宮崎駿さん、ありがとう
──「人生最推しのキャラクターは?」と聞かれると、どの作品のキャラクターが思い浮かびますか?
TERU それは悩みますねえ。
HISASHI めちゃくちゃ悩むけど……俺は“駿ルパン”!(宮崎駿は「ルパン三世」テレビ第1シリーズ後半から演出に携わり、第2シリーズでは単独で145話「死の翼アルバトロス」、155話「さらば愛しきルパンよ」の演出を担当。その後、1979年に劇場映画初監督作品として「ルパン三世 カリオストロの城」を発表した)
TERU あー!
HISASHI もちろんモンキー・パンチさんの原作のルパンも素晴らしいんですよ。でも、宮崎駿さんが描くルパンからは、人間の業みたいなものを感じる。とにかくあれは「これが観たかったんだ! 宮崎駿さん、ありがとう」という。衝撃的でしたね。
TERU 俺は「Dr.スランプ」のアラレちゃんかな。
HISASHI へえー!
TERU 小学校の頃はずっとアラレちゃんの顔を描いてた。見なくても描けるくらいでしたね。今でも描けるんじゃないかな?
──TERUさんは画家としても活躍されていますが、当時から絵を描くのがお好きだったんですね。
TERU 一時期、本当にマンガ家になりたかったときもあって、ずっとマンガを描いてました。「GLAY EXPO」(1999年よりGLAYが行っている大規模なライブイベント。1999年には幕張メッセで20万人を動員し、当時の単独アーティストによる有料コンサートでの世界最大動員記録を更新した)のパンフレットの企画で、4コママンガを描いたこともあって。本気を出しすぎて、全然つまらなかったんですけど(笑)。
HISASHI あははは。そんなことあったっけ?
TERU あったあった。4人とも描いてるよ。
HISASHI えっ! 俺、忘れてる!
TERU TAKUROは独特な三角の顔の絵を描いてた。そのマンガの最後でTAKUROが「ブッ!!」ってでっかいおならをしてた気がするんだよな。
HISASHI そうだったっけ(笑)。
TERU あと、「GLAY EXPO」のパンフレットでは、毎回好きな作家さんたちにマンガを描いてもらってるんですよ。
HISASHI あれは毎回楽しみだよね。自分たちのご褒美企画。
TERU 本当にそう。
──6月8、9日に埼玉・ベルーナドームで「GLAY 30th Anniversary GLAY EXPO 2024-2025」が開催されますが、今回もそのご予定はあるんですか?
HISASHI ああ! そろそろやらないと! 遅い? ヤバくない?
TERU 6月だもんね。ギリギリかも……。
HISASHI でも、もうけっこういろんな方々に描いてもらったんですよね。
TERU 前回の「EXPO」(2014年に行われた「GLAY EXPO 2014 TOHOKU」)では、「武装戦線」とのコラボTシャツを高橋ヒロシ先生に描いていただいて。
HISASHI そうそう!
TERU あれもカッコよかったなあ。好きなマンガ家の方々と何か一緒に仕事したいという気持ちが、GLAYはいつもあります。僕らの世代はマンガとアニメで育ってきたし。この世代としては。ケータイもゲームもなかったから。
HISASHI 「ジャンプ」全盛期を通ってきたからね。
──TERUさんは今も「ジャンプ」を定期購読されていますよね。
TERU そうそう。でも、定期購読してると、ツアー中に外で買うのがちょっともったいなくなるんですよ。月曜日にコンビニに「ジャンプ」が並んでいても、家に帰ったらあるしなと思って。それで、結局ツアー先で読めるように「少年ジャンプ+」(集英社が運営する電子書籍サービス)に加入しちゃった(笑)。
HISASHI あははは。
TERU コロナ禍に配達が3日間くらい遅れて、待てなかったというのもあるんですけど。尾田栄一郎先生やGReeeeN(現GRe4N BOYZ)のHIDEくんたちがいる「ポケモン GO」のLINEグループがあって、みんな月曜日に「ONE PIECE」の話で盛り上がってるんですよ。俺だけ「定期購読がまだ来てない」ってなって(笑)。
HISASHI 電子のほうが早く読めるの?
TERU 早い! 発売日の0時に更新されるからね。
HISASHI じゃあ「少年ジャンプ+」は読む用、定期購読は保存用だね。
番組を通して、いろんな人に会ってみたい
──今日はTERUさんがアニメ「ダイヤのA –SECOND SEASON-」のオープニングテーマとして書き下ろした「空が青空であるために」、HISASHIさんがアニメ「クロムクロ」のオープニングテーマとして提供した「デストピア」を2人でセッションしました。
HISASHI 89秒のアニメサイズでね。
TERU HISASHIが1分半のバージョンのカラオケを作ってくれたので、それを家で練習して。1カ月前までGLAYのツアーをやっていたので、スムーズにセッションできました。
──今日はGLAYのアニメタイアップソングを披露しましたが、GLAY以外のアニソンで2人でセッションしてみたい曲はありますか?
