アルテミスの翼 1stアルバム「Wings of Artemis」発売記念インタビュー|10人体制で掲げる“7つのマニフェスト”

ギリシャ神話をモチーフにしたアイドルグループ・アルテミスの翼がステージデビューしたのは2020年11月のこと。コロナ禍の影響で解散を余儀なくされるグループもいる中、不退転の覚悟で立ち上がった彼女たちはメンバーの変遷を経ながら独自の道を歩み続け、今年3月には過去最多人数の10人体制に。そして8月9日に初のアルバム「Wings of Artemis」をリリースした。このアルバムは1200円という手に取りやすい価格でありながら、デビューからの約2年間を総括した集大成的な作品になっている。

音楽ナタリーでは本作の発売に合わせ、メンバーのうちアテナ・シオリ、カナコ・ケンタウロス、フェニックス・リサ、カシオペア・キアラ、ヘルメス・ミズキの5人にインタビュー。新体制の意気込みを“7つのマニフェスト”として宣言してもらい、改めてグループの特徴、魅力に迫った。また特集の後半には残るメンバーのオリオン・ハヅキ、クロノス・ユーホ、オーバーレオ・ルリ、アクエリアス・イオリ、ペルセウス・ツカサのコメントも掲載する。

取材・文 / 小野田衛撮影 / 宇佐美亮

【公約①】
ナチュラルな素材&日々の努力で美を極めます!

──「グループ最大の武器は美貌」とファンからしばしば指摘されています。自分たちとしても、そこは自信があるポイントなのでしょうか?

アテナ・シオリ 自画自賛するのは恥ずかしいんですけど(笑)、これはまったく根拠がない話でもなくて。結成当時、私は最初に加入が決まっていて、そのあとのメンバー選考に関わっていたんですけど、「とにかくかわいい子がいい!」と徹底して言っていたんです。何しろ私自身アイドルのことがよくわかっていなかったし、当時はほかのメンバーもアイドル未経験者がほとんどで。そんな中で何を重視したかというと、ステージにパッと出てきたときに「このグループ、かわいいな。スタイルもいいな」と感じていただけるような見た目の印象でした。

アテナ・シオリ

アテナ・シオリ

カシオペア・キアラ 同じグループのメンバーながら、ステージでハッとすることはありますね。チラっと横を見たら、背が高くてスタイルがいい子ばかりそろっているので。ほかのグループと対バンするときも、なんだか鼻が高い気持ちになります。すまし顔をしながら「やっぱり私も“美”でこのグループに選ばれたのかな?」と(笑)。

フェニックス・リサ 全員の顔がかわいいのは言うまでもないんですけど、水着になるメンバーが多いのも特徴かもしれません。わりと露出をいとわないグループなんですよ。脱いでもイケるメンバーばかりで(笑)。「近代麻雀」さんのイベントや「週刊SPA!」さんのグラビアでも水着になっているから、そういう面からも世の中にアピールしていけたらなと考えています。

ヘルメス・ミズキ でもかわいさとか美しさって一朝一夕で作られるものではなくて、日々の地道な積み重ねなんですよね。スキンケアは毎日めちゃくちゃ気を使っていますし、普段の飲み物も水の3倍のデトックス効果があるというハーブティにしていますし、寝る前は必ずストレッチを入念にするし……。

シオリ この美しさは必然なんですよ。うっかり勝手にかわいく生まれてきたのでなく、高い美意識を10人全員が持っています。

リサ メイク1つをとっても、自分に似合うスタイルをコツコツ研究しています。一応お伝えしておきますが、私たちは全員いじっていないですからね(笑)。ナチュラルな素材と日々の努力で今後も美を極めたいと思います!

【公約②】
唯一無二のコンセプトで強烈な印象を与え続けます!

──楽曲はもちろんのこと、メンバー名から衣装に至るまでギリシャ神話のコンセプトが徹底されていますよね。グループを詳しく知らない人もいると思うので、改めて説明をお願いできますか?

