ナタリー PowerPush - BABYMETAL
夢は世界征服!
SU-METAL インタビュー
生バンドって気持ちいい!
──2学期の成績はいかがでした?
受験生なんで「内申点に響くかな」と思って期末テストはちょっとがんばって。で、内申点がわかってからは、ちょっとダラダラしてました(笑)。
──これから高校受験本番が控えてはいるものの、結構明るく新年を迎えられた、と(笑)。その受験勉強の一方で、2012年はBABYMETALとして相当精力的に活動しましたよね。中でも印象に残っていることってなんですか?
Shibuya O-EASTのワンマンライブですね。初めて生バンドさんの演奏で歌わせていただいたんですけど、そのときまでバンドさんのライブにお客さんとして行ったこともなかったので「カラオケで歌うのとあんま変わんないんだろうな」って思ってて。でも、実際に音を聴いたら、すごく胸に響いてきたんですよ。で、ライブ中「もっと聴きたい!」と思ってイヤモニを外してみたら、逆に音がよくわかんなくなっちゃったりもしたんですけど(笑)。そういうことをしちゃうくらいホントに気持ちよかったです。
──Shibuya O-EASTでのワンマンライブって2回公演でしたよね。1300人×2公演のファンを前にしたときってどんな気持ちでした?
自分たちだけのためにあれだけのお客さんが来てくださるっていうことがホントに信じられなくて。そのライブでソロ曲を初めて披露したんですけど、1人で大きなステージに立って1300人ものお客さんの前で叫んだり、高い音を伸ばしたりするのはすごく気持ちよかったです。「私、今、ライブしてる」って気持ちになれました。
BABYMETALといえばこの曲
──そして今年ついにメジャーデビューするわけですけど、インディーズでCDをリリースするときとは心境は違いますか?
やってることは一緒なんで、違う気持ちになることはないんですけど、インディーズのときよりもたくさんの方に聴いていただけるのはやっぱりうれしいです。「イジメ、ダメ、ゼッタイ」はBABYMETALの曲としては2つ目で、リリースは今年なんですけど、2年前からライブでは歌っていて。お客さんにも「BABYMETALといえばこの曲」って思っていただいている曲だと思うので、地方や海外に住んでいたりして、普段ライブに来られないファンの方にもぜひ聴いてもらいたいですし、まだ私たちを知らない人にもこの曲で「BABYMETALってこういうグループなんだ」って知ってもらいたいですね。「なんじゃこりゃ!?」ってビックリされちゃうかもしれないですけど(笑)。
──あはははは(笑)。「BABYMETALといえばこの曲」と言うからにはSU-METALさんとしても思い入れは強い?
はい。最初にいただいた「ド・キ・ド・キ☆モーニング」はもうちょっとアイドルチックなかわいい感じだったのに、2曲目の「イジメ、ダメ、ゼッタイ」になったら音がいきなりガッツリ、メタルになっていて。しかも歌ってるテーマが重たいじゃないですか。でも、それをYUIMETALとMOAMETALの合いの手が聴きやすくしてくれている。だから「この曲こそがBABYMETALなんじゃないかな」「アイドルとメタルが融合した曲なんじゃないかな」って思ってます。
──そのかわいらしい「ド・キ・ド・キ☆モーニング」や、自己紹介ソング的な「ヘドバンギャー!!」のような楽曲と、メッセージ性の強い「イジメ、ダメ、ゼッタイ」では歌への取り組み方って違います?
最初はどう歌っていいのかよくわからなかったですね。「イジメ、ダメ、ゼッタイ」をいただくまでってアイドル系の曲やバラードをよく歌っていたので、こういう強い曲に感情を込めるのが難しかったんですよ(笑)。なんか合唱団みたいにまっすぐな歌い方になっちゃって。でもライブをやるうちに「こう歌いたい」「この言葉を強調したい」っていう気持ちが生まれてきて、だんだんクセというか、私なりの歌い方みたいなものを出せるようになりました。あと、曲をいただいた頃は声も幼かったんだけど、今はもっと強い声になってるので、今回のCDのほうがもっと聴きやすくなってるかな、とは思います。
メタルって面白いなあ
──「こういうときに聴いてもらいたいな」っていうイメージや希望ってありますか?
