いつ一緒に飲みに行ってくれますか？

──以前からHISASHIさんはオーイシさんと交流があったとのことですが、今日2人きりでじっくりセッションとトークをしてみていかがでしたか？

HISASHI　想像通りというか、それ以上の方だなと思いましたね。アニメに本気で関わる姿勢とか、今日の収録もそうだし全部に対して全力で向き合っているところが素晴らしいなと。だからこそ作っている曲のメッセージが伝わると思った。ふざけるときも真面目なんだろうな。

オーイシ　うれしいですね……。周りの人には「誰よりもマトモな人なのに、なんで面白いキャラを演じてるんですか」とかよく言われるんですよ（笑）。

──それを見抜かれたと。オーイシさんはシンガーソングライター、コンポーザーの2つの肩書きをお持ちですが、ご自身が歌うときと、ほかのアーティストの方やアニメ作品に楽曲提供するときの心持ちに違いはありますか？

オーイシ　僕の場合は提供曲のほうが気楽に書けますね。言い方はちょっとよくないかもしれないですが、提供アーティストの方が持っている世界観や、アニメのコンセプトに乗っかるだけなので、考えすぎなくてもいい。作曲における最初の工程を省くことができるので、楽に書ける感じはあります。例えばシンガーソングライターとしてノンタイアップで自分の曲を書くときは、ちょっと腰が重い（笑）。こう言うとファンの方に怒られちゃいますが……。

──HISASHIさんもGLAY以外のアーティストに楽曲提供をされていますよね。オーイシさんに共感するところはありますか？

HISASHI　あります。俺も楽曲提供やタイアップ曲のほうが作りやすいんです。例えば「グレンダイザーU」だったら、登場するキャラクターに俺のメッセージを歌わせることができるし、普段よりも攻めた音や言葉が使えるところがある。

オーイシ　わかります。

HISASHI　逆に「なんでもやっていいです」と言われると悩むんですよ。その結果、ゾンビの曲（2016年リリースのシングル「G4・Ⅳ」収録曲「彼女はゾンビ」）とか書いちゃって、ファンの反応を見てから「あ、こっちじゃなかったのか」と焦ることになる（笑）。

──リスナーは、HISASHIさんが次はどんな飛び道具を出してくるのか楽しみにしているところもあると思いますが。

HISASHI　GLAYは王道を書けるコンポーザーのTAKUROがいて、ほかのメンバーも曲を書けるから、それによってどれだけバンドとしての振り幅を拡大していけるかという感じなんですよね。

オーイシ　なるほど。

──さて、お話が盛り上がっているところ恐縮ですが、そろそろお時間でして。最後にお互いに何かメッセージがあれば。

オーイシ　ありますよ！ いつ一緒に飲みに行ってくれますか？

HISASHI　あはははは。

オーイシ　共通の知人もいるので、次はテーブルを囲んでお酒を飲みながら、もっとHISASHIさんとお話ししたいです。

HISASHI　行こう、行こう！