A応P|スタイリッシュに表現する奇想天外な「おそ松」ワールド

いろんな人間が集まっていて、個性豊かで動物園みたい

──A応P ZEROの皆さんはどのようなメンバーたちですか?

福緒 みんないい子です。初めてできた後輩なので愛おしくて。かまってちゃんな私が絡みに行っても笑顔で迎えてくれるんですよ。この3人は慣れているのであしらってくるんです。だからZEROちゃんにはついお菓子をあげちゃうんですよ。

広瀬 私たちは「へー、そうなんだ」って顔を見ずに話を聞くけど、ZEROの子たちは話し終わるまでちゃんと福緒の目を見ててくれるんです(笑)。

 真面目な話じゃないのにね(笑)。自分がZEROの子たちの年齢だったときのことを思い出しますね。私もこんな感じだったかなって、懐かしくなります。

──フレッシュさを感じます?

A応P

 感じますね。高校生なので会話の内容や盛り上がり方が若々しいんですよ。初めてジェネレーションギャップを感じました。

広瀬 私たちは昔、もっとおじさんみたいなオタクだったと思う。ZEROちゃんはキャッキャッしてて、違うタイプのオタクが入ってきたなという感じがします。

水希 みんな集まると個性豊かで動物園みたいだよね。

福緒 オタクになったきっかけとか、オタクとしての過ごし方が私たちと全然違っていて、そこにジェネレーションギャップを感じました。私たちは教室の片隅で友達とマンガ雑誌を読んでキャッキャッするだけだったんですけど、あの子たちはSNSが発展してからのオタクだからオープンにアニメのことを話すんですよ。

広瀬 彼女たちにとっては友達とソシャゲをやるのは普通のことだと思うんですけど、私が高校生の頃はソシャゲをやってるのは自分だけで。「広瀬さん、何やってるの?」とか言われてたんですけど、今は「◯◯ちゃんもこれやりなよ!」という会話が普通なんだろうなって。だから気楽にオタク生活を送れるんだと思います。

 生き生きしてるよね。

広瀬 胸を張ってよかったものなんだけど、私たちはまだ声を大にして「オタクです」と言うのがはばかられる世代でした。受け入れてもらえないだろうし、受け入れてもらえないんだったら言わないほうがマシだしっていう。

「おそ松さん」に出会えたことに感謝しかない

──A応Pは今回の「まぼろしウインク」で、1期から数えて「おそ松さん」のオープニングテーマを4クール連続で担当しています。

水希 第1期のオープニングテーマ「はなまるぴっぴはよいこだけ」を歌わせていただいてから女性ファンが増えて、目に見えて変化がありましたね。第2期も主題歌を担当させていただくことが決まったときには、「A応Pでよかった」と言ってくださる方がたくさんいて。さらに曲を聴いて「やっぱりA応Pの曲は『おそ松さん』に合ってる」と直接伝えに来てくださる方もいて、すごくうれしいことだなと思います。「おそ松さん」に出会えたことはA応Pにとってはホントに大きな出来事で、感謝しかないです。

 自分もオタクだからよくわかるんですけど、最初に好きになったものがずっと好きで「前の主題歌のほうがよかったな」と思うことってあるじゃないですか。でも「おそ松さん」の曲に関してそう言われることが全然なくて、毎クール曲が変わるごとに「今のほうがもっといい」というリアクションが返ってくるのはすごいことだなと思います。

──カップリング曲「問答無用でGo!!」についても聞かせてください。初めてこの曲を聴いたとき、どのような印象を持ちましたか?

