B.O.L.T「More Fantastic」インタビュー|2021年を駆け抜けて “Fantastic”になった4人、新曲で調味料になりきる

B.O.L.Tが3rdシングル「More Fantastic」をリリースした。

新曲が盛りだくさんの2ndアルバム「Attitude」を発表したり、初のライブツアー「#BOLT関東デマス ~初ライブツアーの巻~」を行ったりと、2021年の後半も精力的な活動を展開してきたB.O.L.T。「Attitude」から約3カ月というスパンでリリースされるニューシングルの表題曲「More Fantastic」は、BSテレ東、テレビ大阪で放送中のドラマ「ごほうびごはん」のオープニング主題歌で、躍動感あふれる4人の歌声が作品を明るく彩っている。音楽ナタリーではメンバー4人にインタビューし、今年の活動を通して成長した点をお互いに挙げてもらいつつ、新曲の注目ポイントについて話を聞いた。

取材・文 / 近藤隼人撮影 / はぎひさこ

数え切れないくらい不安要素があった初ツアー

──まず、8月から9月にかけて行われた初のライブツアー「#BOLT関東デマス ~初ライブツアーの巻~」を振り返っての感想を聞かせてください(参照:B.O.L.T、今までと違う“Attitude”見せた初のライブツアー完走!次回 ワンマンはリキッドで)。

高井千帆 大阪や名古屋で初めて単独でライブをやって。ツアーの醍醐味はやっぱりその土地の方に会えることだと思うんですけど、「大阪に初めて行くけれどファンの方が観に来てくれるかな……」という心配も正直あったんですよ。こういうご時世で、会場に来たくても来られない方もいるかもしれないし、新曲の初披露も控えていたし、不安要素は数え切れないくらいありました。でも、大阪や名古屋公演に向けて一生懸命レッスンして。前まではほかのメンバーのダンスを指摘することはあまりなかったんですけど、今回は4人でがっつり踊る曲が多かったので、レッスンの動画を観ながら教え合って、ツアーを大成功させることができました。

内藤るな このツアーで関東から飛び出したわけですが、フリーライブで遠征して、ある程度ファンの方が集まるようになってから、ツアーで有料ライブをやるというのがアイドルとしては普通だと思ってました。でも、B.O.L.Tはいきなりツアーを開催して、しかも大阪や名古屋でも2部制の公演をやるということで、どれだけファンの方が集まってくれるのか、ホントにわからなかったんです。でも、初めてB.O.L.Tのライブを観に来てくださった方や、一緒に遠征してくださった方もいて、ツアーファイナルの横浜公演に向けて少しずつ輪を広げられたんじゃないかなと思います。

高井千帆

高井千帆

内藤るな

内藤るな

──昨年秋に東京・Zepp Tokyoで初のワンマンライブを成功させたり、ドラマの主題歌を担当したりと、ここまで順調に活動を重ねてきてファンの数も増えてきていると思いますが、それでも関東を出たらどれだけお客さんが集まるか未知数だったんですね。

白浜あや あやなの(白浜と青山)は人生初のツアーだったので、すべてが初の経験でした。でも、ファイナルの横浜公演では2ndアルバム「Attitude」の楽曲をすべて披露するということで、その試練に向けてがんばって。B.O.L.Tは前まではあやなのが激しくダンスして、るなちゃんとちぃちゃん(高井)がフリーで踊って歌うスタイルだったんですけど、先ほどちぃちゃんが言ったみたいに、最近は4人で同じ振り付けを踊るというダンスの方向性に変わってきたんです。あやなのの歌割りも増えてきたので、この機会に成長しないと、と思っていつも以上に真剣に練習しました。そのおかげでファイナルには余裕を持って臨めて、会場の最高の景色を見てもっとがんばろうと思えました。

