7人組アイドルグループ・アルテミスの翼の2ndシングル「Lock On !!! / サイノーカイカー!」がリリースされた。
アルテミスの翼は「100年に一度の混沌とした世界に、“愛と勇気と友達”を与えるためにギリシャ神話の世界から人間界に降り立った7柱」というコンセプトのもと、昨年10月に始動。その後幾度かのメンバー卒業・加入を経て、現在はオリジナルメンバーのアテナ・シオリ、ヘルメス・ミズキ、カナコ・ケンタウロスに、新メンバーのスーパーゼウス・カレン、フェニックス・リサ、オリオン・ハヅキ、ヴィーナス・アイリを加えた7人体制で活動している。音楽ナタリーでは7人にインタビュー。新メンバーにフォーカスしつつ、ライブの人気ナンバーである「Lock On !!!」「サイノーカイカー!」をはじめとする2ndシングルの収録曲について話を聞いた。
取材・文 / 近藤隼人 撮影 / 宇佐美亮
新メンバーとして加入したプレイングプロデューサー
──前回のインタビュー時とは体制が変わっていますので(参照:アルテミスの翼「最終ゼンヤ / MONSTERビーツ」インタビュー)、まずは新メンバー1人ひとりにフォーカスできればと思います。カレンさんは今年2月に“プレイングプロデューサー”としてグループに加入しました。
スーパーゼウス・カレン はい。衣装のデザインを考えたり、ライブごとにやりたいことをスタッフさんと相談したりしています。私はこのグループに入る前も8年くらいアイドル活動をやっていて、アルツバのかわいいメンバーたちがもっと世に見つかったらいいのにと思っていたんです。そして自分もメンバーとして加入することになったときに、もっとアイドルとして上に行けるようにと考えてプレイングプロデューサーになりました。
──ここまで活動してみての感想はいかがですか?
カレン 初期メンバー3人はアルツバで活動を始めるまでアイドルとしての経験がなかったので、今までのアイドル業界の常識を覆してくれる存在だと思っていて。それはほかのグループではあまり感じないことで、活動においてプラスになってくるんじゃないかと期待しています。
ヴィーナス・アイリ カレンはみんなと経験値が違うし、グループを引っ張ってくれる頼もしい存在です。
フェニックス・リサ キャラ的にはふわふわしてる感じなんですけど、グループのことになると一番考えて、一番動いてくれます。感謝の気持ちもありつつ、私たちもできることをやっていかなきゃと感じています。
──初期メンであるカナコさん、ミズキさん、シオリさんは、新メンバーがプレイングプロデューサーとして入ってくることに戸惑いは感じませんでしたか?
カナコ・ケンタウロス 私たち3人はアイドル業界のことをホントに知らなくて。何をしたらお客さんが喜んでくれるかとか、そういうことを率先して考えられるメンバーが今までいなかったので、すごく学ばせてもらっています。戸惑いよりもありがたみのほうが大きいですね。
ヘルメス・ミズキ どうしたらアルツバがもっといいグループになるかを常に考えているし、個人的にもアドバイスをくれるし、全体のことも1人ひとりのことまで意識できる子だなと感じています。私たちもそれに応えられるようにがんばっていきたいです。
黙ったら負けやと思ってる
──カレンさんに続いて、4月にはリサさんがグループに加入しました。
フェニックス・リサ 私はずっと関西にいて、東京のアイドルグループで活動するのは初めてなんですけど、ほぼ毎日何かしらイベントがあってメンバーと顔を合わせていて、楽屋にいる時間も含めて常に楽しいです。仲が悪かったらそうは思えないし、疲れたときもがんばろうと思える環境、メンバーたちです。まだ入って数カ月しか経ってないですが、もう1年くらいいるんじゃないかと思うくらいの濃さですね。
──前に所属していたグループとはステージ上も楽屋も雰囲気が違います?
リサ 前のグループも7人組だったんですけど、メンバー間の上下関係がわりとしっかりしていて。アルツバにも上下関係がまったくないわけじゃないですが、かなりフラットな関係性なんですよ。
カレン リサは私がどうしたらいいかわからないことがあって相談すると、必ずいい答えを返してくれます。すごく助けられてますし、グループの中ではトーク担当で、新メンバーなのにトークに関するほとんどのことを担ってくれています。
カナコ ライブ中のMCとか煽りとか、頼りまくりです(笑)。
ミズキ 自分から率先してやってくれて、何も文句が言えないくらい毎回完璧で。私も横で聞いてて楽しいです。
──リサさんはもともとおしゃべりが得意だったんですか?
