あゆみくりかまき|みんなに感謝、みんなにサチアレ!!! ファンキー加藤、Kuboty、PABLO、TEAM SHACHIからのコメントも

泣いたこともあったけど、やっぱり幸せやった

──ラストシングル「サチアレ!!!」は、あゆくまの結成記念日である5月5日にリリースされます。ラストシングルの内容については、スタッフ陣にリクエストをしたんですか?

まき それぞれ案を出したんですけど、3人ともラストライブは泣きじゃくるより笑顔で終わりたいという思いがあったので、ラストシングルはバラードじゃなくてエモーショナルでポップな曲がいいという共通意見がありました。

──「サチアレ!!!」は「ナキムシヒーロー」や「蜜蜜蜜」などを手がけた田中秀典さんの作詞です。最初に歌詞を見たときはどう思いましたか?

まき 田中さんはあゆくまがクマだったときからいろんなことがあったことを知ってくださっているので、あゆくまにしか歌えないフレーズをたくさん盛り込んでくれたなと思いました。「ケモノのタマシイ引きずって」とかもう“あゆくま”じゃないですか。仮歌詞のデモの時点で大号泣で、最後にこんなにいい曲を歌えるなんて本当に幸せだなと思いました。

あゆみ 最後のほうにある「喜びを分け合う日も 悲しみに寄り添う日も いつのまにか過ぎたこと ぜんぶで“シアワセ”だった」という歌詞を見たときは、まさにあゆくまのことやなと思いましたね。あゆみくりかまきというグループの7年は成功だったのか失敗だったのかわからないんですけど、自分たちの中では絶対になくてはならない時間やったし、泣いたこともあったけど、やっぱり幸せやったなと思っているので、この曲にそういう思いが全部詰まっています。

くりか

くりか くりかはレコーディングのときに最後の曲やしがんばらないと、と気負いしてた部分があったんですけど、ディレクターからの「うまく歌わなくていい。もう感情のまま歌ったらそれでいい」という言葉にすごく救われたんです。涙を止めるのは大変やったんですけど、全部録り終わったら「やりきった!」という感覚になれました。全員が録り終わって3人の声が合わさった音源を聴いたときは感動しましたね。3人で「この先へ」と歌っているパートがホンマにカッコよくできたと思う。前を向いて明るい未来を見ているあゆくまをしっかり表現できました。

まき 私もディレクターから「普通に歌ってほしい。そのままのまきさんで」とリクエストされました。いつもは「萌え声で」とか「エモい感じで」とかいろいろディレクションしてもらって歌うことが多いんですけど、今回は普通に歌ったテイクが収録されています。

──3人の声が重なる部分は、かなりグッときました。そもそも解散のタイミングでシングルが出せるのもありがたいことですよね

まき ソニーさんありがとう。ソニーさんに“サチアレ!!!”

あゆみ (笑)。

くりか ソニーさんはすでに十分幸があると思うよ(笑)。

「この日ライブハウス押さえたから歌おう」って言ったらどうする?

──またぎの存在についてもお話を聞かせてください。あゆくまにとってまたぎとは?

あゆみ

あゆみ 普通はアイドルが前を走っていて、ファンの人がその背中を追いかけるみたいな感じだと思うんですけど、あゆくまとまたぎはそうじゃなくて、一緒に走ってる感覚でした。ライブも私たちがやっているのを観てもらうよりも、一緒に作り上げている感覚だったし、仲間という意識が強いです。あゆくまの解散は、仲間との別れにはなりますが、一緒に過ごした思い出はちゃんと残るし、あゆくまの音楽を聴いて一緒にいる感覚になってくれたらうれしいです。ずっとあゆくまの音楽を聴いてくれたら、あゆくまとまたぎは一緒にいられると思うので。

──「HAPPY ROCK」を聴いてると、またいつか3人のライブを観られるんじゃないかと思ってしまいます。まだ解散もしてないのに話が早いかもしれないですけど、再結成は考えていますか?

まき そういう気持ち、2人はある?(笑) 私はある。例えばまきが「この日ライブハウス押さえたから歌おう」って言ったらどうする?

