自分史上最高にライブについて考えた1年
──日比谷野音ワンマンという目標に対する思いも聞かせてください。
七瀬 「野音を目指したい」ってれいちゃんがメンバーを代表して言ったのが、去年7月の5周年ライブのときで。その前にメンバーで目標について話し合ったんですけど、私は現実派なので野音という大きな会場でやるとなると大変なこともあるなって最初に思っちゃったんです。でも、グループで1つの目標に向かうときって、誰か1人でも無理って考えてたらダメなんですよね。Appare!は「なんでもやってみなきゃわからない」という考え方のメンバーが多いんですが、自分はそういうタイプじゃないからすっごく考えました。結果的に、野音に向けて全力を出してがんばってみようというという気持ちでみんながひとつになれてよかったです。私たちの気持ちが今まで以上に伝わったのか、ファンの方もメンバーの言葉をしっかり受け取って大きな拍手をしてくれて。ファンの皆さんから応援の言葉を言ってもらえることも増えました。みんなで気持ちをそろえること、その思いをちゃんと伝えることの大切さを学びましたね。
──昨年の全国ツアー「天まで届け!竹の子収穫ツアー」では、どんなものを得ることができましたか?
七瀬 野音という目標を掲げてのツアーで、メンバーみんなでいろいろと考えながら臨んだので、自分の中では大きなターニングポイントになったかなと感じています。自分は緊張するタイプじゃないんですけど、ファイナルの豊洲PITではいい緊張感を持ってライブをやれました。みんなでお客さんに気持ちをしっかりぶつけて、楽しんで帰ってもらうぞ、という思いがあって。約2時間ほぼノンストップのライブでしたが、それをつらい顔せずに乗り越えるのが個人的な目標だったんです。そして、その目標を無事に達成できたかなと思います。今までAppare!は「私たちの背中を押してください」とアピールすることが多かった中、私たちから「ついてこいや!」と示せるライブができたのは大きかったです。
朝比奈 「もっと大きな会場でワンマンをやりたい」というグループの意志をファンの皆さんに伝えたくて、5周年ライブのときに「野音を目指す」と私の口から言ったんですけど、正直、まだ自分が野音のステージに立っている姿を想像できてなくて。こんなこと言っていいかわからないですが、「ホントにできるのかな?」という気持ちもちょっとあります。でも、そんな弱気な気持ちで可能性を潰したくないし、いろんなことにチャレンジしようという思いもあって、とにかくAppare!というグループを知ってもらうためにYouTubeを始めたり、いろんな取材を受けさせていただいたり、たくさんの方に触れる機会をどんどん増やしてるんです。やっぱりライブに大勢の人を呼びたいんですよ、野音ワンマンを実現させるためにも。いろんな媒体を通じて私たちのことを知ってもらって、いろんな人たちにライブに来てもらって、Appare!のライブの楽しさをみんなに伝えなきゃと本気で思ってます。野音ワンマンという目標を決めてから、より真剣に1本1本のライブに向き合うようになりました。2021年は自分史上最高にライブについて考えた1年だったと思います。
──野音ワンマンという目標を立てたことで自分の意識が変わったと。
朝比奈 変わりました。ツアーもそのファイナルの豊洲PITでも、広い会場、野音でやってるイメージで、「会場の後ろのほうまで届けるぞ!」という気持ちでパフォーマンスしました。今は野音を目指してますけど、それが成功したら次の目標を立てて、そこを目指して成功させる、というのをずっと繰り返していきたいです。そして、最終的には東京ドーム!
七瀬 いきなりデカくなったね(笑)。
朝比奈 やっぱり夢は大きくね(笑)。それくらいの国民的アイドルになれたらなって思っています。
工藤 野音という目標は、メンバー全員で考えたんです。大人の方に言われたわけじゃなく、7人で考えて「目指すのはここだ!」って決めて。ただ、私もマイナス思考で、つい、「目標を達成できなかったらどうしよう?」と考えちゃうタイプなんですよ。でも今回、心の底からやりたいと思う目標をお客さんに伝えたら、みんなが応援してくれる気持ちが伝わってきました。ファンの方も「みんなで一緒に叶えよう」と思ってくれているのがうれしくて、今後も自分がやりたいことがあったら、きちんと言葉にしていこうと思いました。
──プラス思考になれたんですね。
工藤 ちょっと勇気が出ました(笑)。あと、去年のツアーはみんなで作り上げていく感じがあって、セトリをみんなで作ったりする過程がすごく楽しかったんです。豊洲PITでは「こんなにたくさんの曲をやるのも初めだし、体調大丈夫かな?」と不安だったんですけど、終わってみればメンバーみんな元気で。あっという間すぎたし、ファンの方の反響もよくて楽しかったです。
たどり着いたのが“王道アイドル”
──野音に対してはどんなイメージを持っていますか?
