高くて低い、が共通点

──今回は尾崎さんが対談相手としてGENさんを指名しました。尾崎さんが04 Limited Sazabysを知ったきっかけはなんですか？

尾崎世界観　フォーリミの名前はずっと知ってたんですけど、ラウド系のバンドだと思ってたんです。

GEN　よく言われます。たぶんバンド名が長いせいだと思うんですけど（笑）。

尾崎　あるときスペースシャワーの方に「いいバンドだよ、列伝ツアーの出演も決まってるよ」って薦められて、MVを観て「やられたな」と思いました。

──どの曲のMVですか？

尾崎　「swim」です。ハイトーンボイスでこういう感じでやられたら、もう勝ち目がないなって思って、夜中に落ち込んだのを覚えてます。3回くらい連続で観て、悔しくなって消しました。

──どういうところがよかったですか？

尾崎　声がすごくよくて。メロディもすごくいいし。曲がよくて声がいい。当たり前のことなんですけど、すごくよかった。

──GENさんがクリープハイプを知ったのは？

GEN　実はライブをけっこう観てたんですよ。クリープハイプがまだインディーズの頃に。KEYTALKを観に、地元の愛知のライブハウスに行ったら対バンがクリープでした。まだお客さんは20～30人くらいで。でもお話するのは今日が初めてなのですごく緊張します。

尾崎　身長はどれくらいですか？

GEN　161cmです。

尾崎　僕は166cmなんで、ほぼ同じくらいですね。

GEN　今日お会いして「意外と小さいんだ」って思いました（笑）。

尾崎　声が高くて背が低い、が共通点ですね。取材で背高い人と対談とかすると落ち込むんで、今日はいいな（笑）。

「なんてエロいんだ！」

──尾崎さんは、今回「Bowline」のキュレーターの話が来たときはどう思いました？

尾崎　うれしかったですね。大きなイベントとかやったことなかったんで。自主企画でも2バンド、3バンドくらいしか呼んでなかったですし。そういうものをちょっと嫌ってた、避けてたという部分もあって。

──なぜですか？

尾崎　たぶん、自分じゃできないから悔しいっていう気持ちが大きかったんでしょうね。やってみるより否定するほうが簡単だし。でもやってみたいという気持ちもあったので、この機会に自分たちで大きなイベントを実施することがいいのか悪いのかを確かめたいですね。

──今回テーマが「Bet in」ということですけど、これは？

尾崎　“賭けていく”という意味です。お客さんがバンドに賭けるのもそうだし、クリープハイプが出てくれるバンドの人たちに賭けるのもそうだし、そもそもタワレコの人たちがクリープハイプに賭けてくれたっていうことなんだろうなと思うので。いい1日にできたらいいなと思います。あと「ベッドイン」ってことでいやらしい意味も込めて（笑）。

──召集した出演者はバラエティに富んだラインナップになりましたね。

尾崎　ほかでは見られないようなもの、予想されても当たらないようなものにしたかったんです。あとはフォーリミもそうですけど、今まで対バンしたことがなかったけどやってみたかった出演者も多いです。自分が好きな音楽を、自分の音楽を好きな人に提示したくて。だから面識がない出演者も多いんですよ。

──そうなんですか。

尾崎　タワーレコードがいてくれるから、誘ってもOKしてくれるかなって思って（笑）。半分くらいは会ったことない人たちですね。僕たちが面識がないってことは、僕らのお客さんも観たことないだろうなって思って。

──GENさんは誘いが来たとき、どう思いました？

GEN　「やったぜ！」って感じでしたね。しかもクリープハイプと銀杏BOYZがいて「ベッドイン」で「なんてエロいんだ！」って思ってすごくうれしかったです（笑）。