くりか うーん、そのときは今ぐらいは体が動かれへんと思うから、めちゃくちゃリハ入りたいなって思う(笑)。

あゆみ (笑)。

まき こんな感じなので再結成は現時点ではわからないですね。でももし自分らの子供ができたら、ちびあゆみくりかまきをやらせたいんですよ。そのためにくうちゃんは衣装を全部持ち帰るみたいなんで(笑)。

くりか そのためにではないけど(笑)。なんかもう2人とは家族みたいな感じなんで、いつでも会える関係でいたいです。またぎのことも家族だと思ってますし、本当に大切な存在です。

まき 全国に自分のことを好きでいてくれる人がたくさんいるなんてすごいことですよね。これ以上ない幸せだと思います。普通に生きていたら誕生日はお友達や家族からしか祝われないじゃないですか。それがホントたくさんの方に祝ってもらえて。本当に幸せですし、この出会いは奇跡だと思います。

一緒に音楽をやるならくうちゃんとあゆ以外は考えられへん

──6月19日にEX THEATER ROPPONGIで開催されるラストライブはどんなライブになりそうですか?

まき あゆくまらしいストレートなライブをする予定です。本当に自分たちのやりたい音楽とやりたいことだけで勝負する1日にしたいです。

くりか 最後のライブかあ。まだ実感がないのでこんなに元気なんですけど、その日が近付いてきたらどんな気持ちになるんだろう?

あゆみ 全然実感が湧かないね。

──ラストライブ以降の皆さんの活動について教えてもらってもいいですか?

まき 表立って言えることはあまりないんですが、音楽はあゆくまで終わりだと思います。終わってから考え方が変わるかもしれへんけど、今の段階はあゆくま以外は考えられないので、またぎの前に歌手として姿を現すことはないと思っていてもらえればと思います。

あゆみ 私はとりあえず旅に出ようと思います。

──自分探しの?

あゆみ よくあるやつです(笑)。

──あゆくまがすべてだった3人があゆくまを辞めるということは、今までとはライフスタイルがまったく変わるってことですよね。

くりか 体調崩して寝込んじゃいそう(笑)。

まき

まき なんか想像つかないですよ。あゆくまである以上、1人でいたい日でも2人に会うのが当たり前だったので。きっとすごく寂しくなるんやろうなって思います。正直な話、武道館や東京ドームでライブをしたかったし、この3人で成し遂げたかったけどできなかったことがたくさんあるので、あゆくまに思いを馳せる日はたくさんやってくるんじゃないかなと。またぎにも本当に申し訳ないと思ってるから、きっと音楽番組を観たりするとそういう気持ちがフラッシュバックしてくるんやろうなって思ってます。

──心残りがあっても、また新しくグループを始めるのではなく、やっぱりまきさんはこの2人と夢を叶えたい?

まき そうですね。私を理解してうまく転がせるのは2人だけなんで、一緒に音楽をやるならくうちゃんとあゆ以外は考えられへん。だから定期的に「集まろう」ってLINEしちゃいそう。

あゆみ 私はあゆくまじゃなくなって、普通の女の子として過ごしていく中であゆくまを忘れてしまうのが怖いんですよ。だからまっちゃんが定期的に連絡をくれるって聞いて「きっと忘れることはないな」と安心しました(笑)。

まき 2人はもうあゆくまの曲を聴いたら私の煽りの声がよみがえってくると思うんですよ。それぐらいきっと染み付いてる。生の煽りが欲しくて2人から連絡が来るのも楽しみです。

くりか あはは(笑)。

まき あゆくまを解散しても、関係は終わらせたくないですね。2人はメンバーであり友達であり親友であり家族でもある特別な関係なので。こんなに信頼して理解できる友達とか親友ってそうそうできないですから。本当に特別な2人だなと思う。話してたらなんか寂しくなってきたな……。

くりか こうしてインタビューしてもらうと徐々に実感が湧いてくるような気がしますね。じわじわ最後の日に近付いてるんだなあって。

まき 私ら自身がこういう気持ちだから、またぎなんてもっともっと飲み込めてないだろうなって心配になります。

──きっと皆さん、「週末はどこ行けばいいの?」って思ってますよ。

まき 本当にそうですよね。自分にとって一番楽しい場所がライブなので、自分からそれを取り上げたらどうなるんだろうってずっと思っていて。立ち止まってじっくり考えて、自分たちで始めたことだから自分たちで終わらせたいという気持ちになって、ちゃんと終わらせられるなんてすごく幸せな3人やなって思いますよ。

あゆみ 解散は事務所から言われたわけじゃなくて、自分たちで決めたんです。なんなら事務所は「続けていいんだよ」って言ってくれたんですよ。

くりか そうそう。自分たちがやりたいようにやらせてもらって、自分たちで幕を引けることが幸せです。