アスリートよりも筋肉疲労のあるパフォーマンス

──お互いのライブは観に行ったりしてますか？

相沢　私はそんなにたくさんは観に行けてないんですけど、妄キャリちゃんのライブは（古川）未鈴ちゃんがけっこう観に行ってます。やっぱりダンスがうまいですよね。

胡桃沢　いやいやいや。でんぱ組さんのライブもすごいじゃないですか。ステージから発せられるパワーやエネルギーがすごい強くて、表情も豊かだし観ていて飽きないです。それに個々が際立ってるのにグループとしての一体感もあって、6人の力だけじゃないプラスアルファが乗っかっているみたいな。そんなパワーは私たちにはまだないなって思うので、でんぱ組さんのライブからたくさんのことを学ばせてもらってます。

相沢　褒められると恥ずかしいですね（笑）。でも彼女たちがすごい練習してるのも知っているし、メンバー同士で支え合いながら力を付けてきたのも見てきたので、なんか昔の私たちを見てるようで懐かしい気持ちになります。

──妄キャリさんのライブパフォーマンスはすごく熱いですよね。かなり動きますし。

胡桃沢　運動量はかなり多くて、整体院の先生からも「アスリートの人よりも筋肉疲労がある」って言われるくらいです（笑）。

──パフォーマンスでは瞬発力が必要な動きが多いので、足への負担はかなりのものかと。

胡桃沢　そうなんです。だからライブ後はヘロヘロになりながらもマッサージを入念にしてメンテナンスする必要があるんですよ。

──勝手なイメージかもしれませんが、ディアステ出身の方にあまり体育会系みたいな人は存在しないと思っていたので意外でした（笑）。

相沢　あのフォーメーションをみんなそろってできるっていうのは才能だと思うんですよね。大人数でそろえるのって本当に難しいですから。それに加えて努力もしてるので妄キャリのライブが楽しくないわけないですよね。

“アイドルの中のアイドル”になりたい

──妄キャリとしてはでんぱ組の活動が気になりますか？

胡桃沢　気になるというか、私たちはすごく負けず嫌いなので比べてしまうことはありますね。例えばでんぱ組さんはこのタイミングでLIQUIDROOMをいっぱいにしてたのに自分たちは今どうだ、とか。私たち、5月15日に赤坂BLITZでワンマンをやるんですけど、やっぱりでんぱ組さんがやったときよりもお客さんを呼びたいと思うし、でんぱ組さんに追いつきたい、追い越したいっていう気持ちは常に持っています。ただ先ほども言いましたけどアイドルとしてのジャンルが違うと思うので、その違ったベクトルでトップになりたいなというのはあります。

──でんぱ組が切り開いてきた道は通らず、妄キャリは自分たちで新しい道を切り開いていくと。

胡桃沢　そうですね。私はもう“でんぱ組.inc”っていうジャンルはすでにあると思っていて。ズバ抜けた存在感とどう差別化していくのかは難しいところですが、違うフィールドで“アイドルの中のアイドル”になりたいという気持ちです。

──それこそ“妄想キャリブレーション”っていうジャンルを作る、みたいな。

胡桃沢　はい。でもまだまだですね。だから今は目の前の壁を1つずつクリアしていくことが最優先です。いろんな人に存在を知ってもらって、その中で私たちらしさ、妄キャリらしさを築いていけたらなと思ってます。秋葉原の体育会系って言われるように（笑）。

──昨年、妄キャリは「DOUBLE COLOR」にてアップアップガールズ（仮）と対バンを行いました（参照：フィジカルNo.1はアプガ？妄キャリと“戦闘的”ライブ）が、アスリート系のアプガとコラボしてもまったく遜色ないというイメージでした。腹筋や押し相撲対決もしてましたね。

胡桃沢　私、押し相撲対決で勝ちました！

相沢　ねむきゅんも昔アプガさんと腕相撲をやって勝ってましたからね。意外とディアステ勢は強い（笑）。

──でんぱ組としては妄キャリにライバル意識はありますか？

相沢　新しいPVとかが発表されるとやっぱり気になって観ちゃうんですけど、私たちとは違う方向性なので悔しいっていうことはあまりなくて「うちらにはできないことをやっているな」みたいに思うことが多いです。どちらかというと吸収できそうなところは吸収したいというスタンスで、普通にライブもドキドキしながら観させてもらってます。やっぱり自分たちにないものは新鮮に感じるんですよ。普通にいいなって思っちゃう。妄キャリちゃんの新しいPV（参照：妄想キャリブレーション7thシングル「魔法のジュース」MV - YouTube）のスカートが光るやつもすごいかわいかった！ 衣装がセクシーでいいね！ もっとやれ！って思った（笑）。

胡桃沢　ありがとうございます！ あれは曲のリズムにあわせて光るんです！ もしかしたら、5月のワンマンで光らせちゃうかも!?

