碧玉のダンスリーダー
──では、最初にリリースされた「Jasper」からお話を。先程もユーキさんがおっしゃっていましたが、1曲目、ダンスリーダーが先陣を切って行くぞと。
ユーキ はい、行ってやるぞ!と。
──「Jasper」はサビと呼ばれる部分に歌がない、ドロップパートが組み込まれた構成になっています。そういうところで言うと、この曲もがっつりダンスで魅せる……ユーキさんのこれまでのセンター曲に共通している“ブレないダンス軸”みたいなものがあるのかなと思いました。
ユーキ いや、碧玉(Jasper)という宝石だから、僕がセンターになったんじゃないですか……?というのは冗談ですけど(笑)。女性を1つの宝石に見立てて、それを探し求める様子が描かれている歌詞なので、そんなストーリーをダンスで表現して、観てくれる人をゾクゾクさせたいなという気持ちですね。中毒性のあるメロディで音ハメも気持ちよさそうだし、強弱のメリハリがしっかり付いた歌に合わせて踊るのは楽しみだなという気持ちがあります。
──ティザー映像で踊っていたダンスは「Jasper」の振り付けなんですか?
ユーキ あれはもう、その場のノリで。完全にフリーです。パソコンで音楽制作をしていたらどんどん音がハマってきて気持ちよくなって、体が勝手に動き出して踊っちゃう……みたいなストーリーを表現しているんですけど、それがあまり伝わっていないかもしれないです(笑)。
タクヤ でも「すごくカッコいい!」みたいな反応ばかりだったよ。
ユーキ いや、もっとカッコよく踊れたかなというメラメラ心は正直ある(笑)。ただ、パフォーマンスを実際に披露したときにもっと驚かせたいなと。楽しみにしてもらっている期待を超えていきたいと思っています。
──これから付けていくダンスはどういった雰囲気のものになりそうですか?
ユーキ 今回、年末の配信ライブで披露するものはそれ1回きりのものという捉え方をしているので、正式な振りについてはまだ決まっていないんですけど、自分のセンター曲というのもあるし、持っている潜在能力をフルで発揮したいなとは思っています。
むらちゃんの振れ幅
──そしてユーキさん個人の近況としては、最近YouTubeチャンネルを始められて。
一同 (拍手)
リョウガ ご当地グルメの動画のサムネイル見ました? 「う◯◯に◯◯ちを乗せてみた」っていうやつ。あれ、悪徳だと思いません?
──はい、釣りタイトルだなと思いました。
ユーキ いや、リョウガお前……! リョウガからのアドバイスでそうしたんですよ(笑)。
リョウガ そうなんす。あのサムネ考えたのは俺です! どこの文字を隠すかずっと悩んでたから「お前なんだし、これでいいんじゃね?」って。
──一方でVaundy「僕は今日も」をオリジナルのダンスで表現したり、企画の振れ幅がすごいですよね。
タクヤ あれよかったよね。コンテンポラリーダンス。
ユーキ YouTubeチャンネルではいろんな自分を見せていけたらと思っていて。「僕は今日も」では、自分が表現してみたかったジャンルに挑戦しました。なんか、あのときはエモい曲で心を揺さぶるような表現がしたくて。曲自体も、個人的にとても好きなので。
タクヤ 撮影当日は、曲の世界観に入り込みすぎてしんどかったらしいですよ。ね?
ユーキ ああ、そうだね。夢中で踊っていて、終わったあとに足のすり傷に気付いたり(笑)。裸足で踊ってたじゃないですか。こだわりを強く持って集中していたので、わからなくて。
タカシ その前に公開してた「惑星ループ」の踊ってみたとは両極端の世界観やし、表現者としてすごいなと思ったよ。
カイが表現する“ゴリ重男子”
──2週目にリリースされた「Never Mine」はカイさんのセンター曲ですが、カイさんはこの曲のセンターを担当することになってどう感じましたか?
カイ 5曲ともカッコよかったから「どの曲でもいいな」という思いが正直あったんですけど、中でも「Never Mine」は自分の好きな曲調でした。だからうれしかったですし、それと同時に……この曲も「Jasper」のようにサビに歌の要素があまりないから、そこの表現をどうすればいいだろうというのは考えましたね。それは今も考えているかな。
──そうなんですね。
カイ 12月の配信ライブで披露するとなった場合に演出をどうしようかな、とか。これは(ライブ演出を担当している)ユーキとも相談ですけどね。うまいこと考えないとなと思っています。
──カイさんはいろんなライブを観て研究している印象がありますし、アイデアは豊富にありそうですね。
カイ 「これやってみたいな」というアイデアは自分の中にストックがあるので、それが実現できたらいいなと思います。それに、普段から面白いと思った演出のアイデアはユーキに言ったりしているから、今すぐじゃなくても「超特急でこういう演出ができたらいいだろうな」というものもけっこうありますし。いつかやってみたいですね。
──では、もし配信ライブで披露される場合は、カイさんのアイデアが反映された演出が観られるかもしれないということですね。
カイ そうですね!
──ちなみに、タカシさんはレコーディングに臨むとき、その曲のセンターを担当するメンバーの顔を思い浮かべたりするものなんですか?
タカシ 今回のレコーディングは誰がセンターになるかわからない段階でやったので、楽曲の世界観を優先して歌入れをしたんですけど……そうですね。先に決まっている場合はけっこう思い浮かべて。その人のイメージに合うように歌おうと思っていますね。
カイ 「Never Mine」は、Aメロの英語の部分がすごく難しそう。
タカシ そうだね。僕らの英語の曲っていうと全英語詞の「Body Rock」がありますけど、すごく艶っぽいムードの「Body Rock」と比べて「Never Mine」はザラッとした質感の声が合うのかなと思ったんです。世界観はどちらも同じように大人っぽさがあるけど、「Body Rock」とは違った聴き心地になるように表現したいなということはずっと考えてました。
──歌詞には別れた恋人のことを強烈に引きずる主人公の後悔や情念がつづられていますが、カイさんはこの歌詞についてはどう感じますか?
カイ 僕自身は共感できないけど、実際こういう状態になる方はいると思うし、この人がいつか幸せになればいいねと思うばかりです!(笑) なんというか、次の恋愛がしにくそうだなとは思う。“ゴリ重男子”だよね。
ユーキ そういうところ、海外のR&Bみたいな雰囲気があるかもね。ジャスティン・ビーバーみたいな。
カイ 確かにね。でも、洋楽ならではのゴリ重男子のムードをなぞってる曲にはなっていないんですよね。さっきタカシが「ザラッとした質感の声」を意識したって言ってたけど、そういった工夫が独特な雰囲気というか、心に残るちょっとした違和感を生んでる気がする。一筋縄では行かない感じが好きですね。
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タクヤの熱情の解放