ナタリー PowerPush - AZUMA HITOMI
PART1:本人単独インタビュー PART2:西島大介「ハリネズミ」対談
アニメ「フラクタル」のオープニングテーマ「ハリネズミ」で待望のメジャーデビューを果たしたAZUMA HITOMI。彼女は1988年生まれの現役大学生。作詞作曲から音源制作までを1人で行い、ライブではシンセサイザーやドラムを操りつつ、美しい歌声を聴かせる異色のサウンドクリエイターだ。
そんな彼女のいわゆる“アーティスト写真”は、マンガ家の西島大介による印象的なイラストのみ。ビジュアルイメージをイラストに託し、メディア上に一切素顔を出さないこのスタイルは、現在の彼女の謎めいた存在感を伝える上で大きな役割を果たしている。
こうした動きを受けて、今回のナタリーPower Pushは2部構成で展開。前半はAZUMA HITOMI本人の単独インタビュー、後半はAZUMA HITOMIと西島大介による対談を掲載する。
取材・文/冨田明宏
【PART1 AZUMA HITOMI 単独インタビュー】
「私はコード進行で人を感動させたいんです」
──インタビュー、今日で何回目ですか?
AZUMA 今日で7回目です。インタビューって不思議ですね。自分のことなのに、話すことで自分の存在を規定していくようで。
──主観のつもりで話していることが、段々と客観性を帯びてきて?
AZUMA そうなんです。自分のことを話している感じがしないなあって。しかも用意されている言葉をテトリスのようにはめ込んでいくような感覚もあって……自分がウソ臭く感じてきちゃいました(笑)。でも、今日のインタビューはエキサイトしますから!
──ありがとうございます!(笑) 改めて、音楽を始めたきっかけから今日はお訊きしたいのですが。
AZUMA 4歳のときに始めたエレクトーンですね。近所にヤマハのエレクトーン教室があって、なんとなく通わされていました。当時はお受験の塾にも通っていたので、教室をハシゴしてましたね。どっちもつまらないなあって。エレクトーンは練習が嫌いだったんです。弾けるようになるのは楽しいけど、1週間があっという間に過ぎ去ってレッスンの日が来てしまうのが嫌で嫌で。楽譜読むのも面倒臭いと感じるようになって。小さい頃から、好きなもの、興味のないものがはっきりしてましたね。だから、わりと早く自分で作曲を始めました。自分の曲は、自分で弾きたい曲なわけだから練習も楽しいし。
──子供ながらに、面白いと感じた曲って?
AZUMA 誰のどういう曲かは知らないんですが、発表会であるお姉さんが「カメレオン」という曲を弾いていて。その題名も曲調も弾き方も、全部が私にとって衝撃的だったんです。実はそれが、私にとって人の演奏で最初に受けた衝撃だったんです。
──最初に作曲をしたのは?
AZUMA 5歳のときに「宇宙」という曲を書いたんです。「ここは惑星がぶつかりあっているところ!」とか後付けしながら、作曲していましたね。その後、小学生になると「人を感動させたい」という欲求が出てきたみたいで、夕焼け空をイメージした曲を書いたりしていました。具体的に書きたいことも特になかったから。だからそのとき、先生に「私はコード進行で人を感動させたいんです」って言ったんです。
──それ、超カッコいい! そんな小学生いないもん!
AZUMA あははは(笑)。人を感動させるコード進行については、その時期からずっと考えていますね。
AZUMA HITOMI LIVE “じっけんしつ vol.0” 開催決定!
日時:2011年4月4日(月)
OPEN 19:00 / START 19:30
場所:東京都 SHIBUYA BOXX
GUEST DJ : tomad(Maltine Records)
<ライブ参加方法>
下記対象店舗にて3月9日発売のAZUMA HITOMI「ハリネズミ」を購入した方に先着でライブ入場券が配布されます。
HMV 12店舗
HMVイオン浦和美園、イオン与野、ラゾーナ川崎、ららぽーと横浜、ルミネ池袋、立川、アトレ目黒、ららぽーと豊洲、ルミネエスト新宿、イオンモール武蔵村山ミュー、横浜ワールドポーターズ、モザイクモール港北
TOWER RECORDS 6店舗
タワーレコード新宿店、秋葉原店、渋谷店、横浜モアーズ店、吉祥寺店、池袋店
AZUMA HITOMI(あづまひとみ)
1988年東京生まれのシンガーソングライター/サウンドクリエイター。小学校高学年より曲作りを始め、中学生でデスクトップミュージック制作を開始。大学進学後にライブを中心とした本格的な音楽活動をスタートさせる。2010年には都市型フェス「KAIKOO POPWAVE FESTIVAL'10」に出演。同年12月にネットレーベル「マルチネ・レコード」より配信音源をリリース。2011年3月、アニメ「フラクタル」のオープニングテーマ「ハリネズミ」でメジャーデビューを果たした。