ライブの光景が目に浮かぶアルバム

──BRADIOのニューアルバム「FREEDOM」の話も聞かせてください。今作には「HOTELエイリアン」のようなパーティチューンだけでなく、「ギフト」「All I Need Is You」といったミドルテンポの楽曲も数曲入っていて、今までになく振り幅の大きい作品になりました。もともと4人でどういうアルバムにしようと構想していたんですか？

大山　実は「最初から “FREEDOM”をテーマにアルバムを作ろうぜ」って感じではなかったんですよね。レコーディングが進んでいくにつれてだんだん面白いものが作れてるぞっていう手応えを感じて、この作品をくくる言葉はなんだろうって考えたときに「FREEDOM」っていうタイトルが出てきたんです。

Kaede　BRADIOさんと言えばっていう盛り上げる楽曲はもちろん入っているんですけど、アルバムの中で急にスローなテンポの聴かせる曲があって、すごくドキっとしました。BRADIOさんのいろんなカラーが垣間見える、すごく素敵なアルバムだと思いました。

BRADIO一同　ありがとうございます！

大山　僕らの中でも今回はBRADIOの立体感をどう出すか、バンドの幅をどう広げていくかってことをすごく意識したんです。前回より各プレイヤーそれぞれがどういう音を鳴らすか考える時間がたくさん取れたので、サウンド面でも自信を持って皆さんにお届けできるアルバムに仕上がったなと思っています。

──アルバムを通して聴いて、特にベースのサウンドが力強くなったというか、存在感が増したと感じました。

酒井　実は機材を大きく変えてみたんです。すごくマニアックな話になっちゃうんですけど……。

Nao☆　大丈夫です！

酒井　人間の聴覚って20Hz以下の音は低すぎて聴き取れないって言われているんですけど、今回は8Hzの低音を鳴らす機材を導入してみたんです。例えば教会にあるパイプオルガンを鳴らしたときって、耳では聴き取れない低音の響きを感じ取っているということがあるみたいで。今回、マイクで拾えるかもわからないけど8Hzの低音を録音してみたらサウンドの奥行きが全然違ったんですよね。どう違ったか口で説明するのは難しいんですけど。

田邊　音の圧と艶が増した感じはありますね。ドラマー的にはベースにすごく色気のあるアルバムになったと思います。

酒井　それと今回はレコーディングのときの意識も変えてみて。「一生懸命録音しました」みたいな感じを入れたくなかったんですよね。変に構えず、無心で曲が描くイメージを思い浮かべながら弾くような状態をパッケージしたいなと思っていて。それが実現できた達成感もあります。

──Negiccoの皆さんにもアルバム「FREEDOM」を聴いていただきましたが、どうでしたか？

Megu　ライブで演奏している場面が想像できるような熱さを持った、ソウルフルなアルバムでした。聴いてると本当に踊り出したくなるような元気をもらえる作品です！

Nao☆　みんながライブを楽しんでいる光景が目に浮かんだんですよね。それにミディアムテンポの曲の歌詞もすごくジーンとくる感じがあって。BRADIOさんのライブをもっと観に行きたいなって思いました。

Kaede　BRADIOさんってライブのインパクトが強烈で、メチャクチャ盛り上げる人たちってイメージがあると思うんですけど、バラードもすごくいいんです。貴秋さんの書く詞をじっくり読んでほしいですね。

真行寺　恐縮です。ありがとうございます！

「新・ミナミの帝王」で名演技？

──アニメ「Peeping Life TV シーズン1 ??」のオープニングテーマ「HOTELエイリアン」や、千原ジュニアさん主演のドラマ「新・ミナミの帝王」の主題歌「Get Money」など、アルバム収録曲のタイアップも豪華ですよね。

真行寺　「新・ミナミの帝王」には出演もさせていただきまして……（参照：BRADIO、千原ジュニア主演「新・ミナミの帝王」主題歌担当＆エキストラとして初演技）。

──ドラマの現場はいかがでしたか？

大山　経験したことのない環境だったので、メチャクチャ刺激的でした。僕らが出たのってワンシーンだけなんですけど、それを撮るためにものすごい準備をするんですよ。僕、ドラマを観るのが好きなんですけど、こんなにこだわってドラマが作られていたっていうのは全然知らなくて。

真行寺　千原ジュニアさんの役が強面な感じでメッチャ怖いんですよ！

酒井　休憩時間とかも役に入られているので、ずっと怖いままで……。

田邊　バラエティで観るときと全然違ったよね。

大山　ジュニアさんと並んで座るシーンがあったんですけど、もうホント緊張して。でも名演技はできたと思ってます。

Megu　BRADIOさんは何役で出たんですか？

大山　市民役。

一同　（笑）。

大山　慣れない環境ながらも僕らなりの全力をぶつけることができたと思うから、いろんな人に観てほしいですね。