コロナ禍のアイドル交流事情

──今日はこの6人に集まっていただきましたが、これまでどの程度の交流、親交があったんでしょうか？ まずは総合司会陣の3人、You Never Knowの3人、それぞれの関係性を聞かせてください。

EON　司会の3人はグループでコラボした経験もあるし、顔見知りというか。ごはんも一緒に行ったことあります。

高見奈央　私とEONちゃんはそうですね。prediaさんとは……。

沢口けいこ　しゅかしゅん（大阪☆春夏秋冬）ともベビレとも、がっつりコラボしたことはないよね。でも、同じイベントに出てたりすると顔見知りになってくるんです。

EON　（小声で）あれ、うちらコラボしたことなかったっけ……？

沢口　……あった！ だからこういう距離感でしゃべれるんだ（笑）。EONちゃんとは共演してたね。忘れてた（笑）。

高見　まあ、しゅかしゅんは誰とでも寝る女ってことだね。

EON　ちゃうちゃうちゃう！（笑）

高見　じゃあ、みんなとコラボしてくれる親しみやすい存在かな（笑）。

峰島こまき　（笑）。私たちはコロナの影響で、グループ同士でコラボすることがあまりできなくて。

EON　そっか……！

峰島　なので、クマリデパートさん、MyDearDarlin'さんとは対バンイベントなどで一緒になったことはあるものの、2人と話したことはなかったんです。You Never Knowで一緒になったときも最初はあまりしゃべれなかったんですけど、最近はすれ違ったときに「やっほー」と言える仲になりました（笑）。

咲真ゆか　最近、「@JAM」関連のイベントで一緒になることがあって。クマリデパートさんとは「ネコちゃんになっちゃうよ～」のパフォーマンスにバックダンサーとして参加させていただいたことがあります。ナナランドさんも個人的に好きなんですけど、対バンで一緒になっても話しかける勇気がなかったです（笑）。あと、MyDearDarlin'はデビューしたてなので、2グループとも私にとって先輩なんですよ。

優雨ナコ　最近、ようやく緊張せずに話せるようになってきました。

峰島　私たち3人、みんな人見知りなんです（笑）。

EON　うちらと正反対かもしれない（笑）。

高見　でも、確かにご時世的に楽屋でほかのグループとずっと一緒にいることがないだろうし、話す機会がなくて人見知りなままの子も多いですよね、きっと。

峰島　それこそ「@JAM」も前は大きな楽屋に何グループもいて、好きなアイドルさんに自分から声をかけることもあったんですけど、最近は楽屋内に仕切りがあったりして。話しかけるのがなんだか申し訳ない状況なんですよね。

咲真　MyDearDarlin'はステージデビューして2カ月でコロナが始まっちゃったんですよ。

高見　アイドルのお友達います？

咲真　まあ……顔見知り程度なら（笑）。

高見　そっかー。私たちはライブでコラボすることでアイドル友達が増えて、アイドルとしての悩みを相談して勇気付けられてましたけど、そういう機会がないと難しいですよね。改めてコラボっていいものなんだなと実感します。

優雨　最近、クマリデパートはほかのグループさんの曲をカバーさせていただくことがよくあって。それきっかけで仲よくなることはあります。

高見　ほかのグループの曲をカバーするアイドルが多いなと思ってたんですけど、そういうことなんですね。交流が直にないから、カバーすることでほかのグループへの好きをアピールしてるんだ。

今のアイドルはみんなかわいい

──総合司会の皆さんとYou Never Knowは世代も違いますし、両者は今日がほとんどはじめましてですか？

峰島　ナナランドは今年結成5周年なので、総合司会の皆さんと活動していた時期はけっこう被っていました。特にうちの大場（はるか）はdrop時代も含めるとグループとしての交流もあったみたいで、EONさんのお話は聞いていました。

EON　どんなお話でしょうか!? 大場には全部話してますが、筒抜けってことでしょうか？（笑）

峰島　めっちゃいい人だって言ってました（笑）。prediaさんについてはとにかく大人というイメージがあって、会場で遭遇すると思わず道を開けちゃうくらいでした。

沢口　その反応はこちらも感じてました（笑）。歩いているだけなのに、威圧しているように思われてるなって。

峰島　貫禄がすごすぎて、話しかけるどころか顔を見ることもできなかったです。

沢口　中身はみんな少女みたいなんですけど、見た目がいかついので（笑）、よく怖いイメージを持たれてましたね。

峰島　あと、ベビレさんはアイドルがよく楽曲をカバーしている伝説の存在で、今すごく緊張しています……。

高見　緊張がすごく伝わってきます（笑）。

沢口　こっちも“もらい緊張”しちゃいそう。You Never Knowの3人を見てると世代が完全に違うな、今のアイドルちゃんはみんなかわいいなという印象です。過去のアイドルにケンカを売っているわけじゃないんですけど（笑）、純粋にすごいなと思います。みんなプロアイドルとして完成されている人が多いなって。