ミズキ 「100年に一度の混沌とした世界に“愛と勇気と友達”を与えるためにギリシャ神話の世界から人間界に降り立った十柱」というのがグループのコンセプトです。と言っても、これだけだと意味がわからないですよね。「100年に一度」とはコロナ禍の世の中を指していて。さらに言うと、「愛と勇気と友達」というフレーズは「アンパンマン」から、「人間界に降り立った」は少年マンガにインスパイアされています。いいとこ取りで成立しているんです(笑)。

ヘルメス・ミズキ

ヘルメス・ミズキ

カナコ・ケンタウロス 衣装に関しては、少しずつ方向性が変わっているところもあるんですよ。でも、高級感があるところはデビュー当時から一貫していて。背中の部分に翼があることで“神話感”を出していますし、やっぱり周りのアイドルさんを見ていても自分たちは独特だなと思うことは多いです。

キアラ 私はもともと普通の名前でアイドル活動をしていたんですけど、アルツバに入っていきなり「カシオペア」っていう名字を与えられて。正直、最初はすごく戸惑いましたが、周りのメンバーも同じように神の名前が付いていたからすぐに慣れました。ちょっと前にTikTokでアルツバの自己紹介動画がバズったことがあるんですよ。メンバーネームとか担当カラーが特殊すぎるから、「何言ってるのかよくわからないけど面白いじゃん」と話題になって。

リサ デビュー当時のアルツバは完全にギリシャ神話のコンセプトを貫いていたけど、その後、王道アイドル路線に寄せていった時期もあるんです。

カナコ それはそれで私たちのビジュアルがハマったし、幅広い表現ができるようになってファンの方も増えたんですけど、今回の新曲「PROUD of」のミュージックビデオでは再びギリシャ神話にコンセプトを戻したんです。原点回帰と言ってもいいかもしれませんね。

【公約③】
十人十色な個性にハマらせてみせます!

──十人十色の個性もグループの武器だとファンの方からよく指摘されています。今年3月には新メンバー3人が加入し、一度は卒業したヘルメス・ミズキさんも戻ってきました。ますます個性派集団になったのでは?

シオリ いや、本当にその通りなんですよ。ますます最強になってしまう(笑)。

アルテミスの翼

アルテミスの翼

カナコ まず、ここにいる新メンバー、カシオペア・キアラちゃんの魅力を解説させてください。ひと言で表すとしたら、「キラキラ系アイドル」。ルックス、パフォーマンス、SNS……すべてがアイドルとしての模範解答と言えると思います。以前から個性豊かだったアルツバのメンバーですが、とうとう最後のピースがそろったという感覚があります。

リサ 同じく3月に入ったアクエリアス・イオリちゃんも、今までのアルツバにはいなかったタイプです。歌がすごく上手で表現力も圧倒的で、要するに実力派ですね。女の子のファンも多いし、今まで届いてなかった層にもアルツバが浸透している実感があります。

カナコ 新曲「PROUD of」は、まさにイオリちゃんが入ったからこそ表現できた1曲だと思います。

ミズキ キャラクター面で注目してほしい新メンバーはペルセウス・ツカサちゃんです。かなりの天然というか不思議ちゃんで、「はてなモンスター」というあだ名がついているんですよ。幼稚園児みたいになんでもかんでも質問してきて。「これってどうなっているんですか?」とか延々と尋ねてくるものだから、「さすがにそれくらい自分で考えてよ!」とみんなからツッコミが入ります(笑)。

キアラ たぶんTwitterを見たらその面白さが伝わると思います。本当に独特な“ツカサちゃんワールド”を持っているんですよ。

シオリ では最後にビジュアルに厳しい私から、昨年10月に加入したオーバーレオ・ルリちゃんの魅力をプレゼンさせていただきます(笑)。ルリちゃんは背が低くて華奢なので、本当にお人形さんみたいなかわいさがあるんです。誰がどう見てもかわいいに決まっているし、個人的にもかなりツボ。でもステージに上がるとダンスはキレキレだし、歌も感情を剥き出しにしながらキメるタイプで、そのギャップがたまらないです。