タイアップはコラボレーション

──「RUSTY HEARTS」は疾走感がありつつも哀愁漂うロックチューンですね。この曲はヴァンパイアが登場する同名のオンラインゲームのテーマソングとしてDAIGOさんが書き下ろされたとのことですが、ゲームのストーリーを意識しながら作っていったんですか？

DAIGO　そもそも、BREAKERZではヴァンパイアっていうテーマで何かしらやりたいなってアイデアは常に出てきてたんです。なかなか実現しなかったんですけど、今回このタイアップの話をもらって「これはもう今しかないね」っていう感じになって。

──歌詞も「宿命の闘いの果てに」や「忌まわしき my blood」など、ゲームの世界観を思わせるフレーズが多いですよね。

DAIGO　そうですね。歌詞に関しては、ゲームの主人公の背景だったり心情だったりを汲み取りながら表現していきました。

──BREAKERZの楽曲はタイアップに起用されることが多いですが、タイアップ曲の場合は普段の曲作りのときと違いはあるんでしょうか？

DAIGO　基本的に俺たちはタイアップっていうのをコラボレーションだと捉えてるんで、対象と曲を「リンクさせる」ってことは前提にありますね。今回もいいリンクのさせ方ができたと思います。

──ギタリストのお2人はアレンジで工夫したところはありますか？

SHINPEI　そうですね、アレンジ面でもかなりゲームの世界には影響受けてると思います。ギター以外にもストリングスをスリリングに聴こえるように入れたりとか、間奏で急に3拍子になる構成にしてみたりとか。そういうめくるめく展開はゲームの持ってる世界観に合わせてトライしたところですね。

AKIHIDE　SHINPEIが基本的なアレンジを作ったので、僕はギタリストとしてどうしようかなと。曲がむせび泣いてるイメージがあったんで、ギターでそれを表現するのにワウをふんだんに入れました。孤独で寂しげなギターソロに思いを馳せていただけるとうれしいですね。

──ラストのサビで、ワンクッション置くように1回音程が下がるところが予想外というか、起伏があっていいですよね。

SHINPEI　ここは最後の最後に作ったんですよ。

DAIGO　そのまま盛り上がるほうにメロディを解き放ってもいいんですけど、歌詞的にちょっと違うかなと思って。あえてこう、感情を抑えてね、歌詞とリンクさせました。

ヴァンパイアはルックスが劣化する前にやっときたかった

──今回のビデオクリップにもヴァンパイアというモチーフが取り入れられてますね。DAIGOさんは牙を生やしてましたが、ヴァンパイアになってみていかがでしたか？

DAIGO　いやもう、すごく入り込めましたね。実際、あの牙では生活しづらいとは思うんですけど。

──そうですね（笑）。ヴァンパイアに惹かれていたのは何か特別な理由があったんですか？

DAIGO　特別な理由……というか、俺たち結構バニーの格好をしたりとか制服着たりとか、毎回曲のイメージに合わせた服を着ることが多くて。その中でヴァンパイアっていうアイデアはちょくちょく、わかりやすいモチーフとして出てきてたんです。あとやっぱり、めちゃくちゃ尊敬している大先輩のHYDEさんもヴァンパイアになってたりしますし。ルックスが劣化する前にやっときたい格好のひとつだったっていうのはあります（笑）。

──（笑）。ライブでもいろんな衣装を取り入れていますよね。10月のVAMPS主催ライブ「HALLOWEEN PARTY 2012」での“ももいろブレイカーZ”、最高でした。

AKIHIDE & SHINPEI　ははははは（笑）。

DAIGO　まああれはね、アウトだと思いますけど。ふふふ（笑）。

──でもそれをやってのけるところがBREAKERZの魅力だと思いますよ。

DAIGO　やってのけてるかどうかはわかんないですけどね、全力でやってるだけなので（笑）。周りがどう見てるかは気にしないようにしてます。