タイトルのとおり、イジメがテーマではあるんですけど「ちょっと疲れてるなあ」っていうときに背中を押してくれる曲にもなってるんじゃないかな、とは思ってます。おっきい音量で流して、つらいこととかをこの曲にぶつけてほしいですね。私自身は「あっ、やっちゃった!」っていう日があると、そのときの自分の思いをバーッとノートに書くようにしていて。字が汚いから自分でも何を書いてるんだか、あまりわからなかったりもするんですけど(笑)、あとから「あっ、こういうことを思ってたんだな」「つらかったんだな」って読み返すのがすっごく好きなんですよ。私がそうやってノートにぶつけているように、聴いてくださる方にはこの曲に自分の気持ちをぶつけて、ちょっとほっこりしてもらえたらいいな、って。
──このメロディックスピードメタルナンバーでほっこりしますか!?
はい(笑)。いつ始めたのかはよく覚えてないんですけど、ライブでこの曲の「君を守るから」っていうフレーズを歌うときには、必ずYUIMETALとMOAMETALと3人で親指を立てて、お互いを見ながら「うんっ」ってうなずいてて。「イジメ、ダメ、ゼッタイ」ってだいたいライブの最後にくる曲なので疲れた状態で歌うことになるんですけど、目を合わせると「うんっ、もうちょっとがんばろう」っていう気持ちになれるんですよ。レコーディングのときもブースでひとりで「うんっ」ってうなずいたら安心できましたし。なんか、そういう意味で「イジメ、ダメ、ゼッタイ」は「ほっこり」なんですよ(笑)。なので、聴いている方にもそういう気持ちも伝わるとうれしいですね。
──無事メジャーデビューを果たした今、やってみたいことってありますか?
目標っていうのとは違うかもしれないんですけど、私、BABYMETALの活動を通していろんなジャンルの音楽を知ったんですよ。今までメタルって全然聴いたことがなかったし、最初は「なにこれ!?」って感じだったんですけど(笑)、今では「メタルって面白いなあ」って思えるようになったので、今年もまだ知らないジャンルの音楽を聴いたり歌ったりすることには挑戦してみたいですね。
- メジャーデビューシングル「イジメ、ダメ、ゼッタイ」 / 2013年1月9日発売 / TOY'S FACTORY
- 初回限定盤 "I"盤 [CD+DVD] / 1800円 / TFCC-89404
- 初回限定盤 "D"盤 [CD+DVD] / 1800円 / TFCC-89405
- 初回限定盤 "Z"盤 [CD+DVD] / 1800円 / TFCC-89406
- 通常盤 [CD] / 1200円 / TFCC-89407
初回限定盤 CD収録曲
- イジメ、ダメ、ゼッタイ
- BABYMETAL DEATH
- イジメ、ダメ、ゼッタイ -Nemesis ver.-
通常盤 CD収録曲
- イジメ、ダメ、ゼッタイ
- Catch me if you can
- イジメ、ダメ、ゼッタイ(Air Vocal ver.)
- Catch me if you can(Air Vocal ver.)
初回限定盤 "I盤" DVD収録曲
- イジメ、ダメ、ゼッタイ(Music Video)
- イジメ、ダメ、ゼッタイ(Making Video)
初回限定盤 "D盤" DVD収録曲
Live Clip 2012.4.8「アイドル横丁祭!!」at SHIBUYA-AX
- いいね!
- ド・キ・ド・キ☆モーニング
初回限定盤 "Z盤" DVD収録曲
Live Clip 2012.7.21「LEGEND ~コルセット祭り」at 目黒鹿鳴館
- ヘドバンギャー!!
- ウ・キ・ウ・キ★ミッドナイト
BABYMETAL (べびーめたる)
SU-METAL(Vo, Dance)、YUIMETAL(Scream, Dance)、MOAMETAL(Scream, Dance)からなるメタルダンスユニット。2010年、「アイドルとメタルの融合」をテーマに結成。2011年に発表した楽曲「ド・キ・ド・キ☆モーニング」のPVが、YouTubeを通じて国内外で大反響を呼んだ。ライブではアイドルの枠を超えたアグレッシブなパフォーマンス(激しいヘッドバンギングやウォールオブデスを彷彿とさせる“かけっこ”など)も魅力のひとつ。2012年3月にキバオブアキバとのスプリットシングル「BABYMETAL×キバオブアキバ」を発表。同年7月、初の単独名義でのシングル「ヘドバンギャー!!」をリリースした。2013年1月にはメジャー1stシングル「イジメ、ダメ、ゼッタイ」を発表。