手に入れたり、レコーディングを通して音の作り方を勉強したり。自分たちが実現したかった世界観を、今は表現できていると思います。
──なるほど。リリースも盛りだくさんだった2年間の中で、やりたいことを突き詰めていったんですね。
福永 はい。デビュー年の1年間はアルバム2枚分のレコーディングをしたし、シングルも2枚出したし、「列伝」を入れて3本のツアーを回ったのかな。プロモーションもたくさんさせてもらって忙しい毎日だったんですけど、そのおかげで作曲面においてもライブの面においても、格段にクオリティを上げられたんじゃないかなと思ってます。
山崎 いい2年間だったよね。
大澤 これまでの人生の中でも、すごく濃い2年だったと思う。
──特に印象的だった出来事は?
是永 新木場STUDIO COASTでワンマン(参照:雨のパレード、アコースティックでも魅せた新木場コースト公演「もっと大きい場所へ」)をできたことがうれしかったですね。イベントではよく行ってたんですけど、自分たちのワンマンであの場所を埋めれたっていうのはちょっと誇らしいです。
別名義でのリリースも考えた「Reason of Black Color」
──3月14日にはメジャー3rdアルバム「Reason of Black Color」が発売されますね。制作はいつ頃から行っていたんですか?
福永 楽曲は昨年の夏頃から作り始めました。年末に合宿もあったし、1年を通してけっこういろんな楽曲ができて。その中からしっくり来た曲をレコーディングしました。
──聴かせていただいて、広く深いアルバムだなあと思いました。アコースティックの楽曲があったり、ストリングスが入っていたり、今までにない新しさもあるんだけど、全部が深みを増している感じがするなって。
福永 ありがとうございます。「Shoes」(2017年8月発売の3rdシングル)を作るときに、自分たちの中にもともとあったノスタルジックな雰囲気をより濃く表現しようと思って、アナログシンセや単純な8ビートを取り入れたり、ドラムのレコーディングの音色やベースのアプローチにもこだわったりして。制作が忙しくて「何を歌いたいんだろう」って悩んでた時期でもあったんですけど、「Shoes」はいい意味で力を抜いて楽しく作れて、僕もすごく気に入ってるんです。で、その頃ちょうどアルバム1曲目の「Reason of Black Color」とか、全然毛色の違う楽曲を作っていて。その流れでいろんな方向により深く自分たちの色を表現し始めて、今回こういう幅広いジャンルの曲が入ったアルバムになったんだろうと思います。
──いろんなジャンルを取り入れようと意図的に考えてたんじゃなくて、ナチュラルに作り上げていった?
福永 いろんなジャンルの曲が入ったのは自然な流れですね。ただ、去年の夏頃にバンド全員でミーティングをしたんです。「Reason of Black Color」みたいな攻撃的な曲をもっとやりたくて、同じメンバーだけど別名義で出したほうがいいんじゃないかなって(笑)。
──えー! そんな話まで。
福永 結局は雨のパレードの「Reason of Black Color」っていうアルバムに、いろんなジャンルの曲が収まりました(笑)。
──でもそういうミーティングをするぐらい、今までの自分たちとは違うものが生まれてきたということ?
福永 やりたかったことが分裂し始めてきたと言うか。そのとき一番カッコいいと思える音やフレーズをもとにセッションで曲を作ることが多いから、いろんな曲ができたのかなと。
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原点回帰とチャレンジの詰まった音作り
- 雨のパレード「Reason of Black Color」
- 2018年3月14日発売 / SPEEDSTAR RECORDS
- CD収録曲
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- Reason of Black Color
- Dive
- Horizon
- GOLD
- Shoes
- ice
- (soda)
- Hometown feat. Tabuzombie (from SOIL & "PIMP" SESSIONS)
- You & I
- What's your name? (plus strings ver.)
- H.Apartment
- Hwyl
- #556b2f
- MARCH
- 初回限定盤DVD収録内容
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Live at TOKYO-SHINKIBA STUDIO COAST 2017.9.24
- new place
- 1969
- encore
- Focus
- Shoes
- Thunderbird
- Voice
- 寝顔
- Take my hand
- You
- morning
- Hey Boy,
- Change your mind
- Count me out
- tage
- Tokyo
- Petrichor