ナタリー PowerPush - Chicago Poodle
感涙バラードで勝負へ それぞれの“タカラモノ”を語る
今年4月にリリースされたアルバム「3.0」のリード曲「タカラモノ」。大切な人を一途に思い続ける歌詞と心震えるボーカルが印象的なラブソングだが、そのPVが泣けるとFacebookやTwitterで話題に。ファンの要望に押される形で、今回のシングルカットが決定した。
PVは当初作られた「家族愛篇」に加えて、一般リスナーの結婚式映像を集めて制作された「Wedding篇」も必見。楽曲の制作秘話は前回のインタビュー(参照:Chicago Poodle「3.0」インタビュー)をご覧いただくとして、今回はアルバムのリリースツアーを経て改めて思う今作の魅力、2つのPVのポイント、3人が大切にする自分の“タカラモノ”について語ってもらった。
取材・文 / 川倉由起子
メンバーも大号泣のPV
──「タカラモノ」のPV 「家族愛篇」は、Youtube公式チャンネルでの公開からわずか1カ月で42万回再生を記録しました。ものすごい反響でしたね。
花沢耕太(Vo, Piano) ファンの方はもちろん、今までChicago Poodleを知らなかった多くの人にもPVを観ていただけたのがうれしかったです。「初めて聴いたけど、この曲いい」ってコメントを残してくれた方もたくさんいたし、予想以上に男性のリアクションが多かったのも驚きました。
山口教仁(Dr) 「タカラモノ」はもともと、タイアップの依頼(メガネのタナカ創業100周年イメージソング)を受けて「家族」をテーマに書いたものなんですが、その1つのきっかけがこうしてどんどん広がっていって。自分たちでも客観的に「すごいなー」って思います(笑)。
花沢 これほどの再生回数を記録したことは、かつてなかったですからね。「ODYSSEY」(メジャーデビューシングル)のPVでも4年かけて26万回再生だったので、それと比較してもすごい数だなあと。
辻本健司(B) アルバム「3.0」発売後の全国ツアーやインストアライブでも、「『タカラモノ』のPVを見てCD買いました」とか、「初めてライブに来ました」っていう人がけっこういて。Chicago Poodleの音楽を知ってもらう大きなきっかけになったのかなと思うと、僕も純粋にうれしかったです。
──PVの内容は夫婦愛と親子愛をモチーフにした感動のストーリーですね。前回のインタビュー時は未完成でしたが、できあがって最初に観たときはどうでした?
辻本 僕はもともと涙もろいのもあるんですが、大号泣しました。真ん中のドラマシーンとエンディングで泣いてしまって、前が見えない状態でした(笑)。
山口 裏話をすると……完成品は全編ストーリー仕立ての映像ですが、実は最初は僕たちの演奏シーンも撮ってたんです。でも全面的にカットになっていて(笑)。
花沢 「3.0」の宣伝用映像ではそのバージョンも流れてたみたいですけどね! でも初めて観たときは自分たちがいなくて何度も「あれ?」って(笑)。結果的にはこれでよかったと思ってます。
ツアー中、最初から最後までグッときていた
──「タカラモノ」のPVは、「家族愛篇」に続いて結婚準備クチコミ情報サイト「ウエディングパーク」とコラボした「Wedding篇」のPVも制作されました。1曲で2つのPVとは豪華ですよね。
辻本 僕たちも本当にそう思います。「Wedding篇」は、ありがたいことに「家族愛篇」を観てくださったウエディングパークさんがコラボのお話をくださって。一般の方の結婚式映像を募集して、それをつなぎあわせた素敵なPVが完成しました。こちらには僕たちがチャペルで演奏するシーンも入っているので、そこも注目してほしいです。
花沢 この曲はやっぱり、結婚式にすごく合うと思うんですよね。実際、僕はリリース後に2~3回友達の結婚式で頼まれて歌ってるし、「Wedding篇」もかなり曲と映像がリンクした仕上がりになったと思います。
──リアルな結婚式の映像だからこそ、私も観てて胸をつかまれるものがありました。ところで以前、辻本さんはこの曲をライブでやるたびにグッときて泣きそうになるとおっしゃっていましたが、今もそうですか?
辻本 そうですね。ツアー中、最初から最後までグッときてました(笑)。ライブアレンジだと1番はほぼ花沢の弾き語りなんですよ。だから自分の演奏まではだいたい涙目で、花沢の歌も日に日に磨きがかかっていい感じになってるなーって思ってました。
花沢 僕はこの曲を歌ってるとき、お客さんをあまり見れないんですよ。けっこう泣いてくださってる方がいて、もらい泣きしてしまうから。
辻本 お客さんの涙には逆にこっちが泣かされちゃいますね。
- ニューシングル「タカラモノ / 君の笑顔がなによりも好きだった」/ 2013年8月28日発売 / GIZA
- 初回限定盤[CD+DVD] 1680円 / GZCA-7169
- 通常盤[CD] 1050円 / GZCA-7171
- 名探偵コナン盤[CD] 1200円 / GZCA-7170
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初回限定盤
CD
- タカラモノ
- 君の笑顔がなによりも好きだった
- タカラモノ -Voiceless Ver.-
- 君の笑顔がなによりも好きだった -Voiceless Ver.-
DVD
- 「タカラモノ」 Music Clip(Wedding篇)
- 「タカラモノ」 Music Clip(家族愛篇)
- 「君の笑顔がなによりも好きだった」Music Clip
通常盤
CD
- タカラモノ
- 君の笑顔がなによりも好きだった
- タカラモノ -Piano Arrange Ver.-
- タカラモノ -Voiceless Ver.-
- 君の笑顔がなによりも好きだった -Voiceless Ver.-
名探偵コナン盤 ※初回限定生産
CD
- 君の笑顔がなによりも好きだった
- タカラモノ
- 君の笑顔がなによりも好きだった -TV SIZE Ver.-
- 君の笑顔がなによりも好きだった -Voiceless Ver.-
- タカラモノ -Voiceless Ver.-
- 「名探偵コナン」描き下ろしオリジナルジャケット仕様
- 「名探偵コナン」オリジナルステッカー封入
Chicago Poodle(しかごぷーどる)
花沢耕太(Vo, Piano)、山口教仁(Dr)、辻本健司(B)の3人編成バンド。花沢が作曲、作詞を山口と辻本が手がける制作スタイル。1980年代の洋楽ポップスのエッセンスが感じられる懐かしくも切ないメロディと、リズム隊が織りなす都会的なアンサンブルで注目を集める。2009年3月にデビューシングル「ODYSSEY」、同年11月に1stアルバム「僕旅」をリリース。その後もコンスタントに作品を発表し、2011年11月には活動の集大成となるベストアルバム「HISTORY I」をリリースした。2013年4月、約2年半ぶりのオリジナルアルバム「3.0」を発売。8月28日には「3.0」からのシングルカットとなる「タカラモノ」とテレビアニメ「名探偵コナン」エンディングテーマ「君の笑顔がなによりも好きだった」を両A面シングルとしてリリースする。