「アオペラ -aoppella!?-」VadLip特集|小野賢章、花江夏樹、増元拓也が語る新グループの魅力

“青春×アカペラ”をテーマにした音楽原作プロジェクト「アオペラ -aoppella!?-」に、内田雄馬、小野賢章、花江夏樹、八代拓、増元拓也、武内駿輔がキャストを務める新グループ・VadLipが加わった。

「アオペラ」はYouTubeでの動画公開や音源のリリースなどを展開中のプロジェクト。8月に東京・江戸川区総合文化センター 大ホールで行われたイベント「アオペラ -aoppella!?- Summer Festival」内でVadLipのキャストが解禁され、内田がLead担当の春宮永臣、小野がLead(2nd)担当の柊迫侃、花江がTop担当の大里帆波、八代が4th担当の反郷粋、増元がBass担当の雛乃秀、武内がHumanBeatBox担当の伊佐良和を演じることが明らかになった。さらにYouTubeではVadLipがAdo「踊」、YOASOBI「怪物」をアカペラでカバーした動画が公開され、VadLipの歌唱力やアカペラのクオリティの高さが話題を呼んでいる。

音楽ナタリーでは小野、花江、増元の3人にインタビューし、VadLipの魅力やカバー曲のレコーディングエピソードなどを聞いた。

取材・文 / 酒匂里奈撮影 / 大川晋児

アカペラという着眼点が面白い

──花江さんと小野さんは、花江さんのYouTubeチャンネルで頻繁に共演されていてご親交があるイメージがありますが、お二人と増元さんはこれまでに共演されたことはあるのでしょうか?

増元拓也 実はあんまりで……花江さんは今日がはじめましてなんですよ。

花江夏樹 そうなんですよ。

──今日が初対面なんですね。ちなみに花江さんと小野さんはもともと「アオペラ」に注目されていたそうで。

花江 (小野)賢章さんが「とんでもないミュージックビデオがある」と「アオペラ」のカバーMVを見せてくれて、それを観てすごくカッコいいなと思いました。

増元 「天体観測」(BUMP OF CHICKENの楽曲)のカバー?

花江 「白日」(King Gnuの楽曲)と「Pretender」(Official髭男dismの楽曲)かな。そのMVを観て、動画配信中に賢章さんと「俺らもアカペラやりたいね」という話をしました。でも「アオペラ」に出してくれという圧はかけてないですよ(笑)。

小野賢章 僕は「ハモネプ」(フジテレビ系「全国ハモネプリーグ - 青春アカペラ甲子園!」)世代なので、あんなにきれいにハモるのは難しそうだし、敷居が高い印象があったのでカバーMVを観て完成度の高さに驚きましたね。あと、「アオペラ」のドラマトラックを聴いていたら「アカペラは耳コピから始められるから参加しやすい」というようなことを言ってて「嘘だろ!?」と思いました。

──確かに、ドラマトラックでは「アカペラは専門知識や楽器が必要ないので参入障壁が低い」と話していましたね。小野さんは「白日」「Pretender」のカバーMVを観たときにはどういう印象を受けましたか?

小野 いろんな歌モノのコンテンツに関わらせていただいていますが、こんなアイデアがあったのかと衝撃を受けました。アカペラという着眼点が面白いし、歌っている声優さんたちの歌のうまさにも驚いて。「声優さんってなんでもできるんだなー」って(笑)。

花江 声だけで構成されているアカペラだからこそ、声優という職業と相性がいいよね。

増元 楽器なしで声だけで曲ができあがるってすごいよね。僕は「天体観測」のカバーMVで「アオペラ」を知って、衝撃を受けました。濱野くん(FYA'M'の猫屋敷由比役を務める濱野大輝)の歌い出しがカッコよくて。だからお話をいただいたときは驚きましたね。

読み通りのキャスティング

──では続いてご自身が演じるキャラクターとパートについてお話いただけますか?

増元 僕が演じる雛乃秀はBass担当です。アカペラに対して積極的なわけではなく、永臣(内田雄馬演じるVadLipのLead担当・春宮永臣)に誘われたからやっていて。あと侃(小野賢章演じるVadLipのLead[2nd]担当・柊迫侃)に対して嫉妬心を抱えていますね。それ以外の人とはまだあまり関係性が明らかになっていないんです。

小野 侃は2nd担当で、永臣に憧れている子です。名前の読み方が“すなお”なのに素直じゃないところが特徴かな。過去に喉を壊した経験があるので、歌に対するトラウマや消極的な思いを持っていますね。

花江 Topの大里帆波くんは明るくてポジティブな感じなんですけど、ちょっと空気が読めない部分があるんです。悪気はないけど気になったことがあったらすぐ聞いちゃうみたいな。ムードーメーカー的な部分があると思います。

花江夏樹

花江夏樹

小野 実はVadLipのキャスト、だいたい僕と花江くんが勝手に考えていたキャスティング通りなんですよ。

増元 キャスティングまで考えてたんだ。すごいな。

花江 賢章さんと「もし俺らがユニットを組むならどういうメンバー構成にするか」と考えて、武内くん(VadLipでHumanBeatBox担当の伊佐良和役を務めている武内駿輔)はボイパ担当だよねと話していたんですよ。

小野 そしてLeadは雄馬だろうと。雄馬は歌がうまいので。

小野賢章

小野賢章

花江 それは「アオペラ」の運営の方にお伝えしていたわけではないので、キャスティングを聞いてちょっと驚きましたね。

増元 蓋開けてみたらびっくりって感じだったんだ。

花江 そうなんですよ。

──今後の展開を楽しみにしています。それぞれの担当パートを聞いた際は、どういう印象を受けましたか?

花江 Topなので一番高いんだろうなってところはわかって。でも2ndと言われてもピンとこなかったかもしれない。

小野 確かに。自分が2ndと聞いたときにいい響きだな、2番目の高さって自分にはちょうどよさそうだなと思ったくらいでした。

増元 Bassはずっと「ドゥードゥー」と言ってるスキャットのような、シンプルな歌い方のイメージがあったんですけど、渡された「踊」(Adoの楽曲)と「怪物」(YOASOBIの楽曲)のカバーの楽譜を見たらけっこう細かく音階が書いてあって。

花江 それぞれがLeadを担当することもあるしね。

増元 そうそう。ありがたく1小節くらいLeadを担当させてもらいました。でも全体的にとんでもなく楽譜を読むのが難しかったです。

増元拓也

増元拓也

花江 わかるなあ。全員の楽譜を見たときに八代(VadLipで4th担当の反郷粋役を務める八代拓)は本当にずっとドゥードゥー言ってるんですよ(笑)。超大変そうだなと思いました。