作家の思いも届けられたら
──「Amagami Days」は「ジェットクマスター」などを手がけたTENGUBOYこと井上ジョーさんの提供曲です。
あゆみ 井上ジョーさん節がすごい出てる曲ですよね。英語と日本語が組み合わさった言葉遊びが面白い歌詞も中毒性のある曲も。あゆみは歌っていてただただ楽しかったです。ディレクターさんに「もういいです」って言われるまでやりたい放題歌わせてもらいました(笑)。
くりか 逆にくりかはなかなかニュアンスがつかめなくて苦戦しました。最後の「Hey, boy!」は徐々に壁をぶち破っていって、やっと出せた渾身の「Hey, boy!」になっているので注目してほしいです。
──「未来トレイル」はファンとの絆を歌った感動的なナンバーですよね。スケール感もあるし、ライブ映えしそうだなと思いました。
まき EDMは初めてだったので、感覚をつかむまでめっちゃ時間がかかったんですよ。デモ録りの時点で全然うまくできなくて泣いてしまいました。あゆくまの曲はロックサウンドが多いので、普段とは全然違って本当に苦戦しましたね。でもコツをつかんで、最後は納得行く歌い方ができました。またぎとの絆をこんなふうに歌詞にしてもらえて、歌えるようになってからは違う涙が出ました。
くりか くりかもこの曲はいろいろ気を使って歌いました。声質的に低音が響くので、曲調を邪魔しないようにと高い声を出そうとして歌っています。一番考えて歌ったので、ライブと音源でだいぶ声が違います(笑)。あとこの曲はライブでみんなでジャンプできたらと思っていて。フェスでやったらすごい景色が見れるだろうなってワクワクしています。
あゆみ 歌詞を書いてくださった金子麻友美さんと直接お会いしたことはないんですけど、Twitterで絡ませてもらっていて。あゆくまとまたぎとの関係性を理解するために私たちのブログとかTwitterを過去の分まで全部見て、3回も歌詞を書き直してくださったそうなんです。Twitterで金子さんからその話を聞いてすごいジーンと来たんですよね。歌詞を見ながら自分のブログやTwitterを見たら「この歌詞はきっとこのことだろうな」って思うところがいっぱいあって。金子さんの思いを背負うじゃないけど、この素敵な歌詞をしっかり届けられるように歌いたいなと思いました。
「星降る夜空に…」はこれ以上ない歌詞
──「つながり」は「アイノウタ」や「キミノモトヘ」を手がけた藤野翔之さんからの提供曲ですね。
まき はい。今回初めてレコーディングに来てくれたんですけど、すごく優しい方でした。最初から「思ったように歌って」って言ってくれて……。
──松隈さんとは大違いですね(笑)。
まき あはは(笑)。そうですね。今回はいろんな人にディレクションしてもらったので、自分たちの表現力の幅が広くなった実感があります。「つながり」はたぶんライブで化ける曲だと思うんですよ。新しい“あゆくまとまたぎの歌”ができたなと思います。
くりか 「つながり」はくりかイチオシの曲です。熊仙人に「熊に戻れない」って言われて、それでも応援してくれるまたぎたち……つまり一緒に挫折を乗り越えて付いてきてくれる仲間たちとの絆を歌った曲なので、本当に大切な1曲になるんじゃないかなと思います。「あの日の涙つながってる」っていう歌詞があるんですけど、挫折してしまったことも無駄じゃないんだって肯定してもらえた気分になれたんです。
──アルバムのラストを飾るのはあゆみくりかまきの楽曲のレコーディングメンバーであり、何度もライブでステージを共にした4106xxx(SCAFULL KING、BRAZILIANSIZE)さんからの提供曲「星降る夜空に…」です。
あゆみ 楽曲提供は今回初めてなんですよ。同じステージからの光景を見たことがあるよーさん(4106xxxの愛称)が作ってくださった曲なので、すごく共感できました。ライブでまたぎと一緒に歌いたいです。
まき レコーディングのときによーさんに「どうやって歌ったらいいですか?」って聞いたら「俺は何も言わん」って言われて(笑)。まあ、そうは言いつつも細かいところを最後までアドバイスしてくれました。よーさんは今回歌詞も書いてくれてるんですけど、「COUNTDOWN JAPAN」のリハでお会いしたときに「歌詞大丈夫だった?」って気にかけてくれて。私たちのSNSとかを熱心に見て書いてくれたって話も聞いていたし、本当に素敵だったので「これ以上の歌詞はないです!」って答えました。
──サビの「SING & DANCE & LAUGH でコミュニケーション」という歌詞がすごくあゆくまを表しているなと思いました。
まき そうですね。あゆくまはライブでまたぎとコミュニケーションを取っていると思っているので、この歌詞にはグッっと来ました。
おばあちゃんになってもUMEさんがくれた歌を歌い続けたい
──昨年末にあゆみくりかまきをグループのディレクターとしても、サウンド面でも支えてきたU.M.E.D.Y.さんが亡くなってしまったことは3人にとって大きな出来事だったと思います。このアルバムにもU.M.E.D.Y.さんが参加した楽曲がたくさん入っていますね。
くりか はい。UMEさんとごはんに行って、帰り際にくりかは「絶対武道館行きましょうね!」って言って別れたんですよ。そのときにはもう病気で先が長くないことを知っていたし、ライブに来れないこともあったから、「あの言葉を言ってよかったのかな」って悩んでいたんです。そしたらUMEさんから「武道館に行こうって言ってくれてありがとう。うれしかったよ」ってLINEが来て。だからこそUMEさんを武道館に連れていきたいと思ったんです。ほかのアーティストじゃなくてあゆくまが連れて行きたかった。でも連れて行くことができなかったからすごく悔しくて。でもUMEさんは絶対私たちのことを見守ってくれていると信じているから、どうしても武道館でライブをやりたい。
