音楽ナタリー Power Push - 超特急
等身大の僕らから君へ 明日に続くエール
──では、次は「Yell」のダンスパフォーマンスについて聞かせてください。
ユーキ そうですね、この曲のパフォーマンスはジャズチックと言いますか……。超特急のダンスって独特だから、ジャンルで言い表すのがなかなか難しいんですよね。でも、ヒップホップなのかジャズなのか、って言われたらジャズの表現に近いです。ボーカルのちょっとした抑揚を丁寧に体で表現する感じ。今までの楽曲にはあまりなかったダンスだと思います。シングルの表題曲でミディアムバラードに挑戦するのは初めてだし、かなり丁寧に踊らないといけないです。
──ここは印象的だなと感じる振りはありますか?
タクヤ 手でお花を表現する振りが多いんです。「花のように咲いた」っていうところでは花が咲いているように見せるダンスを踊っているんですけど、そこの美しい感じが僕は好き。
ユースケ 僕はさっきユーキが好きって言っていた「一度きりの物語描こう 君と」っていうところですね。7人が斜めに1列になって拍をずらして1人ひとりポンポンポンポン!ってポーズを決めていく、カノンっていう振りなんですけど、そこがすごくきれいなんです。観ていて気持ちいいと思いますし、踊ってる僕も気持ちいい。
──タクヤさんは今回センターですが、この曲でセンターを務めるというのはどんな気持ちでしょう?
タクヤ うれしかったです。僕は超特急の曲の中でもバラードを踊るのがすごく好きなので、「Yell」のような優しい曲でセンターを務められたのがすごくうれしかった。
──タクヤさんのダンスはゆったりとしたナンバーでの細やかな表現が印象的で、こういった楽曲を踊るのは得意なのかな?とパフォーマンスを観ていて感じます。
タクヤ いやいや、得意じゃないです(笑)。ただ好きなだけ。この曲を披露していく中でも、どんどん成長していけたらなと思ってます。
──ミディアムバラードということで、動きだけじゃなく表情での表現も大事になってくるんじゃないかなと思いますが、ダンサーの皆さんはどういう気持ちでこの曲を表現していますか?
タクヤ 僕らはまだ若いし、正直7人とも結婚にあまり関心を抱いてないんですよね。「だったらどうやってウエディングソングを表現するんだ?」って言われてしまうかもしれないけど、僕たちは自分の結婚というよりも「Yell」に込められたメッセージを大切にして、観てくださっている、聴いてくださっている人の背中を押せるようにという思いで踊っています。
──曲に込められたメッセージで言うと、「Yell」には娘を送り出す父親の思いと、花嫁を迎える新郎の気持ちが描かれていますよね?
ユーキ おお。ド正解です。
コーイチ 1番の歌詞がお父さん目線で、2番が新郎の目線ですね。あとそれに加えてこの曲には、今までの超特急の曲で歌ってきた「誰かのために」とか「笑顔のために」といったメッセージも散りばめられているんです。「その笑顔を守りたい」とか「一度きりの物語描こう 君と」とか。カイが言ったように「Yell」は等身大の僕たちを表現してるっていう新しい面もあるんだけど、今までの超特急の曲と共通して「8号車のために」っていう思いも込められてる。
──ウエディングソングというと結婚をする当事者2人のストーリーを描くものが多いけど、この曲の歌詞は家族の物語としても受け取れますね。
コーイチ そう。“恋愛ベタベタ”な感じじゃなくて、もっと大きなテーマがある。
タクヤ ミュージックビデオのテーマも「家族」ですよ。新郎新婦の話というよりは、娘と父親の関係性をメインにしたストーリーなんです。
──そうなんですね。では、皆さんが超特急のメンバーとして活動をしていく上で「家族に支えられているな」と感じることはありますか?
タカシ すべてのことにおいて、支えてくれているのは親だと感じてます。一番の理解者であり相談できる人だなって。1人暮らしをしてる今でも料理の作り方を教えてくれたりするから頼りになるし、すごくうれしい。
──どんなレシピを教わったんですか?
タカシ ハンバーグとか、僕が作ろうと思ったものを教えてくれるんですよ。お母さんからのLINEで、めっちゃ長文のレシピが送られてくる(笑)。それにお父さんは、僕が超特急の活動を始めてからすごく音楽の勉強をしてくれていて。最近は「音楽関係の仕事に行ったほうがええんちゃう?」ってくらい知識が豊富になっててビックリします(笑)。お母さん情報だと、四六時中音楽チャンネルを観てるみたいです。あとナタリーさんもめっちゃ読んでる! 僕にアドバイスをくれたりもするので、とてもうれしいですね。
ユースケ 僕の親はどんなに朝早くても夜遅くても、ごはんを作ってくれていて、本当に最高です。「ごはん食べて帰るよ」って連絡した日でも、帰るまで起きて待っててくれる。家に帰って「ああ、あったかいな」って思えるのはすごい幸せなことだなって思います。ホントにお世話になってます。
──ユーキさんはいかがでしょう。
ユーキ 自分の甘えを聞いてくれるありがたみがありますね。僕も成人したし、そろそろシャキッとしなきゃいけないんですけど、親は文句言いながらも洗濯物を洗ってくれたりして、僕の着るものとか身こなしを支えてくれてるのが本当に……。
リョウガ 身こなし?(笑)
タカシ それたぶん言葉違うで。
カイ 着こなしのこと?
