音楽ナタリー Power Push - 「avex GIRL'S VOCAL AUDITION」特集 青野紗穂インタビュー

夢がカタチになるまで

私の進み方は数学の問題を解いてる感じ

──青野さんの理想のシンガーは誰なんですか?

「この人!」みたいな特定の人はいなくて。ホイットニーさんみたいに堂々としたディーヴァ感があるアーティスト、プラス、ビヨンセさんとかティナーシェさんみたいにパフォーマンスがキレキレにできる人になりたいんです。

──日本人だと?

日本だとあまりいないです。歌そっちのけで踊ってるみたいな(笑)、そういう人ってあまりいらっしゃらないから。バーンと歌って、思いっきり踊ってっていう。でも、歌となると福原美穂さんが理想です。歌ってる姿もそうだし、声もすごく好き。

──今回の「INTRODUCTION」では、「FANCY」という曲を提供してもらいましたね。

青野紗穂

そうなんです! もうすっごくうれしくて。レコーディングのときに横で歌ってくれたんですけど、もうヤバくて。スゴすぎて、教えてくれてるのを忘れて「はあー」って聴き惚れてましたもん(笑)。傍観者になってた。

──Apollo Theaterもそうだし、福原さんもそうだけど、憧れだったところに少しずつ触れていくと、夢に近付いてるなと実感しませんか?

全部すごいとは思うんですけど、「ヤバイ、近付いてるぞ」っていう気分ではあんまりなくて。普段の自分な感じなんですよね、ずーっと。私の進み方は、なんか、数学の問題を解いてる感じがするんです。

──数学の問題?

数学には公式を何個か組み合わせることによって解ける問題がありますよね。芸能界には1個の方程式でシンプルにバンと行ける人もいますけど、私はいろいろ公式を組み合わせていって、ここまで来てる感じがあるから。ステップが1つ上がるごとに、大問1の(1)が解けました、みたいな。

──なるほど。いろんな公式を使って解をいくつも出していって、最後、1つの公式にハメると大問の解がドーンと導き出されるっていう。

そうです、そうです。やっとだ!みたいな。まだ解いてる途中な感じですね。ペーパーテストの半分もまだいってない感じだと思ってるんです。

審査員はお客さんと一緒

──今回の「avex GIRL'S VOCAL AUDITION」の1次審査は、好きな日本語楽曲のサビを30秒アカペラで歌うことになっています(参照:小室哲哉、avex女性Vo大型オーディション会場で真剣審査)。そのときどんなことを心がけるといいと思いますか?

目の前にいる人を審査員だと思わないことです。歌を聴いてもらってるということはお客さんと一緒だと思うんです。ステージで歌うこととオーディションで歌うことは一緒で、自分のパフォーマンスを1つのショーとして見てもらうわけだから、目の前の人に楽しんでもらう気持ちを大事にしたほうがいいかなって思います。

──そういうパフォーマンスするためのコツとか心得はありますか?

目の前には強面のオジサンたちが並んでるけど(笑)、オーディエンスがちょっと怖い顔してカッチリしたスーツを着てるだけだって。仕事帰りのサラリーマンみたいに思ってたほうが、たぶんリラックスして臨めるんじゃないかと思います。で、自分のパフォーマンスを見てもらって、自分のファンになってもらえるかどうかっていう感じだと思うんです。あとは、歌詞の意味を自分が細部まで本当に理解できるまで、しっかりと読み込むこと。

──そうすることで、歌の主人公の気持ちになれたり、歌われてる情感をイメージできるから。

青野紗穂

そうです。そのために私は自分が体験したことを歌詞のストーリーに当てはめてみたりもしました。

──最後に「avex GIRL'S VOCAL AUDITION」に参加する人にメッセージをお願いします。

オーディションを受けると、自分に新しい発見があったり、取り組むべきことが見えたりすると思うんです。私もそうでしたけど、ひょっとしたら違う方向に道が開けるかもしれないし。だから、受けてみることが大事だし、プラス、自分が楽しめることが大事だと思うので、「がんばる!」っていうより、まずは楽しんでほしいなって思います。そして、あきらめないことです、なんでも。

──8年越しで配信デビューのチャンスをつかんだ青野さんが言うと説得力があります。

あはは(笑)。でも、信じていれば絶対何かにつながると思うので。

──そんな青野さんが考える、これからの時代に必要とされるアーティスト像とは?