青山菜花 私は初日の東京公演でステージに出るときにすごく緊張しちゃって。「みんな盛り上がってくれるかな」と不安だったんですけど、ファンの方が一緒に踊ってくれて、どんどん会場が温かくなっていって心強さを感じました。ファイナルに向けて、るなちゃん、ちぃちゃんのレベルに追いつかなきゃという気持ちも強くなったし、実際2人に細かいことを確認してもらったり、アドバイスをもらったりして。このツアーで初めて経験して成長できたことがかなり多くて、自分に自信を持つことができました。

白浜あや

白浜あや

青山菜花

青山菜花

4人で同じものを作る空気感に

──ツアーを通して、メンバーの新しい一面も見えましたか?

高井 役割的なものがはっきりしてきたかもしれないです。私は“資料おばさん”というあだ名が付くくらい、過去の振り付け動画を一番持っていて。結成から2年以上経つと、初期の頃の振り付けの解釈がメンバーごとにどんどん変わっていて、正解がわからなくなっちゃうことがあるんですよ。そういうときは私が過去の動画を探してます(笑)。メンバーも細かく振り付けを確認してくれて、みんな前まではまずは自分がちゃんとできるようにしようという意識だったのが、今では4人で同じものを作ろうという空気感に変わったと思います。

青山 あやなのがダンスでわからないところがあるとき、資料おば……お姉さんがしっかり解決してくれるんです(笑)。

高井 語彙力がないのでたまに間違った教え方をしちゃって、るんぱんの修正が入るときもあります(笑)。

白浜 ちぃちゃんは昔から近寄りやすいというか、すごく話しやすいんです。活動を始めたばかりの頃、私がキョロキョロして困っていると、目が合うとニコッと接してくれて。最近は一緒に歩いているときに腕を組んで甘えてくれるんです。そういう温かいところ、優しいところもあって完璧です。

内藤 メンバーだけじゃなく、ファンの方のこともすごく考えてるよね。何か新しいことに挑戦するとき、「これはファンの方はどう思うだろう」とか、「こっちのほうがうれしいんじゃないかな」と考えを巡らせていて、ちぃの推しの方はホントに幸せだと思います。

B.O.L.T

B.O.L.T

──では、新曲のタイトルにかけて、ほかのメンバーの“Fantastic(素晴らしい)”なところもこの機会に教えてもらえますか? ツアーをはじめ、2021年の活動を通して身に付けた新たな魅力など。

高井 るんぱんは決めるところをバシッと決めてくれるんです。本人は「私は人見知りだから」と言って遠慮しがちなんですが、客観的にグループのことを見てくれていて。口には出さないけど、「この曲では自分がこう煽ったほうがみんなパフォーマンスしやすいのかな」とか考えてくれているし、「スタプラフェス」(スターダストプロモーションのアイドルセクション「STARDUST PLANET」所属の全グループが出演する「スタプラアイドルフェス」)など、先輩方が周りにいる緊張感の中でも“内藤るな”を全面に出してくれるんです。「Luna FESTIVAL」(昨年12月、内藤の20歳の誕生日直前に行われたイベント)でもプロデュース力にびっくりして、新しい一面を見ました。長年一緒に活動していますが、頭の中がどうなってるのかわからないです(笑)。

内藤 よく言われます(笑)。

内藤るな

内藤るな

白浜 るなちゃんもとにかく優しいんです。レッスンの動画とかを見返すと、あやなののことをすごく温かい目で見守ってくれているんですよ。話をじっくり聞いてくれるし、見えないところで気遣ってもくれるし、私も見習わなきゃと思っています。

青山 パフォーマンス面で言うと、いろんな種類の歌い方ができるところが大好きです。カッコいい雰囲気のパートではめちゃくちゃカッコよく決めるし、温かみのある曲だと優しい感じで歌うし、そのギャップがすごく素敵で。真似しようとしてもできないです。ダンスも動きが大きくて、私もるなちゃんをお手本にしながら踊っています。頼もしい“Fantastic”な先輩です。