アユニの気持ちは“失踪”する
──アユニさんは「spare of despair」をどんな思いで書きましたか?
アユニ サビに「失踪した気持ちに出会って絶望」ってあるんですけど、これはイヤで思い出したくなくて失踪させてた気持ちを夜中に思い出していろいろ考えちゃったときのことです。
──自分自身がリアルに失踪するんじゃなく、気持ちが失踪する?
アユニ そうです。あ、でもリアルでもたまに失踪したくなりますね。誰も知らないところに行きたいなって思うときはあります。いつも自分が一番下だって思っちゃうので。
──でもそんな自分を変えたいという感情も、この歌詞からは感じます。
アユニ 今はちょっとマシになったんですけど、BiSH入るまでけっこうコミュ障だったんです。でもコミュ障なのに変なとこで目立ちたがり屋だったんで、学園祭のステージで踊ったりとかして。全然人気者じゃないのにそういうとこはありました。
──学園祭で踊ったことで褒められたりとか自信が付いたりとかは?
アユニ 全然。終わった瞬間黒歴史になりました(笑)。
モモコが普段思っていること
──モモコさんは今回複数の歌詞を書いていますね。ハードな曲調の「SHARR」「BODiES」とミディアムテンポの「JAM」の3曲です。
モモコ はい、「JAM」が一番本当の自分をさらけ出してるんじゃないかなって思ってて、自分の弱い部分と向き合って書いた曲なんですけど、ふさぎがちで1人きりでいろいろ考えたりとか、人に助けを求められなかったりとかする自分のことを書いた感じです。優しい人に助けられたりして「明日も生きよう」って思えたとき、朝の4時頃に書いて提出しました。
──特に気に入ってるフレーズはありますか?
モモコ 2番のサビの「一番なんて僕はいらないから 君にあげよう」っていうのは普段から思ってたことなんですけど、そういう大事な言葉がサウンドにバチってハマったからよかったなって。普段思ってることがサビになったのがうれしかったです。
──「JAM」は曲調も優しい感じですが、サウンドに触発されて歌詞ができることは多いんですか?
モモコ 今まではそういうのが多かったですね。「BODiES」はデモを聴いて「ワンオク(ONE OK ROCK)っぽいサウンドだな」って思ってちょっと意識して書きました(笑)。「SHARR」は「マキシマム ザ ホルモンみたいだな」って感じたんで「攻撃的な歌詞を書いてやる」って思ったりして。だけど「SHARR」のデモはずっと叫んでるだけだったから、書いてみたら1つひとつの言葉が音に全然ハマらなくて、だからレコーディングブースで模索しながら歌詞を直したりしてましたね。
初の海外ロケで作った最高の映像
──ところでアーティスト写真や「My landscape」のミュージックビデオの撮影はアメリカで行ったそうですね。海外ロケは初めて?
チッチ 初めてです。その2、3週間前にみんなで一緒にパスポート取りに行きました。
──あ、誰もパスポートを持ってなかったということ?
チッチ 持ってなかったですね(笑)。
──渡米のメインはMV撮影だったわけですよね。なぜ海外で撮影しようと思ったんでしょうか?
チッチ 「日本でやることなくなったから海外でやる」ってスタッフさんが言ってました。それくらい圧倒的なものを見せたいって思ってくれてて、私たちも最高の映像を作りたかったので。監督さんは「オーケストラ」のビデオを作ってくれた大喜多(正毅)監督で、BiSH全員のことをすごく研究してくれて、ライブもたくさん来てくれて、だから1カットごとに監督のメンバーへの思いや意図が込められてるんです。「線路の場面は~」とか「戦闘機に乗ってる理由は~」とか、語れる話がいっぱいあるって言ってました。
──ロケ地は“飛行機の墓場”と呼ばれるモハーヴェ砂漠です。撮影はだいぶ過酷だったんじゃないですか?
モモコ 風がすごかったです。
チッチ 砂嵐がね。でも楽しかったです。
モモコ スモーク炊いたのめっちゃ楽しかった。色付きのやつ。
──そのほかアメリカで印象に残っていることはありますか?
