音楽ナタリー Power Push - 超特急
7人が立った新境地 メンバーインタビュー&「大録音会」レポート
超特急が9月9日に10thシングル「Beautiful Chaser」をリリースする。
表題曲の「Beautiful Chaser」は北川景子が主演するフジテレビ系ドラマ「探偵の探偵」の主題歌としてオンエアされているナンバー。この曲で彼らはギタリストのマーティ・フリードマンをフィーチャリングアーティストに迎え、超特急の楽曲では初めてとなるハードロックに挑戦している。
この作品のリリースを記念して、音楽ナタリーではメンバー全員にインタビューを実施。“コミカル要素一切なし”のクールな表現を貫いたこの楽曲に込めた思いや、先日ファイナルを迎えた今夏のツアー「BULLET TRAIN ONEMAN SHOW SUMMER LIVE HOUSE TOUR 2015~fanfare to you.~」について語ってもらった。加えてこの特集では彼らが8月に開催した「みんなのエールがレールに変わる!超特急公式コール大録音会」の模様もレポートする。
取材・文 / 三橋あずみ 撮影 / 笹森健一(P1~4, P6)
新しい武器を手に入れて
──前作「スターダスト LOVE TRAIN / バッタマン」のリリース後、東京・国立代々木競技場第一体育館でのワンマン2DAYS決定、ドラマ主題歌決定、映画撮影、初のCM出演……と、たくさんの発表ごとや活動がありました。皆さん本当にめまぐるしい日々を過ごされていますよね。
カイ そうですね。楽しいです! 今まで自分が経験したことのないお仕事ばかりやらせてもらっているので、新しいことをやるたびに新しい自分が見えてくる気がして。
タクヤ 今年は超特急にとってすごく大事な年だと思っていて。そんな年にいろんなところに出させてもらっているので、自分でもたくさん超特急のことを目にしたり耳にしたりします。それはすごくありがたいことだなって思ってますね。
ユーキ 本当に1日1日を生きてるって感じがしますし、強気に言うなら“足りない足りない モノ足んない”、まだまだいける!って……。
ユースケ あれ、チームしゃちほこさん(の『抱きしめてアンセム』)? 今しゃちほこさんがいましたよ!(笑)
ユーキ (笑)。まだまだこれからだし、もっともっと貪欲さを持っていきたいです。
──そんな中でも、新曲がドラマの主題歌になることは大きなトピックの1つだったんじゃないかなと思います。ドラマ「探偵の探偵」の主題歌を自分たちが担当すると決まったとき、どんな思いを持ちましたか?
コーイチ 自分がドラマを観るときに主題歌ってかなり注目するし、本当に重要な、責任を伴う役目だなって。「しっかりやらなきゃ」と思いました。それに「探偵の探偵」は全国放送だし、多くの人の耳に届くってことはそれだけの人に僕らを知ってもらうチャンスでもあるから。
リョウガ 何よりも、今回の主題歌をきっかけに超特急に“乗車”してくれる8号車(ファンの総称)をどれだけ年末の代々木2DAYSにつなげられるかっていうのがカギだと思います。主題歌の「Beautiful Chaser」で僕らは今までの超特急を知ってる人からしたらびっくりするような、コミカルな要素一切なしのカッコいい姿を見せているから、新たに超特急を知ってくれた人は僕らのほかの一面を知ったときにきっと衝撃を受けるだろうなって思う。今回の曲で超特急は“新しい武器”を手に入れたような感覚なので、聴いてくれる人にインパクトを与えたいし、ここからいろいろな化学反応を起こしていきたいですね。
一皮むけた超特急を
──「Beautiful Chaser」は今までの超特急の楽曲にはないハードロックナンバーですね。
ユーキ 僕らにとって10枚目のシングルという記念のタイミングで、一皮むけた超特急を皆さんに伝えられるんじゃないかなって思ってます。すごくヘビーで、エッジが効いている曲で……。マーティ・フリードマンさんが参加してくださったのでそこに注目してもらいたいのはもちろんなんですけど、ドラマのストーリーとリンクしている歌詞もチェックしてほしいです。
──初めてこの曲を聴いたとき、ボーカルの2人はどう思いましたか?