まき UMEさんはあゆくまの音楽をずっと作ってくださっていたので、これが最後になると思うと寂しい部分もあるんですけど、UMEさんが作った曲を歌い続けることに意味があると思っています。私たちが歌い続ける限りはUMEさんは私たちの心の中にいてくれると思っているので、あゆくまは、これから先何十年も……おばあちゃんになってもUMEさんがくれた歌を歌い続けたいです。UMEさんの思いも詰まった最高のアルバムになったと思っています。
あゆみ 今でも近くにUMEさんのことを感じるのはやっぱりたくさんの曲をあゆくまに残してくれたからなんですよね。UMEさんの思いを受け継いでるって言うと大層な言葉になっちゃうんですけど、自分たちの思いが届くように、「大逆襲」の曲をずっと歌い続けたいなって思います。
- あゆみくりかまき「大逆襲」
- 2018年3月28日発売 / SME Records
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初回生産限定盤
[CD+Blu-ray]
4800円 / SECL-2268~9 -
通常盤
[CD]
3000円 / SECL-2270
- CD収録曲
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- 残像フラッシュバック[作詞:竜宮寺育 / 作曲:松隈ケンタ / 編曲:SCRAMBLES]
- 反抗声明[作詞:TENGUBOY / 作曲・編曲:APAZZI & U.M.E.D.Y.]
- Amagami Days[作詞・作曲・編曲:井上ジョー]
- ゴマスリッパー[作詞:たむらけんじ / 作曲・編曲:APAZZI & U.M.E.D.Y.]
- 未来トレイル[作詞:金子麻友美 / 作曲・編曲:APAZZI & U.M.E.D.Y.]
- SUGOROKU[作詞:田中秀典 / 作曲・編曲:APAZZI & U.M.E.D.Y.]
- 旅立ちの唄[作詞:Saku(hotarubi) / 作曲・編曲:APAZZI & U.M.E.D.Y.]
- つながり[作詞・作曲・編曲:藤野翔之]
- HAVE A NICE DAY,世界[作詞:あゆみくりかまき、久下真音 / 作曲・編曲:Yocke]
- 絆ミックス[作詞:田中秀典 / 作曲・編曲:APAZZI & U.M.E.D.Y.]
- 泣き顔笑顔[作詞:金子麻友美 / 作曲・編曲:APAZZI & U.M.E.D.Y.]
- 星降る夜空に…[作詞・作曲・編曲:4106xxx]
- 初回生産限定盤Blu-ray収録内容
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LIVE FOOTAGE from「ボクらの熊魂2017~あゆくまと行く全国ロッカショー!~supported by uP!!!」(2017.10.21)
- WAR CRY
- ジェットクマスター
- 鮭鮭鮭
- 心友フォーエヴァー
- ゴマスリッパー
- 真相はどうでもいい。
- 女子か。
- 「キミが好き」「キミが好き」
- SUGOROKU
- 反抗声明
- KILLLA TUNE
- 旅立ちの唄
- ナキムシヒーロー
公演情報
- 尊敬という名のGIG SP supported by uP!!!
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2018年5月4日(金・祝)東京都 Zepp Tokyo
出演者
あゆみくりかまき / BiS / ベイビーレイズJAPAN
- あゆみくりかまき
- 歌うたいの「あゆみ」、DJ の「くりか」、盛り上げ役の「まき」からなる、関西出身のアイドルパンクDJユニット。2012年1月にくりかとまきが「くりかまき」名義で活動を開始した。2013年8月に1stシングル「アナログマガール」を発売。2014年5月にあゆみが加入し「くりかまき」から「あゆみくりかまき」へと改名した。7月に新体制となって初めてのシングル「ジェットクマスター」をリリースし、8月には「ROCK IN JAPAN FESTIVAL」「SUMMER SONIC」など大型フェスに出演。2015年3月にシングル「鮭鮭鮭」でメジャーデビューし、同年9月に東京・渋谷CLUB QUATTROで行ったワンマンライブはソールドアウトを記録した。2015年の年末に交通事故に遭い、予定していたライブイベントを2本キャンセル。その後の動向に注目が集まっていたが、2016年1月には予定通りワンマンツアー「ボクらの熊魂2016~チャーハン・シャケ缶・とーめーはーん!~」を東京、大阪、愛知の3カ所で開催し、事故からの復活を果たした。4月に1stフルアルバム「あゆみくりかまきがやって来る!クマァ!クマァ!クマァ!」を発表。6月に全国5都市を回るワンマンツアー「ボクらの熊魂2016 ~ここで一句!『東名阪 仙台広島 まわるんやぁ』~」を開催した。11月にアニメ「NARUTO -疾風伝-」のエンディングテーマ「旅立ちの唄」をシングルリリース。2018年3月にメジャー2ndアルバム「大逆襲」を発表する。