モモコ 日本食の料理屋さんに行ったよね。
チッチ お寿司も食べられる、沖縄とかにありそうなお店でした(笑)。
リンリン あとスーパーに行ってみんなで歯磨きを買いました。95%か80%白くなる歯磨き。
──かなりの効果ですね。
リンリン 口の中がだんだんめくれてくる。大量に買って帰りました。
もっともっと次のステージへ
──このアルバムがリリースされて今後はさらに評価が高まっていくと思うんですが、ここから先BiSHとしてどんな活動をしていきたいか、考えていることがあったら最後に聞かせてください。
アイナ 65歳以上限定ライブをやってみたいなって話をこの前してたんですけど。
チッチ そうなんです。学生限定とか女性限定がアリだったらシニアもいいんじゃない?って思いついて。少子高齢化だし(笑)。
アイナ あとはやっぱり武道館に立ちたいです。
チッチ うん、今BiSHは勢いがあるって言ってもらってるけど、来年はもっとスピード上げていきたい。ここで止まらないでもっともっと次のステージに行きたいなって思ってます。
- BiSH「THE GUERRiLLA BiSH」
- 2017年11月29日発売 / avex trax
-
初回限定盤
[CD+Blu-ray+フォトブック]
10800円 / AVCD-93752/B -
LIVE盤 [CD+DVD]
6264円 / AVCD-93753/B -
CD盤 [CD]
3240円 / AVCD-93754
- CD収録曲
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- My landscape
- SHARR
- GiANT KiLLERS
- SMACK baby SMACK
- spare of despair
- プロミスザスター
- JAM
- Here's looking at you, kid.
- ろっくんろおるのかみさま
- BODiES
- ALLS
- パール
- FOR HiM
- 初回限定盤Blu-ray収録内容
-
- 2017.06.28 YOYOGi GiANT KiLLERS
- 2017.08.23 TOKYO BiSH SHiNE 3
-Music Video-
- プロミスザスター
- GiANT KiLLERS
- Nothing.
- My landscape
-Making Movie-
- LAでの撮影のMaking映像
- LIVE盤DVD収録内容
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- 2017.06.28 YOYOGi GiANT KiLLERS
- 2017.08.23 TOKYO BiSH SHiNE 3
BiSH「BiSH "TO THE END"」
2018年5月22日(火)神奈川県 横浜アリーナ
チケット料金
「NORMAL TiCKET」7000円
「NEARLY THE END TiCKET」3500円
- BiSH FC抽選先行
- 受付日程:12月3日(日)12:00~12月13日(水)23:00
- WACK FAMiLY CLUB抽選先行
- 受付日程:12月14日(木)12:00~12月19日(火)23:00
- HP抽選先行
- 受付日程:12月20日(水)18:00~12月25日(月)23:00
- BiSH(ビッシュ)
- アイナ・ジ・エンド、モモコグミカンパニー、セントチヒロ・チッチ、ハシヤスメ・アツコ、リンリン、アユニ・Dの6人からなるアイドルグループ。BiSを作り上げた渡辺淳之介と松隈ケンタが再びタッグを組み、彼女たちのプロデュースを担当する。2015年5月27日に1stアルバム「Brand-new idol SHiT」をリリース。同年5月には東京・中野heavy sick ZEROにて初のワンマンライブ「THiS IS FOR BiS」を開催し、以降のライブは各所でソールドアウトを記録する。2016年5月にはメジャー1stシングル「DEADMAN」をリリースしavexよりメジャーデビュー。さらに6月から10月にかけて全国ツアー「BiSH Less than SEX TOUR」を開催し、ツアーファイナル「帝王切開」では東京・日比谷野外大音楽堂で単独公演を成功させた。同年10月にメジャー1stアルバム「KiLLER BiSH」、2017年3月にメジャー2ndシングル「プロミスザスター」をリリースし、6月にミニアルバム「GiANT KiLLERS」を発表。7月22日には千葉・幕張メッセ イベントホールにてグループ史上最大規模のワンマンライブを行った。同年11月にフルアルバム「THE GUERRiLLA BiSH」をリリースした。