メジャー1年目より2年目のほうがガムシャラ

──小島さんと栗原さんは、今回のアルバム制作を振り返っていかがですか？

小島　個人的には2ndアルバムを経て正直もっとやれるかなって思ってたんですけど、全然余裕がなかったです（笑）。1曲1曲、とにかくガムシャラでしたね。

清水　確かにもっとゆっくり優雅な感じでできると思ってたんですけど、全然そんなことはなく（笑）。結果これで大満足ですが、やってるときは時間的にも精神的にも余裕がなかったです。

栗原　僕もとにかく目の前のことに必死でした（笑）。しかも制作期間が夏フェスシーズンだったので、土日は地方でライブ、平日はレコーディング……みたいなサイクルの中でやってて。その2つのシフトチェンジが大変といえば大変でした。

小島　でもそれが良かったというか。やってることがわかりやすかったし、完成した作品も狙ってできるものじゃないものができたというか。

清水　まだ「スーパースター」のほうが狙えてた感はありますね（笑）。まさか1年目より2年目をガムシャラに終えるとは思ってなかったですけど。でもマスタリングの最後の通し聴きで感極まって僕は泣いてしまったんです。感動しながら「これは人を救えるアルバムだな」って思って。自分がこれを聴いて救われちゃってるんだから、きっとそういう力を持ったものになったんだろうと。

──アルバム1枚でいろんな人を救えたら、とても素敵なことですよね。

清水　はい。まあ、そんなアーティストっぽいこともカッコつけて言ってますが（笑）、根底にあるのは「いいものできたんで聴いてください」っていうシンプルな気持ち。再生ボタンを押せばもう聴いた人のものだし、聴いてくれた人たちが自由に感じてもらえたらいいと僕は思うんです。ただ純粋に拳が上がる人、単純に癒される人、いろんな人がいると思うので、そういうのもなんか楽しいなって。とにかく早く聴いてもらいたいですね。

ツアーでは自分たちが今やってることを全力で見せたい

──2013年は1月からワンマンツアーがスタート。やはり、このアルバムを主軸にしたものになるんでしょうか？

清水　もちろん何曲かはやりたいと思ってます。どうなるか正直まだ全然わからないんですけど（笑）、ツアータイトルが「back to the blues tour」に決まっていて。だから原点に立ち返るじゃないですけど、とにかく自分たちが今やってることを全力で見せていきたいと思いますね。……というのも、毎回こういう場所で何か言ってもステージ前には大体緊張で吹っ飛ぶんです（笑）。だからいろいろ考えてても、多分そのときの自分でしか上がれないのかなって。

──なるほど。

清水　でもインタビューなので、強いて言うなら「一生懸命練習して、準備して、よく寝て食べて、バンって上がります！」って感じ（笑）。で、そのとき思ったことをちゃんと表現していければいいのかなって。

──でもそれって、すごくシンプルなライブへの向き合い方ですよね。

清水　はい、そう思います。

小島　依与吏が言ったように、何も飾らず自分たちがやれることをステージでやって。そのときの空気感でプラスαの何かができたらいいなって思います。

栗原　ライブまでにできることを全部やって、何も考えずステージに立つってことに尽きますよね。ライブは会場のみんなで作るものだと僕らは思ってるので、1日1日がすごくいいものになるような準備をこれからしていきたいです。

清水　ライブは会場のキャパやお客さんが違うと、僕らの気持ちは同じでも全然別のものになるんです。そういう意味では1日として同じライブはないので全会場来ていただいてもいいですし、もちろん1日だけでも最高の状態のback numberを伝えられるようにしたいですね。