──スカートの中が光るってすごい画期的ですよね。それにやってることは“萌え”なのにライブ自体は激しいというギャップもまたいいです（笑）。

相沢　でんぱ組のメンバーはもう頻繁にディアステに出勤することは難しいんですけど、妄キャリちゃんはライブ以外でもイベントなどを企画してまだまだディアステを盛り上げてくれていて。お店に行ったら会えますし、ライブでもらしさは失わない。妄キャリちゃんはそういう距離感を大事にしてるし、こういった新しいことにもチャレンジするのはすごいなって思います。それに改めてディアステっていうお店がメンバーにとってもファンにとってもいい場所だなって思いました。

「@JAM」のステージで成長させてもらった

──そして8月29日に開催される「@JAM EXPO 2015」に出演する第1弾グループが発表されました。でんぱ組と妄キャリは第1弾発表でエントリーされてましたね。

相沢　もう去年のライブから半年経ってしまったんですね。早い！

胡桃沢　今年も出ることができてとてもうれしいです！

相沢　「@JAM」のステージは毎回ドキドキします。

──でんぱ組は「@JAM」シリーズの一番最初のイベント、2010年の「ヲタJAM」からの付き合いなので、長いですよね。切っても切り離せない縁というか。

相沢　もともとでんぱ組ってアイドルの対バンとか苦手なタイプだったんですけどね。まあ今でもドキドキしちゃいますけど（笑）。やっぱりアップアップガールズ（仮）さんだったり東京女子流さんだったり、「@JAM」で何回もお会いして仲よくなったので、おかげで交友関係がすごく広がりました。

──でんぱ組も含めてそのあたりのグループは「@JAM」常連ですもんね。「KAWAII POP FES」で海外に一緒に行ったりもしましたし。

相沢　違うグループなんですけど本当に仲間っていうか。そういう関係性が築けるのも「@JAM」のいいところです。あとはやっぱり「@JAM」のステージで新曲を発表させていただくこともあったので、あのステージは特別で成長させてもらう機会もたくさんいただきました。「@JAM」がどんどん大きくなっていくから、でんぱ組も続けて出られるようにがんばらないとって！

──追いつけ、追い越せ、ですね。

相沢　今回も横浜アリーナですからね。やっぱり緊張しますよ。私は去年、でんぱ組のステージのほかにも@JAM ALLSTARS 2014の選抜メンバーとしてライブをさせていただきました。ちょうどでんぱ組のライブもあってタイミング的に忙しくて、みんなと振りをあわせたのも本番が初めてだったんですよ。

──でも皆さん、息がピッタリでした。

相沢　本当に緊張してて、1カ所だけ立ち位置を間違えてしまったんです。だけどほかのメンバーの皆さんがフォローしてくれて「みんななんていい子なの！」と感激してました（笑）。

──レコーディングも相沢さんだけ別収録でしたね。

相沢　でんぱ組のライブだけじゃなくて、実は個人的にいろいろなことが重なって気持ち的にしんどくなってしまった時期でもあったんです。気持ちは沈んでいるんですけど、そんな時期でもこうやってレコーディングさせてもらったりステージに立たせてもらえたりして、ファンの人たちが待ってるんだって思ったら塞いでた気持ちもちょっと楽になったんですよ。だからあのときユニットに参加できたことは本当にうれしくて。

胡桃沢　そうだったんですね。

──ああいったドリームユニットが成立するのも「@JAM」のブランド力というか、ファンの人からの信頼があってこそのものだと思いますし、参加してるメンバーも生き生きと楽しそうにやってましたね。

相沢　だから今年も新しいユニットができると聞いて楽しみにしてます！