「松井玲奈さんからフォローされてる！ 間違いじゃないか!?」

──出会いのきっかけは、松井さんがチャラン・ポ・ランタンのファンになられて、“ライブを観に行きたい”というようなツイートをされたことでしたよね。

松井　はい。好きっていうことをツイートして。

小春　Twitterでフォローされたんですよ。しかも私たちの公式アカウントと小春のともものと3つとも。で、「え？ 松井玲奈さんからフォローされてる！ なんだなんだ、間違いじゃないか!?」ってなって（笑）。

──松井さんは何がきっかけでチャラン・ポ・ランタンを知ったんですか？

松井　私は動画サイトでいろんなアーティストの方のミュージックビデオを観るのが好きなんですけど、いろいろ観てたときに偶然チャラン・ポ・ランタンのミュージックビデオと出会って、「わー、すごいの見つけちゃったー」ってなって（笑）。気になって調べていったら、Twitterもやってることがわかったので、「フォローしよう！」って思ってしたんです。まだ私がTwitterを始めた初期の頃だったんですけど、返事が返ってきてビックリして。

もも　なんのビデオを観たんですか？

松井　小春さんの首から下が全部埋まってるビデオありますよね？

もも　あっ、「墓場までご一緒に」だ！

松井　それです！ すごい斬新なミュージックビデオだなって思って。

小春　やばいね。一番初めに観てもらったのがあの手作りのやつって（笑）。

もも　あれは、マネージャーのねこ太さんと私たち2人だけで編集、カメラ、演出と全部やって作ったものだったんですよ。

松井　あの手作り感がすごいなあって思って。

もも　そう言ってもらえると自信が持てるよね。あれでいいんだ!?って（笑）。またああいうの、作りたいね。

小春　そうだね。しかもあのミュージックビデオの中で一番印象に残ったのが、小春の首だったっていうのがうれしい（笑）。

松井　あははは。でも観たとき本当にビックリして。斬新じゃないですか!? しかも歌われてる歌詞も、女性の気持ちの奥のほうにあるようなことだったので、すごいなって思って。それがきっかけでした。今までに出会ったことのなかった世界観でした。

小春　そうでしょうねえ（笑）。

──そこからTwitter上でのやりとりが始まったわけですね。

小春　そう。しばらくはTwitterだけでやりとりしてて。インターネットの時代だなあ、なんて思いながら。

松井　2人のツイートを見て、“ああ、今日は2人で仲よくディズニーランドに行ってるんだなあ。楽しそう”って思ったりしてました。

小春　やばーい。

初対面時の裏話

もも　でも実際に会うことができたのは、わりと最近っちゃ最近だったよね。

松井　そうですね。2人がニッポン放送のラジオ「ミュ～コミ＋プラス」に来てくださって。

小春　玲奈たんが月曜日のパーソナリティってことは知ってたんだけど、それにウチらが呼ばれて、「わー、呼ばれた！ やばいやばい」ってなって。

松井　私は番組のディレクターさんにずっと、「チャラン・ポ・ランタン、すごくいいので呼んでほしいです」ってお願いしてたんです。それで、ちょうどメジャーデビューされたときに来てくださったんですよね。

小春　確か、これからメジャーデビューしますっていうときだったかな。

松井　基本的に私は好きな人と会うと緊張しちゃうので、いつもなら放送前にご挨拶させていただくんですけど、そのときは挨拶に行かずにドキドキしながら楽屋にいて、放送が始まってから初めてお会いすることになったんです。そのとき2人は歌いながら登場して（笑）。

もも　ラジオに出るときは、だいたい歌いながら出ていくんです。

松井　そんなゲストの方はそれまでいなかったから、ビックリしました。しかも、私の歌まで作っていただいて。

もも　玲奈たんの名前をひたすら連呼するっていうね。“レナレナレナレナ・マツイレナー”って（笑）。

松井　うれしかったです。大好きな人たちが自分の歌を作って歌ってくれるなんて、夢みたいで。

もも　あのとき、私たちがこんな感じでワーッて話してても、玲奈たんはずっと口をおさえて「はーっ」てなってて。全然しゃべってなかったよね。パーソナリティなのに（笑）。

