超特急「クレッシェンド」インタビュー|だんだん強く、広がり続けるために 駆け抜けた10年を抱きしめ示す、超特急の進化の証明 (2/4)

超特急という概念が好きで、大事にしているからこそ

──先ほどタクヤさんから「メンバー主導で決めた」という話もありましたけど、オーディションに関しての皆さんの能動的な姿勢や発信を見たり聞いたりしていると、超特急というグループの“あるべき姿”に譲れないこだわりを持っているのは、ほかでもない皆さん自身なんだなということをすごく感じさせられます。積極的に自分たちの未来をつかみ取りにいく姿にグループへの思いをありありと感じたんですけど、そういった強いこだわりの理由って、言語化できたりします……?

カイ そんなの、好きだからに決まってんでしょ!

ユーキ おおー。シンプル!

カイ それしかないです。

タカシ そうやな。

超特急

超特急

カイ 超特急もそうだし、メンバーもそうだし、スタッフさんもそうだし、今まで駆け抜けてきた時間もそうだし、すべてに対して愛がなかったらこんなこと考えないです。それこそ最初、ユーキがオーディションのことを提案してくれたときには賛成の人もあまり乗り気じゃない人もいたけれど、それだって超特急に対する愛情がそれぞれにあったからで。もしそうじゃなかったら「ああ、いいよ」って適当に決めて、そのあとすぐに募集をしていたかもしれない。そうじゃなくて、超特急が好きで、超特急としてもっと過ごしたい、超特急としてもっと上に行きたいっていう思いが全員にあったからこそ、いろんな思いがぶつかり合って、混ざり合って、溶け合って、今この10周年のタイミングで「よし、やるぞ」という結論が出たんだと思います。

ユーキ (うなずく)

カイ 抜けていったメンバーのことも、これから出会うかもしれないメンバーのことも含め、超特急という概念が好きで、大事にしているからこそ、みんなこれだけ超特急にこだわるんじゃないかなって。俺が勝手に言っちゃって申し訳ないけど、そういうことなんじゃないかなと思ってます。

──あと、もう1つ気になっていることがあって。超特急のことを好きで応援している方って、それぞれに推しの存在はあれど、大前提として5人の空気感や関係性に深い愛着があるんじゃないかなと思うんです。体制が変わることでそのあたりの雰囲気も変化してしまうんじゃないか?という考えがよぎったりもするんですけど……。

カイ 僕らと人間性が合わない人は新メンバーになりません! そこは大前提ですよ、グループなんだから。

──あはは、大丈夫ですか(笑)。

ユーキ なんか、そこはライブしてても変わる気がしなかったです。こんなにしっかりと5人の中に感じられる“何か”があるから、今後新メンバーが加わったとしても、それだけで僕らが変わる気は一切しないんですよね。

カイ 10年やってきた俺らの関係性ですよ。

メンバーを撮影するタクヤ。

メンバーを撮影するタクヤ。

タカシ ただ、もし新メンバーが入ったとして、最初は絶対に違和感があると思うんですよ。

ユーキ 最初はね。

タカシ だけどそれは時間が経てば消えていくものだと思うので、あんまり気にしてないというか。8号車のみんなが心配したり不安に思うことはたくさんあるかもしれないけど、そこは自分たちに任せてもらえたらうれしいなと思いますね。

“いろいろできるんだぞ”という部分が見えるツアー

──オーディション開催の発表とともに始まったツアー「Progress」が、現体制のひと区切りになるわけですね。

カイ いい言い方ですね、ひと区切り。どちらにせよね。

──それを念頭に置いたうえで進んでいくツアーについて、皆さんがどんな思いで見せ方を考え、ステージに立っているかを教えてもらえますか?

カイ 「Progress」ツアーは“超特急っていろいろできるんだぞ”という部分が見えるツアーになっていると思います。超特急らしい変な曲も、はたまたカッコいい曲もメッセージ性の強い曲も、全部歌とダンスで見せる、僕ららしさがギュッと詰まっていると思う。すごくいいセットリストだし、すごくいいライブだなと思ってます。あと、うさぎの演出はどうしてもやりたかったんです! ね、ユーキさん!

ユーキ いやいやいや(笑)。

──ツアーロゴのモチーフがうさぎで、ライブ中にも思わぬ形で超特急改め“ぴょん特急”が登場しますけど、これはどうして?

ユーキ 実はめちゃくちゃフラッシュアイデアなんですよ、スタッフの。

タカシ (右手で作った超特急の決めポーズを90°回転させて)「これ、うさぎじゃん!」って(笑)。

ユーキ なんというか、そういう遊びを全力で形にするのが僕ららしいですよね。

カイ 僕らが今までずっとやってきた“まじめにふざける”という部分だね。

ユーキ まあね、後付けではあるけど“飛躍する”とか前向きな意味合いも持たせられたので(笑)。うさぎのパートがあるからこそ、ライブの面白みが増したと思います。

──初日公演を観させてもらいましたが、ひさびさに「自分は今、いったい何を観ているんだろう……?」みたいな感覚になって、すごく超特急のライブだなあと噛み締めました(笑)。

リョウガ あ、観ている側もそう思うんですね? やっている側も「俺、今何やってるんだろう?」と思ってます(笑)。

超特急

超特急

超特急

超特急

超特急のパフォーマンス力をもっと知ってほしい

──オーディションの結果次第でも変わってくるかとは思いますが、10周年を経たこれからの歩み方について、皆さんは今どんなことを考えているのでしょう。

ユーキ ええ、まずはタカシの歌声と最高にマッチするボーカリスト、そして僕らが焦るくらいにスター性のある人材が現れ、メガヒットする曲が生まれ……。

リョウガ え、何? 予言……?

ユーキ 音楽番組に引っ張りだこになり「NHK紅白歌合戦」に出演、そして東京ドームでのワンマンを実現したかと思いきやスタジアムまで行っちゃう。です!

リョウガ “夢の終着駅(東京ドーム)”超えちゃうんだ(笑)。

タクヤ でもそれはありだと思う。

ユーキ そういう、いい期待の裏切り方をしたいですね。

タカシ ユーキが言ったことももちろんなんですけど、僕自身がずっと思っていることとしては、超特急のパフォーマンス力をもっと知ってほしいなと思う。グループ名は知っていても曲まではわからない、みたいな人が多いと思うので、やっぱりそれはどこかのタイミングで打破したいです。だから「THE FIRST TAKE」とか……大きなコンテンツに出られたら絶大な効果があると思うので、そういう場所で「歌もパフォーマンスもすごいんだぞ」ということを伝えられたらいいなという気持ちは持っていますね。

カイとリョウガを撮影するタクヤ。

カイとリョウガを撮影するタクヤ。

──リーダーのリョウガさんはいかがですか?

リョウガ まず、今現在超特急がやらなきゃいけないのは、オーディションで新しいメンバーが入ることが決まったら、そのメンバーをグループに迎え入れること。そのためには、8号車を含む僕らメンバーがよりひとつになっていないとダメだと思うんです。なので、先ほども言ったように、ツアーを回っていく中で8号車のみんなに納得してもらうというか……「これからも付いていこう、応援しよう」と思ってもらえるパフォーマンスをすることが大事だと思うんで。これからのさらなる進化のために、ツアーの限られた時間の中でも成長していきたいなと思いますね。