福緒 特撮系の作品に合いそうな曲だなって思いました。あと、メンバーのソロパートが長いのが特徴ですね。いつもはワンフレーズ歌ったら次にパスするんですけど、今回は初めてAメロ全部を1人で歌っていて、ライブで披露するのが楽しみです。

 私たちは1人ひとりの声がバラバラで、クセが強いんです。ソロパートでそれぞれの個性が爆発して、全員で歌うサビではキュッと収まるチームプレイが音源からも伝わると思うので、すごく面白いと思います。

──次のタイアップとしては今年放送予定のアニメ「Cutie Honey Universe」の主題歌を担当することが決まっています。これは元日のTSUTAYA O-EAST公演でサプライズ発表されましたね。

水希 私と広瀬が崩れ落ちて、福緒は号泣して、発表内容を読み上げた巴は放心するっていう(笑)。すごくびっくりしましたね。

広瀬 ネットで「キューティーハニー」の新しいアニメが始まることを知って「えー! 楽しみー!」って思ってたんですけど、その主題歌を私たちが歌うと知って驚きました。昔から観てた作品に携われるのはうれしいし、A応Pのコミカルな声は「キューティーハニー」の服が弾けていくシーンに合いそうです。

福緒 元日まで「おそ松さん」のあとのタイアップなどの活動の展開を知らなくて。「春からどうなるのかな」とメンバー同士で話していたので、またタイアップ曲を歌えることがうれしかったです。

皆さんが見たいと思っているA応Pを見せたい

──今年の4月から6月にかけては東京・渋谷CLUB QUATTRO公演をファイナルとする2ndライブツアー「A応P 2nd LIVE TOUR 2018」が開催されます。

 今回は8都市を回るんですよ。ファンの方との距離が近い会場が多いので、求められていることをできるだけ叶えたいし、皆さんが見たいと思っているA応Pを見せたいですね。1stを超えられるようエンタテインメント性を増やして、皆さんが楽しんで帰れるようにしたいです。

水希 1stツアーがとにかく走り続けたツアーだったので、今回は1つひとつのライブをもっと大事にできたらいいなと思っています。初めてライブをする会場もあるし、ちゃんと爪痕を残したくて。1回1回立ち止まりつつも、ファイナルに向けてつなげていきたいですね。

──今後やってみたいこと、挑戦してみたいことはありますか?

 私はA応Pで劇場版アニメの主題歌を歌いたいです。あと、舞台などの作品にメンバー全員そろって出てみたいですね。

水希 私は個人的に、新しいジャンルのアニメの扉を開きたいです。今までは美少女だけが登場するアニメやロボットアニメを自ら進んで観てこなかったので、今年放送されるアニメに人に紹介できるくらいにハマれる作品があればいいなと思います。

福緒 私はA応Pとしては変わらず楽しい日々が送れたらいいなと思います。

広瀬 そんなことはないんだよ! 人生は楽しいだけじゃ終わらないから(笑)。

A応P

福緒 でも、どんなつらいこともそれを乗り越える楽しみがあったらいいなって。あと私、去年「機動戦士ガンダム 鉄血のオルフェンズ」というアニメにすごくハマって、ガンプラを山ほど買ったんですよ。でも時間がなくて全然作れなくて、本当は塗装もしたいし、スミ入れもしたいし、名シーンの再現もしたいし……。

広瀬 私は巴が言ってたみたいに、メンバーと一緒に演技をしたいですね。全員演技の経験があるので、一緒にやったらどうなるんだろうって。声だけの演技でもいいですし、舞台でもいいですし、みんなでやれたらいつもとは違った気持ちで臨めそうです。あと、4人それぞれのソロ曲がほしいですね。でもそのためにはメンバー1人ひとりがもっと成長しなきゃいけないので、「この子にソロ曲をプレゼントしたい」と思ってもらえるくらいにキャラを磨いて人として成長したいです。4人共歌いたい曲は違ってくるだろうし、面白くなると思います。

──ちなみに、広瀬さんはどんな曲を歌いたいんですか?

広瀬 ハッピー!ハッピー!みたいな曲ですね(笑)。聴いた人が笑って溶けちゃうような曲がいいです。世知辛い世の中なので、私が歌っている間だけでも聴いてる方の心をオレンジに晴れさせたいです。