超特急「クレッシェンド」インタビュー|だんだん強く、広がり続けるために 駆け抜けた10年を抱きしめ示す、超特急の進化の証明 (4/4)

あのときに声をかけてもらったからこそ、自分は今、気持ちを強く持てている

──では、「クレッシェンド」が「ありがとう」を伝える歌ということなので。これまでの10年間でメンバーに一番感謝したエピソードをそれぞれに教えてもらえますか?

ユーキ 僕は数々の場面でメンバーみんなに救われているんですけど……(笑)、でもリーダーのリョウガには本当に感謝しています。僕は、たとえそれが無理難題だとしても思ったことを口にしてしまうんですけど、リョウガはダメなときは「ダメ」って言ってくれるし、そうじゃないときは前向きに捉えて動いてくれる。あと、僕の言葉足らずなところを率先してフォローして、伝えたい気持ちを理解してくれるんです。僕が言いたいことを全部わかってくれるから、いつもありがたいなあと思います。

タカシ 僕は……これは今だから言えることなんですけど、2018年から2019年にかけて、グループの体制が変わっていったこともあって、気持ちがグラグラしている時期がけっこう長くあったんです。どれだけライブをやっても自信が持てないというか。そんな中で始まった「EUPHORIA」ツアー(2019年)では4カ月間のツアーの中でセットリストがガラリと変わるタイミングがあって、それに合わせて新しいフォーメーションも仕上げないといけなくて。その、セトリが変わった1発目のライブで、来てくださった方には申し訳ないんですけど……自分のパフォーマンスが、自分の満足するレベルに達しなかったんです。それでめっちゃ落ち込んで、もうすんごい号泣して。

──そんなことがあったんですね。

タカシ そのとき、タクヤが僕の目を見ながら「大丈夫、大丈夫」と言ってくれたんです。なんか、それにすごく救われた感じがして。あのときに声をかけてもらったからこそ、自分は今、気持ちを強く持てているのかなと思ったりもするんです。これに限らず、本当にいろんなタイミングでメンバーには救われているんですけどね。

セルフィーする超特急。

セルフィーする超特急。

──タクヤさんはこの出来事、覚えていますか?

タクヤ ……はい!

ユーキ 絶対ウソだ(笑)。

リョウガ こいつ、覚えてないぞ!

タクヤ いや、覚えてる覚えてる(と言ってコーヒーを手にする)。

カイ 動揺してコーヒー飲むのやめろ(笑)。

タクヤ でもお返しじゃないですけど、僕はタカシにすごく感謝しています。僕がタカシの立場だったら、ボーカルが1人抜けて自分だけになった段階で先が見えなくなってしまうと思う。折れずにいろんな荒波を越えて、今タカシはこうして力強く立ってくれているんだよなと思うと感謝しかないです。なんというか、存在に感謝……。

カイ “存在に感謝”って……オタクなの?

リョウガ つまり、尊い?(笑)

ユーキ 「タカシ尊い」だわ。

タカシ エゴサしたときみたいになっとる……。

──(笑)。カイさんはどうですか?

カイ 難しいですけど、自分の根本的な部分で言うと、タクヤが超特急に入ってくれたことかな(タクヤは結成から3カ月後にグループに加入した)。

タクヤ みんな俺じゃん……どうした? いいねいいね(笑)。

カイ 高校の同級生でもともと友達だった人が同じグループに加入することに、すごく安心感を得られたんです。休み時間にダンス練習をしたり、放課後にも2人で練習してからリハスタジオに向かったり……超特急の思い出と青春の思い出が重なっている部分にタクヤがいてくれたので、精神的に支えられていた部分は少なからずありましたね。タクヤがいなかったら、自分はどこまでやれていただろうな?と思うこともあるし。

タクヤ ふうー(噛み締めるように深呼吸)。

カイ 気持ちよくなってる(笑)。でもそれは本当のことで。超特急に入ってくれてうれしかったし助かったし、「これからもよろしくね」という感じです。

セットの周りを走り出す超特急。

セットの周りを走り出す超特急。

セットの周りを走る超特急。

セットの周りを走る超特急。

セットの周りを1周した超特急。

セットの周りを1周した超特急。

みんなに大感謝、インフィニティなんです

──では最後にリョウガさん。

リョウガ そうですねえ……。

タクヤ (リョウガを見つめながら)よし! さあさあ。

カイ 「俺だよな?」じゃないんだよ。言われる気満々だよ、あの人(笑)。

リョウガ (笑)。いやでも、真面目に言うと難しいなと思います。場面場面で5人それぞれが輝く瞬間があって、支え合う瞬間もあって。そういうところに僕自身、すごく助けられているんですよ。なんというか……これからオーディションで新メンバーを探すぞ!という中でこんなことを言うのは違うのかもしれないけど、この5人ってすごくバランスが取れているなと思うんです。それぞれに対して感謝しちゃってるんで、やっぱり1人を選べないですね。そう、それこそ僕がユーキからリーダーの役割を引き継いだとき(2013年8月)、ホントに不安やプレッシャーに押しつぶされそうだったんですけど、みんな「俺らがカバーするからな!」とか「リョウガなりのリーダー像を探していこうぜ!」とか……もう、逆にわざとらしいくらい(笑)、青春アニメみたいな言葉をかけて気持ちを軽くしてくれたことも忘れられないですし。(急に涙声になり)だからみんなに大感謝、インフィニティなんです……。

──さすがリーダー、「クレッシェンド」の最後のフレーズ(大感謝×Infinity!!!!!!!!)に絡めて……。

リョウガ はい。(曲のメロディに乗せて)大感謝、インフィニインフィニティー……です。

一同 あはははは!