松井　ラジオなのに全然しゃべれなくなっちゃって。スタジオにはアナウンサーの吉田（尚記）さんがいらっしゃるんですけど、吉田さんがしゃべってる間になんとか気持ちを落ち着かせてました。

──それほどまでチャラン・ポ・ランタンを好きになった理由は、なんですか？

松井　一番の魅力はやっぱり音楽かなと思ってて。アコーディオンっていう楽器から生まれてくる音楽って、私が生まれてからずっと耳にしてきたものの中にはなくて、ギターだったり打ち込みだったりの音楽が多い中で、すごく新鮮に聞こえたんです。レトロな感じがするけど、曲はポップだから耳にも残って。初めて聴いたときから「あー、この音楽、大好き！」ってなったんです。しかもそこにももちゃんのコブシの効いたカッコいい歌が乗ることによって、さらに力がぐっと増して、「ああ、なんてステキな音楽なんだ！」ってなって。あと、着てる衣装とかミュージックビデオの世界観もどこにもないもので、独自の感覚で作られてるのがよくわかるから、のめり込むことができる。その感じが魅力だなって思いました。あ、1人でしゃべっちゃった（笑）。

もも　いやあー。うれしいですねー。

小春　初めて会ったときから比べると、たくさんしゃべってくれてるのがうれしいね（笑）。

もも　それもビックリだよね。最初にラジオに出させてもらったときは、ほとんど私たちだけがしゃべってたから。

小春　あのとき、なんか1つ質問されたのは覚えてる。それに答えてたら話が広がっちゃって、小春がワーッてしゃべってる間に時間がなくなっちゃって。

松井　「小春さんは実際に経験したことから歌詞を書かれてるんですか？」って質問したんでしたよね。

小春　あ、そうそう。それで「そうですねえ。男と別れて手切れ金を払って、そのことを歌詞にしたり」って話してね。

松井　実体験をもとにあの曲（「潮時」）を作ってるって聞いて、いろんな人生があるんだなーって思いました（笑）。

血まみれになって笑ってる玲奈たん

小春　玲奈たんは今、いくつなんでしたっけ？

松井　23なので、ちょうどお2人の真ん中です。

小春　小春が23のときは全然お金がなくてね。その「潮時」っていう曲の歌詞にも書いた通り、ちょうど別れた男に手切れ金を払った直後で。

もも　そうだったね。ほんと、いろんな人生があるわ。いろんな仕事をしたよね、その頃、一緒に。

小春　バーで歌ったりしてたね。ゴールデン街で流しをやったり。

──そんなチャラン・ポ・ランタンにとっての、松井玲奈さんの印象は？

もも　もともと私はAKB48の皆さんが出てるドラマ「マジすか学園」をよく観てたんですよ。で、その中でゲキカラ役をやってた玲奈たんの印象が強烈で。血まみれになって笑ってるっていう。

松井　恥ずかしい……（笑）。

もも　もともとは色白で純粋でおしとやかっていうイメージだったから、そのドラマを観たときは「わっ、ぶっとんでる」って思ってビックリして。だって血まみれで笑ってるんですよ（笑）。でもこうやって会うと、血まみれで笑ってるわけでもないし……。

小春　当たり前だろ！

松井　あの役はたまたまだったんですよ。ドラマがスタートしてからなかなか出れなくて、やっと8話目で台本をいただいて、「やった！ 出れる！」って思ったら、そういう血まみれの役で（笑）。だから自分でもビックリしたんですけど、でもこうやって観た人に強い印象を持っていただけてよかったです。

もも　あれはすごい印象に残ってるなー。もう意外すぎて。

松井　でも、そういう役を演じるのは楽しいんですよ。イメージ的に清楚とか、そういうところに行きがちなんですけど、内面はオタクなので、そのイメージじゃないんですっていうところを自分から出していくのが好きです。ヘンなこととか変わったことをやるのがすごい好き。

もも　そのギャップが魅力なんだろなあ。