HISASHI 1回GLAYで「残テ」(「残酷な天使のテーゼ」)やったよね?
TERU あー! ファンクラブイベントでやったね!
HISASHI JIROは「残テ」知らなかったからね(笑)。
──なんと。
TERU そういう人もいるんですよ、世の中には。
HISASHI この曲知らない人いるんだって思ったよね。
TERU セッションしてみたい曲かあ……実は俺、今「北斗の拳」を読んでるところなんです。いろんなマンガを読みすぎて、読むものがだんだんなくなってきちゃって。「ONE PIECE」も100巻以上あるのを10回くらいは読み返してるし。それでひさびさに昔のマンガを読んでみようと思って、「北斗の拳」を全巻買ってダウンロードして読んだらすごく面白くて。
──それでは「北斗の拳」の主題歌、クリスタルキング田中昌之さんの「愛をとりもどせ!!」を。
HISASHI かなりキーが高いけど、声出る?
TERU 出る出る。「YouはShock~♪」って。
HISASHI サビはもっと高くない?
TERU 「お前求め さまよう心 今 熱く燃えてる~♪」って歌えるよ。
HISASHI おお!
TERU いやー、よく覚えてるもんですね(笑)。
HISASHI 全然ギター弾きますよ(笑)。
──披露する機会があるといいですね。
TERU ね! さっき楽屋で「ひと通りゲストを呼び尽くしたら、また呼んで」って言ったんだよね。2回目(笑)。
HISASHI あははは。
──今後「STUDIO HISASHI with Anime」をどういう番組にしていきたいか、HISASHIさんの中にビジョンはありますか?
HISASHI 僕らもアニメのテーマソングを作っていますけど、ほかのアーティストの皆さんはどういう感じで作っているのかなと気になっていて。アニメの内容を知らないまま作る人もいるそうですし、いろんな人に作り方を聞いてみたいですね。
──アニメのことを視聴者の皆さんに紹介しつつ、HISASHIさん自身もアニメやアニソンについて知っていく番組になるという。
HISASHI はい。この番組を通して、いろんな人に会ってみたいです。
──先ほどの収録でTERUさんが「HISASHIはいろんなことを叶えていっている」とおっしゃっていましたが、この先、HISASHIさんがアニメ関係で新しくやってみたいお仕事はありますか?
HISASHI いやー、俺はギターしか弾けないですよ。本当に。
TERU 声優さんは?
HISASHI 1回挑戦したこともあるけど、あれは無理だ。おこがましいですよ。「すずめの戸締まり」の松村北斗さんとかすごいじゃない。天は二物を与えたよ。ああいった作品を観ると、自分はもうできないと思って(笑)。俺は自分ができることだけをがんばります。アニソンで協力できることがあれば、ふらっとギターを弾きに行きますよ。
このアニメを観てくれ!
HISASHIからTERUへのイチオシ作品
「機動警察パトレイバー the Movie」
1989年に発表された、押井守監督の作品です! 押井監督は彗星のごとく現れて、当時から天才と言われていましたね。まだMS-DOSがどうこう言われてる時代に、コンピューターウイルスを描いていて、子供の頃、「何を見させられているんだ、僕らは……!」と衝撃を受けました。あの作品はもう、本当に素晴らしいです。
プロフィール
GLAY(グレイ)
北海道函館市出身の4人組ロックバンド。TAKURO(G)とTERU(Vo)を中心に1988年に活動を開始し、1989年にHISASHI(G)、1992年にJIRO(B)が加入して現在の体制となった。1994年にシングル「RAIN」でメジャーデビュー。1996年にはシングル「グロリアス」「BELOVED」が立て続けにヒットし、1997年に12枚目のシングル「HOWEVER」がミリオンセールスを記録したことでトップバンドの仲間入りを果たす。1999年7月には千葉・幕張メッセ駐車場特設会場にて20万人を動員するライブを開催し、当時有料の単独ライブとしては日本最多観客動員を記録する。2010年4月には自主レーベル「loversoul music & associates」(現:LSG)を設立。メジャーデビュー20周年となる2014年には宮城・ひとめぼれスタジアム宮城にて単独ライブ「GLAY EXPO 2014 TOHOKU」を行った。2023年2月に61枚目のシングル「HC 2023 episode 1 - THE GHOST / 限界突破-」、9月にEP「HC 2023 episode 2 -GHOST TRACK E.P-」を発表。11月よりアリーナツアー「GLAY HIGHCOMMUNICATIONS TOUR 2023 -The Ghost Hunter-」を開催した。デビュー30周年を迎える2024年5月にアニバーサリーシングルをリリース。6月に埼玉・ベルーナドームにてワンマンライブの開催を控えるなど、精力的な活動を予定している。
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