形式やジャンルは違っても、目標になるような人物じゃないかと思います。身近に感じられる存在っていうのも全然いいと思うんですけど、なんて言うのかな、夜の海の灯台じゃないけど、道をちゃんと照らしてあげられるような、迷ってる人を導いていけるようなアーティストさんって必要だなって思うんです。

──生き方や考え方を指南してくれるような人?

そうです。違うものは違うし、いいものはいい。人の命の大切さとか自分に関わってくれてる人の大切さ、そういうことを音楽に乗せて伝えられるような歌手って必要だなって。アーティストとしてはもちろん、1人の人間として憧れられるような存在。教会で言う牧師さん的な、身近な存在だけどちゃんと導いてくれる人って大事だなって思うし、私もいつかそういう人になれたらなって思います。

avex GIRL'S VOCAL AUDITION

エイベックスが、未来のスターとなる女性ボーカルに出会い、育て、プロデュースするためのプロジェクト「a-project」の一環として行われるオーディションです。浜崎あゆみ、倖田來未、EXILE、東方神起など数えきれない大物アーティストのヒット曲を制作してきたエイベックスのトッププロデューサー陣が審査員として、応募者全員の「歌唱力」だけではなく、あなたの「声」を直接審査します。書類審査もないので、歌唱力に自信がない人でも気軽にトライできます。受賞者は、エイベックスと契約し、レッスンを無償で受け、トッププロデューサーが育成していくので、今現在のスキルに自信がなくても、「スターになりたい!」「夢にチャレンジしてみたい!」という気持ちだけあれば大丈夫です。

応募条件

11歳~25歳までの女性
(現在小学5年生の方より、2015年8月27日時点で満25歳以下の方)
※未成年者は保護者の同意が必要となります。
※スクール、事務所、プロダクションなどに所属の方も応募可能。ただし、事前に担当者の了承を受けた上でご参加ください。

合格者特典

メジャーデビューに向けてのフルサポート(エイベックスとの契約、レッスンの無償提供、プロデューサーによる楽曲制作)。合格者多数契約予定。

審査内容

エントリー者全員が歌唱審査に参加可能。書類、プロフィール審査なし。お好きな日本語楽曲のサビ部分を30秒アカペラ歌唱。

​審査員

鈴木大輔 / 菊池一仁 / 星野靖彦 / 五十嵐充 / 五戸力 / 丸山真由子

1次審査スケジュール

2015年8月7日(金)北海道 サッポロファクトリーホール
2015年8月18日(火)東京都 TFTホール ホール500
2015年8月21日(金)大阪府 大阪ビジネスパーク 円形ホール
2015年8月24日(月)東京都 泉ガーデンギャラリー
2015年8月27日(木)愛知県 名古屋市中小企業振興会館 第1・2ファッション展示場

エントリー受付中
青野紗穂(あおのさほ)

青野紗穂1997年兵庫県生まれの高校生シンガー。5歳からダンスを習い始める。2007年にエイベックス主催「キラット☆エンタメ・チャレンジコンテスト2007」に出場。約2000人の中からモデル部門の特別賞に選ばれたことをきっかけにエイベックス・アーティストアカデミーで歌とダンスのレッスンを開始。2012年、アメリカ・ニューヨークのApollo Theaterで行われている「アマチュアナイト」のキッズ部門「Stars of Tomorrow」に出場し、優勝を果たす。2015年4月からフジテレビ系「水曜歌謡祭」に“水曜シンガーズ”としてレギュラー出演中。7月には初のオリジナル音源として配信限定アルバム「INTRODUCTION」をリリースした。

配信限定アルバム「INTRODUCTION」

配信限定アルバム「INTRODUCTION」
2015年7月8日発売 / avex trax

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