音楽ナタリー Power Push - MCバトル「バイト魂」 presented by LINEバイト

バイト面接×MCバトル!? ラップで勝ち取る採用への道

4月5日に「LINEバイト」が主催するフリースタイルラップイベント「MCバトル『バイト魂』」が東京・clubasiaで開催された。本公演は日本有数のMCバトルトーナメント「戦極MCBATTLE」協力のもと、アルバイトをテーマに企画されたもので、“採用”になると賞金をゲットできるというルールが設けられた。採用か否かを判定する“バイト店長”に扮したDOTAMA、崇勲、ACEは15名に及ぶ挑戦者たちとバイト面接を模した即興ラップバトルを展開。さらにイベントは「LINE LIVE」で生配信され、200万人以上の視聴者がその模様を楽しんだ。音楽ナタリーではこの一夜を余すことなくレポート。また“バイト店長”の3人をはじめイベントの司会を務めた太華とSharLee、MC正社員、挑戦者の掌幻、MIRI(ライムベリー)、MC☆ニガリ a.k.a 赤い稲妻へのインタビューも実施した。

取材・文 / 高橋拓也 写真提供 / LINEバイト

イベントレポート

イントロ

  • 前説を行うMC正社員とACE。
  • イベントの説明を行う太華とSharLee。
  • DJを担当したOlive Oil、DJ BAKU、MAYAKU、OMSB。
  • ターンテーブルパフォーマンスを披露するDJ宮島。

続々と来場者が集まる中、太華とSharLeeによるハイテンションな司会でスタート。2人はDJとして出演するOlive Oil、DJ BAKU、MAYAKU、OMSB、DJ宮島を呼び込み、初めてMCバトルを体験する人たちに向けて詳細にルールを説明する。さらにDJ宮島がスクラッチを混ぜ込んだターンテーブルパフォーマンスを披露し、会場の熱気を高めていった。

ACEテイク

挑戦者TKda黒ぶち、CHARLES、あっこゴリラ、BALA a.k.a SHIBAKEN、Luiz

  • 左からACE、TKda黒ぶち。
  • 左からACE、CHARLES。
  • 観客を煽るあっこゴリラ。
  • バトル中のACEとBALA a.k.a SHIBAKEN。
  • ACEと、くしを取り出してラップを披露するLuiz。

まず面接官となる“バイト店長”として登場したのはACE。彼の清潔感あふれる服装に太華は「どんな職種かまったくわからへん!」とツッコミを入れる。パイロット希望のTKda黒ぶちはスーツに身を包み、医療従事者希望のCHARLESが丁寧な言葉遣いで勝負に挑む中、コンパニオン志望のあっこゴリラは「店長! 顔が小さい! 目がとてもきれい! 手足が長い! 私の好みのタイプです!」とACEを褒めまくるスタイルで採用を勝ち取った。

東京女子流好きであるBALA a.k.a SHIBAKENはアイドルのマネージャーを希望。「好きなものに対しての愛情は鉄板」と熱意をぶつけていくが、ACEに「お前みたいなのが隣にいたらファンのみんなが怖がって近付かないかもしれないだろ!」と鋭く指摘され、不採用のジャッジが下された。ケバブ屋の店員を希望し、ブラジル人というプロフィールを生かしたLuizは言語ネタを積極的に織り交ぜてバトル。自前のくしと髪型を生かしたラップで会場を沸かせた。

崇勲テイク

挑戦者怨念JAP、ダテメギリ、KissShot、9for、掌幻

  • ラップを披露する怨念JAP。
  • オーディエンスに向けて笑顔を見せるダテメギリ。
  • 左から崇勲、KissShot。
  • 左から崇勲、9for。
  • バトル中の崇勲と掌幻。

2人目の面接官、崇勲は白いTシャツに首タオルという風貌でステージに上がった。父親と同じ焼き肉屋を選び「いろんな世界を見て親父を超えていきたい」と志を語った怨念JAP、家電販売員という職種にあわせ客席に向け数秒間笑顔を見せるパフォーマンスを行ったダテメギリに続き、アパレル店員志望で登場したKissShotは、「店長みたいな髪型にしますよ」と坊主頭にすることを宣言。しかし採用決定後すぐに「しないっす……」と発言を撤回し、観客の笑いを誘った。

文房具屋店員になりたいと語る9forが「文房具屋にちなんで三角定規の角度」と礼儀正しく一礼すると、崇勲は「ところが俺はこうやって手を振って分度器」と職業にちなんだリリックで応対していく。ジャッジに悩む崇勲だったが、最終的に9forは不採用となった。清掃員を希望した掌幻はひと言ひと言明確なリリックを展開し、その様子に崇勲は「非の打ちどころがねえやつが来ちまったみたいだな」と発言。終始落ち着いた様子でバトルを展開し、手堅く採用を得た。

DOTAMAテイク

挑戦者MCKUREI、Lick-G、MIRI(ライムベリー)、魅RIン、MC☆ニガリ a.k.a 赤い稲妻

  • 酔っぱらいを演じるDOTAMAを介抱するMCKUREI。
  • 左からDOTAMA、Lick-G。
  • バトル中のDOTAMA、MIRI。
  • バトル中のDOTAMAと魅RIン。
  • バトル中のDOTAMAとMC☆ニガリ a.k.a 赤い稲妻。

最後の面接官として現れたDOTAMAはYシャツに緑のエプロンというスタイルでスタンバイ。居酒屋のバイトを指名したMCKUREIには酔っぱらいを演じてみせたり、英語教師志望のLick-Gには「もっと大きな特徴を持った英語教師を目指そうよ」と指摘したりと鋭い切り口で攻めていく。そんな中緊張した面持ちで登場したMIRIは、MCKUREIと同じく居酒屋の店員を希望。礼儀正しい振る舞いでバトルを展開させつつ、本当の志望動機として「おいしい賄い食べたいです!」と素直に語っていく。彼女のしっかりとした受け答えにDOTAMAも「ここまでがっつりお辞儀できる人はいない!」と太鼓判を押した。

家庭教師になりたいと語る魅RIンは学生時代の協調性を話題にし勝負に挑むが、結果は残念ながら不採用。お好み焼き屋を題材にしたMC☆ニガリ a.k.a 赤い稲妻のバトルでは、DOTAMAが「そのみずぼらしい姿じゃホールに立たせられねえ」と辛口にコメントする。しかしMC☆ニガリは「純朴そうなこの見た目で薦められたら誰でも食っちまう」と切り返し、延長戦の末に採用へとつなげることに成功した。

バトル終了後

全組のバトルが終了した後はACE、崇勲、DOTAMAがライブを実施。さらに来場者の中から3名が出演した飛び込み参加コーナーも設けられた。その中の1人はファミレス店員を希望職種に挙げ、対戦相手に崇勲を指名。マイクを使わず「いらっしゃいませー!」と声を上げたりと、これまでの挑戦者に負けず劣らずのパフォーマンスを展開した。

  • ソロライブ中のACE。
  • ソロライブ中の崇勲。
  • ソロライブ中のDOTAMA。
  • 飛び込み参加コーナーの様子。
  • 飛び込み参加コーナーの様子。
  • 飛び込み参加コーナーの様子。