EON　（手を目元に持ってきて）目がこんなんやもん！ 目が大きすぎる。おかしいサイズしてる（笑）。

高見　ベビレはコロナ禍になる前に解散したんですけど、今のアイドルは配信のカメラにもアピールしないといけないし、会場のお客さんもないがしろにできないじゃないですか。高いスキルを求められていると思うし、ほかのグループとあまり交流できない中で自分たちの名前を広めていかなきゃいけないから難しい時代ですよね。

「@JAM」のおかげで解散後にも夢が持てた

──高見さんはこれまでも「@JAM EXPO」の総合司会を務めてきましたが、EONさん、沢口さんは現役アイドルとしての活動を終えたばかりのタイミングで、今年初めてこの役職に抜擢されました。

沢口　総合司会のお話をいただいたタイミングが、prediaの解散が決まって、残りのライブが数回しかないという時期で。定期公演の本番の直前に聞いて、「あ、ありがとうございます！ 解散後の予定が全然ないんで助かります！」とすぐOKしました（笑）。グループが解散して次の目標をどうしようかと考えたときに、ラジオと司会業をやりたいと事務所に伝えていたし、アイドルが大好きなので、自分にとって一番うれしい仕事だなと。解散後にも夢が持てたのはこのお話をいただけたからだと思います。

EON　（小声で）深イイ……。

沢口　深くないから（笑）。

EON　私は「＠JAM」のイベントに大阪☆春夏秋冬として最後に出演した次の日に、橋元（「@JAM」の総合プロデューサー・橋元恵一）さんから「総合司会をやってほしい」とご連絡いただきまして。「ついにきたか……！」と思いました。

高見　ついになんだ（笑）。

EON　その「@JAM」ラストのステージのときに橋元さんが薔薇の花束をくださったんですよ。家に帰ったあと、その薔薇の写真を撮って橋元さんに送りつけて、「まだ咲いてます。がんばります！」とアピールした甲斐がありました（笑）。でも、最初はお受けしていいのかなと迷いましたし、「ヤバい、どうしよう」と不安でした。私、総合司会の人数を1人だと思い込んでたんですよ。だから、高見さんが総合司会をやるという発表が先に出たときは、「あ、橋元さんの私への話は嘘だったんだ……」と落ち込みました。

沢口　あははは！

EON　1週間くらい落ち込んでたんですけど、そのあと私が総合司会をやることも正式に発表されて。10年間しゅかしゅんとして活動してきたのでアイドルのことが大好きですし、“2nd”に生まれ変わった大阪☆春夏秋冬も応援していきたいですし、これからもアイドルに携わりつつ、司会の仕事をやっていきたいと思っています。がんばります！

高見　“総合司会パイセン”の私としては、2人の存在はすごく心強いですね。私はグループが解散してから4年も経つんですけど、2人はこの間までアイドルだったわけで。「@JAM EXPO」は3日間を通してアイドルさんとお話する機会が多いので、話を引き出す能力が高い2人は頼りになります。

沢口　でも、3人とも人に頼ろうとしている感じもあって、このままだと誰も何もしない可能性が（笑）。お互いを信頼してるってことですね。

高見　You Never Knowの3人に聞きたいんですけど、総合司会の存在って今まで認識してました？ 実は最初に「@JAM EXPO」の総合司会をやらせていただいたのが、ベビレが解散した次の年で。総合司会と書かれたタスキを書けてグッズの売り子をやっていたら、お客さんの1人から「誰ですか？」と言われたんです。そのときに「もう忘れられてるんだ！」と驚きながらも、逆にうれしくなっちゃって。そこからは新しい出会いを意識するようになったというか、元ベビレの人じゃなくて、高見奈央としてがんばろう、総合司会として認知してもらおうという気持ちになったんですけど、「総合司会って何してる人たちなんだろう？」と思われてそうで（笑）。

峰島　総合司会が発表されるときに、「今年はこの方たちなんだ」って認識してます。

沢口　確かに、ちょっと幻な感じはあるかもしれない。姉妹グループのPASSPO☆のもりし（森詩織）も総合司会をやっていたので、私は身近に感じていたけど、ほかのアイドルの人たちにとってはオープニングとエンディングに出ない限りはあまり出会うことがないからね。私も、何したらいいんだろうと今思っています。

高見　いつもそうなんですけど、具体的に何をするかまだ聞いてないんですよ。

沢口　いつ知るの？

高見　ラジオで橋元さんと共演したときに、「現役のアイドルとコラボしてもらうから」と言われて「えっ！」って驚いたり、そんな感じです（笑）。だから、もしかしたら今年も歌う機会があるかもしれない。