ユーキ あああ、着こなしだ(笑)。着こなしを支えてくれるのがありがたいです。
一同 あはははは!(笑)
リョウガ 新しいな。
──タクヤさんはどうでしょう。
タクヤ 何を隠してもどんな嘘をついても、親は全部わかってるんですよね。あとはこんな僕のことを頼ってくれていることにありがたみを感じます。僕は感情の起伏がけっこう激しいのでその日その日で態度が変わっちゃったりするから、そこは申し訳ないなあと思いつつ……いつも感謝していますね。
リョウガ 僕は実家暮らしなんで、家に帰ればおいしいご飯が待っているし、幸せは常に感じますね。でも、ユーキが言ったようにもうすっかり成人ですし、そろそろ親離れして1人で生活できるくらいにはならないとって思うので、最低限の生活力は付けないとな、とは考えてます。
カイ 将来的に結婚したとしたら、僕は両親みたいな家庭を作りたい。母親とよく買い物に行くし、家族みんな仲よくて、友達みたいな関係性なんです。
──コーイチさんはいかがですか?
コーイチ んーっ! 「帰るところがある」って感じかなあ。
──コーイチさんは1人暮らしをされてますけど、普段家族とは連絡を取り合ったり?
コーイチ 向こうからは来ますけど、あんまり返さないです(笑)。
タクヤ いや、コーイチはマジでひどいんですよ。親がライブとかで東京に来ても、自分の家に入れないですからね。「どっかホテル泊まって!」って言って。
一同 最低だ……。
コーイチ あはははは!(笑)
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- ニューシングル「Yell」/ 2016年3月2日発売 / SDR
- 初回限定盤[CD+フォトブック] / 3024円 / ZXRC-1059
- 通常盤[CD] / 1296円 / ZXRC-1060
初回限定盤 CD収録曲
- Yell
- OVER DRIVE
通常盤 CD収録曲
- Yell
- OVER DRIVE
- Turn Up
超特急 LIVE TOUR 2016 Synchronism
~Shout & Body~ ~Body & Groovin’~
- 2016年3月19日(土)
静岡県 富士市文化会館ロゼシアター - 2016年3月21日(月・祝)
滋賀県 滋賀県立文化産業交流会館 - 2016年4月3日(土)
大阪府 オリックス劇場 - 2016年4月15日(金)
東京都 NHKホール - 2016年4月29日(金・祝)
宮城県 電力ホール - 2016年5月1日(日)
大阪府 大阪国際会議場 メインホール - 2016年5月4日(水・祝)
愛知県 愛知県芸術劇場 大ホール - 2016年5月5日(木・祝)
愛知県 愛知県芸術劇場 大ホール - 2016年5月7日(土)
北海道 札幌市教育文化会館 大ホール - 2016年5月14日(土)
東京都 オリンパスホール八王子 - 2016年5月20日(金)
福岡県 福岡市民会館 - 2016年5月21日(土)
広島県 JMSアステールプラザ 大ホール - 2016年6月3日(金)
奈良県 なら100年会館 - 2016年6月10日(金)
神奈川県 パシフィコ横浜 国立大ホール
超特急(チョウトッキュウ)
ボーカル2人の美しいハーモニー、奇抜で独特なダンスパフォーマンスで人気を集めている“史上初!! メインダンサー&バックボーカルグループ”。メンバーは1号車コーイチ(お父さん担当)、2号車カイ(神秘担当)、3号車リョウガ(ガリガリ担当)、4号車タクヤ(筋肉担当)、5号車ユーキ(ドジっ子担当)、6号車ユースケ(元気担当)、7号車タカシ(末っ子担当)の7人。2012年6月に1stシングル「TRAIN」でCDデビューした。2014年3月には6thシングル「ikki!!!!!i!!」を発売し、ホールツアーを実施。12月に1stフルアルバム「RING」を発表する。2015年6月にはデビュー3周年記念の9thシングル「スターダスト LOVE TRAIN / バッタマン」を発表。さらにインドネシア・ジャカルタでのライブイベントに出演し、海外“初開通”を果たす。9月に10thシングル「Beautiful Chaser」をリリース。12月23、24日には東京・国立代々木競技場第一体育館でのワンマンライブを実施した。3月2日に関西テレビ・フジテレビ系ドラマ「お義父さんと呼ばせて」の主題歌を表題曲とするシングル「Yell」を発表する。