タカシ ハードロックは今まで挑戦したことのないジャンルだったんで、「自分の声質に合うのかな?」っていうことが一番気になりました。普段は練習していると次第に曲の輪郭をつかんでいく感覚を持てるんですけど、この曲に関しては全然その感覚を持てなかったこともあって、レコーディングまでは少し不安が残っていましたね。
──そうだったんですね。タカシさんのサビ前の唸るようなボーカル、今までに聴いたことのない声の出し方だなと思って印象的でした。
タカシ 楽曲が今までの僕らにないものだったんで、だったら歌のほうも「これって超特急の歌なの?」って思わせるような表現があってもいいんじゃないかなと思って、レコーディングでは新しい歌い方に挑戦してみたんです。いつもとは違う自分を表現できたかなって思いますね。
──コーイチさんはいかがですか?
コーイチ 僕はタカシとは逆で、まったく不安はなかったんです。初めて曲を聴いたときは「来たな」って思ったくらいで。というのは、僕の声ってけっこうトガっているから、エレキギターが入っているようなロックサウンドには絶対に合うと思っていたんです。僕自身ブラックミュージックが好きだから、ブラックミュージック向きじゃない声はコンプレックスでもあるんですが……。でも、せっかくこういう曲を歌わせていただく機会をもらったんだから、自分の本来の声のよさを全面に生かそうと思ってレコーディングに臨みました。
──これまでの超特急の楽曲は打ち込みのダンスナンバーが多いけれど、今回の楽曲はバンドサウンドで、そこが大きな特徴でもありますね。バンドの音に歌を乗せるって、いつもと気分は違ってくるものですか?
コーイチ 全然違いますね。打ち込みだと自分の声もシンセサイザーの音の一部になるような感覚がどうしてもあるから、リズムだったり、音の中でいかに言葉が立つようにするかってことだったりを強く意識するんですが、今回は曲のニュアンスを強く意識して歌いました。それが一番表れてるのはAメロとBメロかな。サビは抜け感を意識したので。ヘビーだけどシンプルなサウンドだから、歌もちゃんと伝わりますよね。本当に、今までのレコーディングとは全然違った感覚がありました。
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- 超特急 feat. マーティー・フリードマン ニューシングル「Beautiful Chaser」 / 2015年9月9日発売 / SDR
- 初回限定盤A [CD+Blu-ray] / 2592円 / ZXRC-1025
- 初回限定盤B [CD+Blu-ray] / 2592円 / ZXRC-1026
- 通常盤A [CD] / 1296円 / ZXRC-1027
- 通常盤B [CD] / 1296円 / ZXRC-1028
初回限定盤A、通常盤A CD収録曲
- Beautiful Chaser
- HOPE STEP JUMP
- fanfare
初回限定盤B、通常盤B CD収録曲
- Beautiful Chaser
- HOPE STEP JUMP
- One/O Signal
初回限定盤A、B Blu-ray収録内容
- Beautiful Chaser[MUSIC VIDEO]
- 「超特急 CHRISTMAS ONEMAN LIVE 2015 Fantasy Love Train~君の元までつながるRail~」
- 2015年12月23日(水・祝)
東京都 国立代々木競技場第一体育館 - 2015年12月24日(木)
東京都 国立代々木競技場第一体育館
- 「Beautiful Chaser」発売記念ミニライブ&握手会
- 2015年9月5日(土)愛知県 アスナル金山
- 2015年9月6日(日)大阪府 くずはモール
- 2015年9月8日(火)埼玉県 ステラタウン メローペ広場
- 2015年9月10日(木)千葉県 イオンモール幕張新都心 グランドモール1F グランドスクエア
超特急(チョウトッキュウ)
ボーカル2人の美しいハーモニー、奇抜で独特なダンスパフォーマンスで人気を集めている“史上初!! メインダンサー&バックボーカルグループ”。メンバーは1号車コーイチ(お父さん担当)、2号車カイ(神秘担当)、3号車リョウガ(ガリガリ担当)、4号車タクヤ(筋肉担当)、5号車ユーキ(ドジっ子担当)、6号車ユースケ(元気担当)、7号車タカシ(末っ子担当)の7人。2012年6月に1stシングル「TRAIN」でCDデビューし、「Shake body」「POLICEMEN」とシングルリリースを重ねる。2014年3月には6thシングル「ikki!!!!!i!!」をリリースし、ホールツアーを実施。6月にアニメ「遊☆戯☆王 ARC-V」のオープニング曲「Believe×Believe」、12月に1stフルアルバム「RING」を発表した。2015年6月にはデビュー3周年記念の9thシングル「スターダスト LOVE TRAIN / バッタマン」を発表。さらにインドネシア・ジャカルタでのライブイベントに出演し、海外“初開通”を果たす。9月にフジテレビ系「探偵の探偵」の主題歌を表題曲とする10thシングル「Beautiful Chaser」をリリース。12月23、24日には東京・国立代々木競技場第一体育館でのワンマンライブが控えている。