朝比奈 ほかのアイドルさんのライブ映像をよく観ている中で、めっちゃ楽しそうだなと思ったのが野音のライブだったんです。私たちもいつかこういうライブができたらいいなと思っていたし、目標に掲げたのなら絶対実現したいですね。自分たちらしい、熱くて楽しいライブができたらと思っています。
工藤 私もアイドルさんやバンドさんの野音のライブ映像を観たことがあるんですけど、会場としてはシンプルな野外のステージじゃないですか。そこを私たちの色に染めたいですね。
七瀬 私も好きなアイドルさんの野音ライブのDVDを持っていて、ずっとワンマンをやりたかった場所なんですよ。汗だくで踊るカッコいい姿を見て、私たちも野外のワンマンでたくさん歌って踊って、がむしゃらに汗をかきたいなと思っていたんです。日常生活で汗だくになるのは絶対嫌だけど(笑)、ライブでは思いっきり燃焼したいです。
──熱いライブになること必至の野音ワンマン実現に向けて、自分のパワーアップしたいところがあれば聞かせてください。
七瀬 いろいろありますね。やっぱりAppare!のライブのボルテージを下げることなく、今あるステージの楽しさをさらに伸ばしていきたいという気持ちが強いです。その中でも、自分は表情のレパートリーがもっとあるといいのかなと思っています。表現力を上げて、楽しい曲だけじゃなく、カッコいい曲でもいい表情を見せられるようにしたいです。
工藤 私はみんなで同じものを作り上げていくのが好きだから、メンバーだけじゃなく、ファンの方も一緒にライブの雰囲気を作ってほしいんです。野音は広いし、会場にいる全員とコミュニケーションできるようにしたいなって。私は背が高いので、いつも以上に大きく動いてより巨大になります(笑)。「もっと身長高いと思った」って言われるくらいになりたいです(笑)。
朝比奈 私は、アイドル力とパフォーマンスを磨いていきたいです。この2、3年は誰にも言わず、密かに「自分にはどういうスタイルが合ってるんだろう?」ということを繰り返し考えてたんです。それでたどり着いたのが、“王道アイドル”、“ザ・アイドル”というのが自分のあるべき姿だなという考えで。
──それはなぜですか?
朝比奈 アイドルをやり始めて3年くらい経つと、いろいろなことに挑戦したいという気持ちになるんですけど、5年経った去年くらいに、やっぱり自分はアイドルらしくありたいと再確認できたんです。なので、誰が見ても“ザ・アイドル”と思ってもらえるように、アイドル力を上げていきたいなと考えています。あと、これからもっと大きなステージに立つために、ダンスも歌もパフォーマンス面は絶対伸ばさなきゃダメだなとすごく感じています。そうじゃないと新しいファンが増えないと思うし、今年はただ歌って踊るだけじゃなくて、ちゃんと自分で研究して考えてパフォーマンス力を上げたいです。
──自分を磨きつつ、グループとして大きくなって野音ワンマンを実現させたいと。
一同 そうです!
朝比奈 私たち、「チーム真面目」ですかね。
──そう言えば、グループ名が仮称のままでしたね。
七瀬 わー、私全然考えてなかった(笑)。
朝比奈 ずっと考えてたよ。話を聞いてて、「みんな真面目に考えてるなー」と思ったからチーム真面目じゃないかなって。真面目もいい武器だよ。みんな不真面目だったら大変だよ?(笑)
工藤 ほかの4人が不真面目って言ってるみたいだよ(笑)。
朝比奈 違う違う(笑)。
七瀬 よし、チーム真面目もがんばろう!
一同 おー!
ライブ情報
Appare!TOYBOX レコ発ツアー(※観覧無料)
- 2022年4月9日(土)大阪府 BananaHall
OPEN 12:00 / START 12:30 - 2022年4月17日(日)宮城県 仙台駅前 EBeanS 10階屋上特設ステージ
OPEN 13:30 / START 14:00 - 2022年4月24日(日)東京都 渋谷ストリームホール
OPEN 18:30 / START 19:00
プロフィール
Appare!(アッパレ)
2016年に天晴れ!原宿というグループ名で結成された7人組アイドル。同年7月にアイドルフェス「アイドル横丁夏まつり!!~2016~」でステージデビューし、12月に自主レーベルのTAKENOKO Music より1stアルバム「APPARE! WORLD」を発表した。2018年8月にはアイドルフェス「@JAM EXPO 2018」のメインステージ争奪戦決勝ライブで優勝。2019年6月に全国ツアーのファイナルを東京・Zepp DiverCity TOKYOで開催し、9月にキングレコードからの第1弾シングル「あっぱれサマーっ!!」をリリースすることを発表した。2020年3月に東京・新宿BLAZEで開催したワンマンライブをもって充電期間に入り、7月の結成4周年記念配信ライブにて新体制をお披露目。天晴れ!原宿からAppare!に改名し、新章の活動をスタートさせた。2021年3月に新体制初のアルバム「Appare!Parade」を発表し、7月の結成5周年記念ライブの中で東京・日比谷公園大音楽堂でのワンマンライブ開催を目標にすることを宣言。10月に全国ツアー「天まで届け!竹の子収穫ツアー」がスタートし、12月に東京・チームスマイル・豊洲PITでファイナルを迎えた。2022年3月にニューアルバム「Appare!TOYBOX」をリリースする。