リサ いや、前のグループではあまりしゃべらず、ステージの端でニコニコしているタイプだったんですけど、先輩メンバーが一気に辞めたときに私がやらなきゃいけない状況になって。それから2、3年くらいでめっちゃ鍛えられたんです。
アイリ ライブで無言になる時間が少しもないんですよ。
リサ 無言になったら事故だからね(笑)。関西人だからか、黙ったら負けやと思ってるんです。
グループ内でボケが渋滞してる
──ハヅキさんもリサさんと同じく、4月にアルツバのメンバーに加わりました。
オリオン・ハヅキ アルツバでは「メンバーみんな顔がかわいいなー」と思いながら活動しています(笑)。ライブも楽しいからアイドル活動をがんばろうと思えるし、アルツバは上を目指せるグループだと感じています。
アイリ ハヅキはとにかく面白いんです!(笑)
カレン 楽屋が華やぐというか、一緒にいると「今日もがんばらなきゃ」と元気が出るような存在です。
リサ 空気を読んでいい感じにしてくれてるんだと思います。みんながちょっと沈んでいても、うまいこと乗せてくれる。
アテナ・シオリ それが素でできてるからすごいと思います。
リサ あとハヅキも関西人だから、オチとかしっかり作ってしゃべってくれます。
ハヅキ そうですね、オチがない会話はちょっとわからないです。
カナコ MCで誰かがボケたら、絶対に関西人の2人が拾ってくれます。ボケたつもりがない人のほうが多いんでけど(笑)。
ハヅキ ツッコみたくもないのに、ツッコまなければいけない状況に毎日置かれてるんです。特にキャプテンのみーたん(ミズキ)が「何言ってるんやろ」と思うことばかり話していて(笑)。天然発言がすごくて、ボケが渋滞してます。
ミズキ ……いつも助けられてます(笑)。
リサ 助けてるわけじゃないでしょ(笑)。れんれんちゃん(カレン)も不意のボケが多いよね。
ハヅキ 本当にボケが多いので、最近はスルーすることを覚えました(笑)。
アイリは声がでかい
──話を聞く限り、初期メンバーや新メンバーということをお互い気にせずに接していて、グループ内の雰囲気はかなりいいみたいですね。
ハヅキ 毎日が学校の休み時間みたいな感じです。
リサ 誰かしら笑ってるよね。
──アイリさんは5月に加入したばかりですが、もうメンバーとしてなじんでます?
アイリ はい! ライブも楽しいし、楽屋も楽しいし、最高です! 入る前はみんな落ち着いてる人ばかりなのかなと思ってたんですが、実際はおかしな人たちというか……(笑)。
カレン いやいやいや、それはあなたのほうがだよ!(笑)
ハヅキ アイリは声がでかいんですよ。
リサ ジャンプする曲でも、1人だけ跳躍力が違いすぎるんです。もともとアイドルオタクだった子で、ファン側の気持ちもわかるので、そういうところは頼もしいですね。
アイリ メンバーでありつつ、オタクの代表としてがんばっていきます(笑)。
──新生アルツバの強みを挙げるとしたら、やはりこの7人全体の前向きな空気でしょうか。
カレン そうですね。メンバーが楽しんで活動しているのが伝わって、ファンの方も楽しいと思ってくれているのかなって。アイドルを応援するうえで楽しさは一番大切だと思うので、それが今のアルツバの強みなのかなと感じています。
リサ あと、メンバー全員の個性がバラバラでそれぞれが面白いキャラクターを持っていて、ただかわいいだけじゃないところもほかのアイドルに負けない自信があります。今の体制になってまだ少ししか経っていないですが、これから経験を積んでいったらさらにいいグループになっていくんじゃないかな。
ミズキ メディアとかにもどんどん出ていって、アルツバならではの面白さをどんどんアピールしていきたいです。一応、面白さもグループのコンセプトに入っているので……。
カレン そうなの!?(笑)
カナコ カッコいい、かわいいはあったと思うけど、面白いはどうだったっけ……。
シオリ たった今追加したということで(笑)。
カレン キャプテンの言うことは絶対なので(笑)。
ミズキ とにかく、そういう部分も出していけたらと思います!
カナコ アルツバにとって今が一番の変化、進化のタイミングだと思うんですよ。体制が変わってチームとして足並みがそろい始めたところなので、大注目です。メンバーが変わったことに戸惑っているファンの方もいるかもしれないですが、私たちとしては「いいからついてこい!(笑)」という気持ちです。
リサ ついてきてくれたら、絶対にいい景色を見せられる自信があります。
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「サイノーカイカー!」を聴いて再出発を決めた