謎のヒーロー、アルカライダー登場

──アルカラを敵視する謎のヒーロー、アルカライダーが地球に現れたようですね。かなり穏やかじゃない雰囲気ですけど。

稲村　僕らをこらしめるために地球から6万光年離れた“アルカランドロス星雲”からやってきたらしいですね。

下上　俺らのことを「地球人になりすましてる」って言ってるらしいな。ほんまに神戸出身やからね、うちの両親に謝ってほしいわ。

稲村　いやいや、ほんまは宇宙人なんやけど、地球で生まれたという記憶にさせられてるのかもしれないよ。

下上　マジかよ！

稲村　そもそも見た目から何から向こうの方が悪そうなんですけどね。設定からしてあやふややし。そこがちょっと愛おしい感じもしますが（笑）。

──いやでもアルカライダーのメンバーそれぞれには詳細なプロフィールも用意されていますよね。

稲村　ああ、あれは僕が……いやイナムライダーさんが徹夜で考えたらしいですよ（笑）。ただ、ヒキーターのプロフィールに「リーチのみでもドラ8での役満に乗せるほどのヒキ」があるという件がありますけど、ドラ12個ないと役満にはならないよってことを言っておきたいですね。8個だと倍満止まりなんで。

疋田　あははは（笑）。宇宙的には8個でも役満になるんかもしれんよ。

稲村　まあそうかもしれんけど、できれば訂正してもらいたいですね。時間がなくて慌てたんやろうな（笑）。

アルカラのライブにアルカライダーも？

──そんなアルカライダーが11月5日にシングル「怪盗ミラクル少年ボーイ」で地球デビューするわけで。なんとアルカラより先にテレビアニメ「怪盗ジョーカー」の主題歌というタイアップも獲得したようです。

稲村　そうですね。僕らはそういうアニメタイアップはしたことないんで、ああアルカライダーはそっち路線、そういう系のバンドなんやなあって単純に思いますね。そういうおいしいとこ取ってくバンドなんやなって（笑）。だって子供向けのアニメやとね、お母さんも聴いてくれることになるわけですから。

下上　あざとさがちょっと伺えますね。

稲村　僕らの名前を引き合いに出してるあたりからしてそうやからね。しかも、ボーカルの声も、バンドの音もほぼほぼうちらと似てますから。これはかなり計画的ですよ。

田原　ギターの音も僕のに似てるなあって思いました。使ってる機材が似てるのかな。リサーチしたのかな。

──アニメに寄り添った内容で、子供のハートを確実にキャッチするであろう仕上がりですよね。

稲村　アニメの内容をすごく意識したっていう話は伝え聞いていますね。僕らがちっさい頃に見ていたアニメの「ドラゴンボール」には絶対あの曲やなっていうテーマソングがあるじゃないですか。アニメの画と音楽がしっかりリンクして記憶に焼き付いているというか。どうやらアルカライダーはそういうところを意識して作ったみたいですね。

──宇宙人なのに「ドラゴンボール」を知ってたんでしょうか。

稲村　ご存じだったらしいですよ。ナメック星に近かったからかな？ まあでもそういう音楽の作り方は僕らも見習うべきところがあるなって思いましたね。歌詞の漢字にルビを打つことで、優しさをアピールしてるところもいいですよね。やっぱ正義のヒーローってルビ打つな、そこは学ぶべきやなってちょっと思いました。もしかすると今後、アルカラの歌詞にもルビが打たれることになるかもしれないです。

──アルカライダーもCDデビューしたわけですから、今後は同じ土俵で闘っていくことになるわけですよね。

稲村　そうですね。僕らのツアーをジャックしにくる、みたいな噂もありますからね。もしかすると対バンすることになるかもしれないです。ま、その際には転換にちょっと時間がかかりますけどね。着替えとかが大変なんで（笑）。

──着替え？

稲村　彼らのね（笑）。いやいや、僕らは完璧に別人ですよ。同時にステージに立つのはちょっと事情があって難しいですけど。いずれ映像の技術が発達すれば同時出演も可能になるかなー。

──映像？ 本当に別人なんですよね？

稲村　別人です！ 彼らは宇宙人ですから！

下上　まあでも、あっちはえらいケンカ腰でなんやかんや言ってきてますけど、彼らのことはよくわからないんでね、なんかがんばってるなあ、がんばってくださいっていう感じですかね。

稲村　そうやね。なんかあったら宇宙に帰ったことに……帰ってもらえばいいわけやから。で、「また来ました！」みたいなこともできるやろうし。都合のええ人たちやな（笑）。