リョウガ だっさ! なんだこれ(笑)。

超特急

超特急

──(笑)。せっかくなんで、1人ひとりへの感謝の言葉も聞かせてもらえますか?

ユーキ そうそう、簡単でいいから教えてよ(と、スマートフォンで「クレッシェンド」を流し始める)。

リョウガ そうですね、まずカイで言うと、自分から進んでサポートをしてくれるところ。ライブ中のMCは僕が回しますけど、手一杯になったり忘れてしまうときがあるわけです。そういうときに「じゃあ俺やるよ」と率先して助けてくれるんですよ。ユーキに関しては、僕がみんなを引っ張るタイプのリーダーじゃないことで「誰が先陣を切るんだ?」という迷いが生まれてしまいそうなところを、超特急のあるべき姿を探しながらなりふり構わず突っ走ってくれている。今回のオーディション企画のきっかけを作ったのもユーキだし、感謝しています。タカシについては、タクヤが言っていたことと同じですね。本来だったら背負いきれずに潰れてもおかしくないような重圧を1人で背負って、今も進化し続けていて。超特急が今ここに存在できるのはタカシががんばってくれたおかげなので、本当に大切にしたいなと。で、タクヤはないですね……。

タクヤ えっ、何!?

リョウガ タクヤは、特にないです……(笑)。

カイ ちょっと整理しようか。俺はサポート的な役割。ユーキは前リーダーってこともあるし、グループを引っ張ってくれている。

リョウガ そうそう。

カイ タカシの踏ん張りがなかったら、僕らの船は沈んでいたからね。で、タクヤに関しては……?

ユーキ (ラストサビに差しかかった「クレッシェンド」のボリュームを上げる)

リョウガ (BGMに合わせて歌いながら)大感謝、インフィニインフィニティー……ですっ!

一同 あはははは!

リョウガ いや、タクヤは“最後の砦”ですね。僕らの空気をキュッと締めてくれるのはタクヤ。全員がふざけ始めたときの最後の砦です。

ユーキ はい、おあとがよろしいようで!(笑)

カイ もうええわ。ありがとうございました!

一同 あはははは!

タクヤ (笑)。これですよ。

カイ これが超特急です!

超特急

超特急

ツアー情報

BULLET TRAIN 10th Anniversary Tour 2022「Progress」
第2弾

  • 2022年6月9日(木)大阪府 オリックス劇場
  • 2022年6月10日(金)大阪府 オリックス劇場
  • 2022年6月18日(土)愛知県 名古屋国際会議場センチュリーホール
  • 2022年6月19日(日)愛知県 名古屋国際会議場センチュリーホール
  • 2022年6月25日(土)熊本県 市民会館シアーズホーム夢ホール(熊本市民会館)
  • 2022年6月26日(日)福岡県 福岡サンパレス
  • 2022年7月1日(金)東京都 東京ガーデンシアター
  • 2022年7月2日(土)東京都 東京ガーデンシアター
  • 2022年7月17日(日)宮城県 仙台サンプラザホール

プロフィール

超特急(チョウトッキュウ)

5人組の“メインダンサー&バックボーカルグループ”。カイ(2号車 / メインダンサー / 神秘担当)、リョウガ(3号車 / メインダンサー / ガリガリ担当)、タクヤ(4号車 / メインダンサー / 筋肉担当)、ユーキ(5号車 / メインダンサー / ドジっ子担当)、タカシ(7号車 / バックボーカル / 末っ子担当)で構成されている。2012年6月に1stシングル「TRAIN」でCDデビュー。2015年6月にはデビュー3周年記念の9thシングル「スターダスト LOVE TRAIN / バッタマン」をリリースし、インドネシア・ジャカルタでのライブイベントに出演して海外“開通”を果たした。2017年4月にはデビュー5周年を記念したシングル「超ネバギバDANCE」を発売し、同作で自身初のオリコン週間シングルランキング1位を獲得。2018年11月に3rdアルバム「GOLDEN EPOCH」をリリースし、12月には初のさいたまスーパーアリーナ公演を含むアリーナツアー「BULLET TRAIN Arena Tour 2018 GOLDEN EPOCH」を成功させる。2019年8月に沖縄県内で行われた全国ツアー最終公演をもって“全国開通”を達成した。2021年11月に4thアルバム「Dance Dance Dance」を発表。2022年6月に「クレッシェンド」を配信リリースした。