ナタリー PowerPush - B.B.B
AKB48ともコラボ!注目のダンスチームの野望とは
大事なのはお客さんを飽きさせないこと
──B.B.Bは、ライブでお客さんを巻き込んで楽しませるスキルがハンパないですよね。それこそ歌手がアッパーな曲やバラードで緩急をつけるように、いろいろな表情を盛り込んで一瞬たりとも飽きさせないというか。正直、“ダンサーのライブ”って聞いたときに、「俺らのダンスってこんだけすげえんだぜ!」っていうのを一方的に2時間見せつけられるのかなあと勝手にイメージしていたんですけど、まったくそんなことはなかったんですよね。
akihic☆彡 そう言っていただけるのはうれしいですね。お客さんを飽きさせないって部分はすごく大事にしてるところなんですよ。ストリートシーンでやってきたショーっていうのは、「おお、すげえ!」って言わせるだけの内容でよかったんですけど、ライブに関してはそれだけでは絶対成立しないんです。だからこそ盛り上げる部分もあれば、笑顔になってもらう部分、女の子を口説き落とすような部分といったいろんな要素が必要になってくるんですよね。
TOYOTAKA でもそこがほんとに難しいんですよ。ちょっと笑いにかたよりすぎちゃうときもあったりするし(笑)。そのバランスは毎回かなり悩みますね。
踊らない人にも聴いてもらいたい楽曲
──独自のライブを展開していることに加え、B.B.Bはオリジナル楽曲を収録したアルバムをリリースしているのも大きな特徴で。これもまたダンスシーンではかなりレアな試みのような気がします。
akihic☆彡 そうですね。ほかのチームにない、自分たちならではのカラーを打ち出すという部分では、音源の制作にもかなり力は入れてます。そもそもは海外のアーティストの音源を使ってダンスしていると著作権の問題でYouTubeにアップできなかったりするから、じゃあ自分たちで作っちゃおうっていうスタートだったんですよ。でも、気付けばそういうことをやっているチームはほぼないので、だったらダンサーが作るダンスミュージックがどれだけカッコいいのかっていうのをしっかり打ち出していけたらいいなと思って。
──これまでにリリースされた2枚の作品には、かなりさまざまなタイプの楽曲が収録されていますよね。
akihic☆彡 そこにも型にはまらないジャンルレスなうちらのカラーが出ているんだと思うんですよ。ダンス自体がそうであるように、トラックに関しても例えばハウスにロックとかソウルの要素を入れたりするのも全然アリ。それこそがニュースクールだと思うんで。
──音源の制作に関してはライブでの使いどころをイメージしながら、それを音に落とし込んでいく手法ですか?
RYO 最初の頃はそういう作り方もしていたけど今はそうじゃないパターンもあって。半々くらいですかね。
TOYOTAKA 今はメンバー7人がそれぞれにトラックメーカーやビートボクサーとコラボして楽曲をプロデュースしていく作り方なんですよ。なので、パフォーマンスありきというよりかは、単純にそれぞれがカッコいいと思う曲を作っている感じではありますね。もちろん、そこから新しいパフォーマンスが生まれていく場合もあるんですけど。
──B.B.Bのアルバムにはダンサーによるダンサーのための音源という意味合いがまずあると思うんですけど、同時にダンサー以外の層にも響かせたいという思いが感じ取れる作品になっていますよね。
akihic☆彡 その気持ちもデカいですね。踊らない人にも聴いてもらいたいからこそ、中にはシンガーをフィーチャリングした歌モノが入っていたりもするし、今っぽいEDMが入っていたりもするんですよ。踊らなくてもいいからちょっと聴いてみてよっていう感じで、自分らがカッコいいと思う曲を集めているというか。聴き手の壁も取っ払いたいってことですよね。ただ、そこだけに気持ちが行ってしまって、歌モノばっかり入れるのはB.B.Bの軸がブレることになってしまうわけで。そのへんのバランスも難しいところではあるんですけど。
“うちの優子がお世話になりました”
──お話を伺っていると、B.B.Bはダンスシーン自体の底上げを引き受けているような印象もあります。そのあたりはどう考えていますか?
