ナタリー PowerPush - 真心ブラザーズ×宇宙兄弟
マンガと音楽が互いに共鳴! まさかの兄弟コラボ実現
週刊「モーニング」で絶賛連載中、かつ来春には小栗旬&岡田将生主演による実写映画の公開も予定されている大ヒットマンガ「宇宙兄弟」。その内容に激しく共鳴し、抑えきれない創作意欲に襲われた真心ブラザーズは「サニー」という新曲を書き下ろした。そして、かねてから真心ブラザーズを愛していたという「宇宙兄弟」の作者・小山宙哉は、その楽曲にインスパイアされて1枚のイラストを描き下ろした。それぞれの作品から刺激を受けて発生したスペシャルなコラボの連鎖。それはマンガと音楽のボーダーを超越して交わされた、素晴らしき“兄弟”の契り──。
本日6月16日から「サニー」の配信がスタートすることを記念し、ナタリーでは真心ブラザーズ×小山宙哉の鼎談が実現。奇跡のコラボレーションにまつわる話をたっぷりと聞いた。
ちなみに「サニー」を着うたフル、着うたフルプラスで購入した人全員に、描き下ろしイラスト待ち受け画像がプレゼントされる。耳と目で「宇宙兄弟」の世界を堪能してほしい。
取材・文/もりひでゆき 撮影/中西求
「宇宙兄弟」を読んだら曲を書きたい気持ちが湧いてきた(桜井)
──まずは今回のコラボのきっかけから教えてください。
桜井秀俊(真心ブラザーズ) 僕がですね、友人と酒を飲んでたときに、そのメンバーが「宇宙兄弟」の話をしていたんですよ。その時点で僕は不覚にも「宇宙兄弟」を知らなかったんですけど、その後に読んでみたらこれは面白い!と。で、ムクムクと曲を書きたい気持ちになってしまって。いいライブを観たりするとやり場のないやる気が出てくることがよくあるんですけど、まさにそういう感じで。
YO-KING(真心ブラザーズ) あるね。確かにそういうことはある。
桜井 で、曲をバーッと2曲ほど書いたところ、編集の方を経由して、小山さんに聴いていただくことができて。喜んでいただけたようだったので、じゃあちょっと何か一緒にやりましょうかみたいな流れになったのがきっかけですね。その後、小山さんは2月にやった中野サンプラザのライブに来てくださって。そのときに初めてお会いしてお話をさせてもらいました。
小山宙哉 ライブ行かせてもらって、その後に桜井さんにお会いしたんですけど、緊張してしまいましたね。
僕はせりかちゃんが大好きなんですよ!(YO-KING)
──YO-KINGさんと小山先生は今日が初対面ですか?
YO-KING そうなんですよ。僕はそのときお会いできてないんで。
小山 ライブですごく楽しませていただいたんですけど、席が遠くてちっちゃかったので、こんなに近くで見れてうれしいです(笑)。
YO-KING いやいやありがとうございます。僕はね、「宇宙兄弟」はずっと読んでますからね。せりかちゃんが大好きなんですよ! 大好きなんですよ、せりかちゃんが! 2回言いましたけど(笑)。
小山 マジすか。うれしいですねぇ。
YO-KING いや、でもなんか今回はほんとにすごくいい形に着地できたのが素晴らしいなって思いますね。スタッフの皆さんの協力があってこそなんですけど、音楽を長く続けてきたからこういうことができるんだなって思えたことがすごくうれしくもあって。そもそも企画ありきでスタートしてないところもすごくいいなって思うんですよね。
真心ブラザーズ(まごころぶらざーず)
YO-KINGと桜井秀俊によって1989年に結成。テレビ番組の「勝ち抜きフォーク合戦」で10週勝ち抜いたことをきっかけに、同年9月にシングル「うみ」でメジャーデビュー。「モルツのテーマ」「どか~ん」といったナンバーがTVソングに起用され、そのフォーキーなサウンドが好評を博す。1995年リリースのシングル「スピード」以降は、それまでのイメージを払拭するようなロック&ソウル色の強い音楽性へと移行。「サマーヌード」「拝啓、ジョン・レノン」「空にまいあがれ」など、数々の名曲を発表する。デビュー20周年を迎えた2009年にはベストアルバム「GOODDEST」をリリース。結成以来初となる2人きりのアコースティックライブツアー「真心道中歌栗毛」が、6月28日青山・草月ホールを皮切りにスタート。
小山宙哉(こやまちゅうや)
1978年京都生まれ。初めての持ち込み作品「ジジジイ」 で第14回マンガオープン審査委員賞(わたせせいぞう賞)を受賞。「ハルジャン」「ジジジイ-GGG-」などのヒットを経て、2007年12月から週刊「モーニング」で代表作「宇宙兄弟」の連載をスタートさせる。「宇宙兄弟」は2012年春に実写映画の公開も決定。2011年6月23日には単行本最新14巻が発売される。