akihic☆彡 ダンスをやってるキッズがすごく増えているので、シーン自体は盛り上がっているとは思うんですよ。でも、それは結局ちっちゃいコミュニティの中で盛り上がってるだけなのかなっていう思いも正直あって。実際、うちらもダンスシーンの中では有名かもしれないけど、街を歩いてても誰にも気付かれない。だからそこをぶっ壊していかないと、ずっとアンダーグラウンドなままで終わってしまうと思うんです。今のキッズたちが10年後、ダンサーとして生きていける世界を作れるのは自分らしかいないかなって信じて活動してるところはありますね。
RYO そういう意味では、B.B.Bとしての主軸を曲げないようにしつつ、例えばメディアに積極的に出ていくとか、そういう活動も必要になってくるのかなっていう気はしていて。そこで俺らのことを知ってくれた人が、B.B.Bのやっている本物のダンスに興味を持ってくれれば最高だなって思うので。
TOYOTAKA 今のB.B.Bがやっていること、やろうとしていることっていうのは、これまでのダンスシーンの中では前例のないことなんですよね。だからすごくしんどいけど(笑)、でもやりがいはすごくあるっていう。
──akihic☆彡さんはAKB48「UZA」の振り付けを手がけ、B.B.Bとしてステージで共演したこともありますよね。そこで皆さんの存在を知り、ファンになったという人も多いと聞きましたが。
RYO うれしいことに、そういう方もいらっしゃって。僕らが望むのはそういう広がりなんですよね、まさに。
akihic☆彡 「なんでアイドルと仕事してるの?」って言ってくる人もいたりはしますけど、AKB48のみんなが夢に向かってがんばっているという部分は俺らと何も変わらないんですよ。彼女たちに対してはそういうリスペクトの気持ちがあるから、俺らも本気で応えるだけというか。とはいえ、単なるバックダンサーには絶対ならないようにっていうプライドもあるし。AKB48と日本武道館で踊ったときは正直、俺がセンター張ってましたからね。じゃんけん大会出てないのに(笑)。コラボするなら、それくらいじゃないとダメだと思うんで。
──TOYOTAKAさんはステージで大島優子さんと絡んでましたけど、反応はどうでした?
TOYOTAKA ステージ上がる前は“炎上したらどうしよう”ってマジで心配してたんですけど(笑)、終わってみれば“うちの優子がお世話になりました”とか“優子をカッコよくしてくれてありがとう”とか、すごくあったかいコメントをたくさんもらえて。好意的に見てくれる人が本当にたくさんいたから、それはすごくうれしかったですね。
- 3rdアルバム「Lifestyles of the D.M.L」/ 2014年6月4日発売 [CD+DVD] 2700円 / ANOMALY / BBB-003
- [CD+DVD] 2700円 / BBB-003
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CD収録曲
- Freestyle Jam II:akihic☆彡 x SHINGO SAKAI
- B4LiFE ft. Busta Rhymes
- Replay the moments:YASS x DJ辰(Tatsu)
- The New Ground:SHINSUKE x JUVENILE
- 8bit GAME ATTACK:RYO x SHINGO SAKAI
- Clap your hands!Everybody~もう無理ッス、すいません~:gash! x BULLROCCA BEATS
- Electro Viorhythm: TOYOTAKA x Sword of the Far East
- Whatever:SHINTARO x DJ HIROKING feat . Kasi Jones & illa ills
DVD収録内容
- B4LiFE ft. Busta Rhymes MV
- Replay the moments MV
- BBB Limited Live(Digital/St.&Turn It Up)
- BBB Limited Live(Freestyle Jam&Rock The House)
- Making of MV
6月4日よりDANCE@SHOPで販売開始。
- 配信シングル「B4LiFE(feat. Busta Rhymes)」/ 2014年5月21日配信開始 / 250円 / ANOMALY
- 2014年5月21日配信開始 / 250円 / ANOMALY
- 配信シングル「B4LiFE(feat. Busta Rhymes)」
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B.B.B(ビービービー)
akihic☆彡、SHINTARO、SHINSUKE、TOYOTAKA、RYO、YASS、gash!の7人からなるダンスアーティスト集団。それぞれが別のチームで活躍していたがイベントでの出会いをきっかけにチームを2010年に結成する。「DANCE@LIVE」「DANCE@HERO」「DANCE DELIGHT」など業界屈指の大会で輝かしい成績を収め、ストリートダンスの限界を超えた新たなダンスパフォーマンスを提示。また単独ワンマンLIVE「BBB SHOCK LIVE」を定期的に開催し多くの観客を熱狂させている。2014年6月には3rdアルバム「Lifestyles of the D.M.L」をリリースし、海外ラッパーのバスタ・ライムスとコラボ曲「B4LiFE」に挑戦している。