愛を届けたい
──先ほどお話があったように、アルバムの冒頭にはライブが楽しみになるパワフルなアップチューン3曲が並んでいます。勢いのある、いい始まりですよね。
ありがとうございます! 「零」と「奏世」は“和”がテーマになっているんですよ。蒼井翔太と“和”の組み合わせが好きとおっしゃってくれる方がたくさんいるので、この2曲を聴いた瞬間にすぐピンと来ました。今まで和テイストのダンスチューンはあったんですけど、この2曲のような攻めた和ロックは初めてなんですよね。
──そういったテイストの楽曲を歌うのはどうでした?
難しさはまったくなかったです。蒼井翔太の中にはいろんな色を持っていたいという気持ちがあるからでしょうかね。ナチュラルに歌に染まっていくことで、自然と歌い方が変わっていく感じ。自分でも不思議なんですけど(笑)。
──「零」はミュージックビデオでも和の世界観を表現されていて。
ちょっと花魁っぽい雰囲気がありますよね。体の正面に来る大きな帯や、回るとふわっと開くプリーツが付いた着物を着せていただく一方で、ブーツを履いたきりっとしたパンツスタイルの衣装もあったりして。そういう部分では蒼井翔太らしい部分を前面的に出せたかなと思います。撮影はすごく楽しくて、スムーズに進みましたよ。
──3曲目の「INVERTED」はハイパーなダンスナンバーですね。
テンポの速い縦ノリの曲です。ライブでは絶対盛り上がるでしょうね。“INVERTED”には“反転”という意味があって、「反転した世界でも君のことを想うよ」っていう内容を歌っています。「零」が“太陽”だとしたら、この曲は“月”と言うか。そんなイメージの世界観になっていると思います。ライブの演出にもそんな雰囲気を盛り込んだら面白いかもしれないですね。どうなるかはまだわからないですけど。
──ダンスチューンと言えば、アルバムラストを飾る「SMILE SMILE SMILE」もそうですよね。こちらもすごくカッコいい仕上がり。
この曲ではぜひ踊りたいですね。曲の最後ではひさしぶりにラップもやってますし。
──ラップは得意ですか?
いやー、得意ではないんじゃないかな。でもK-POPが好きでラップが入っている曲もよく聴くので、知らず知らずに備わっているのかも(笑)。この曲自体、K-POPっぽい雰囲気がありますからね。
──ライブという空間に集まるファンへの思いが込められた歌詞もいいですよね。
そうですね。ファンの方からたくさんのものをもらっているので、その分、僕からは愛を届けたいんです。歌詞にもいろんなタイプがありますけど、基本的には全曲通してそういう思いを伝えたいと思ってるんですよね。そこは音楽を始めてからずっと変わってないところではあるんですけど。
なんでわかっちゃうんだろう
──本作の歌詞に関しては、ほぼ作詞家の方が手がけたものですよね。にも関わらず、すべての歌詞に蒼井さんの思いがしっかり描き出されているような印象もあって。歌詞のテーマに関しては作詞家さんと事前に打ち合わせをしているんですか?
いや、それが直接打ち合わせをしているわけではないんですよ。でも、ちゃんと皆さんが僕のことをイメージして歌詞を書いてくださっているのがすごくうれしくて。今回のアルバムで言うと、11曲目の「ココに」の歌詞がすごく印象的で。僕が日本武道館や国立代々木競技場第一体育館のステージ上で思ってたことがそのまま歌詞になってるんですよね。お会いしたこともないのになんでわかっちゃうんだろうって、曲を聴いた瞬間に思ったんですけど。
──作詞と作曲は、℃-uteや水瀬いのりさんなどに楽曲提供をされているKOUGAさんが手がけていますね。
そのKOUGAさんに歌入れのときにお会いすることができたんですよ! ものすごく若い男性の方なんですけど、どうやら僕のライブ映像やTwitterを見てくださったうえで歌詞を書いてくれたようで。普段クリエイターの方となかなかお会いする機会がないし、どんなふうに歌詞を書いてくださっているかを僕はほとんど知らずに歌っていたので、すごくいい経験になりましたね。
──そういった背景を知ると、より感情がこもった歌になりそうですよね。
ホントにそう思います! 今回のアルバムも素敵な歌詞が本当に多くてうれしいですね。「Always Be Together」なんかは英語の部分がすごく多くて。そこでもまた蒼井翔太の新しいチャレンジになったと思います。
──英語パートの歌唱は難しいものですか?
難しかったですね。僕、英語は調べないと意味がわかんないんで言葉の意味をイメージしながら「こんな感じだろうな」って思いながら歌いました。完全に自己流(笑)。
──え、そうなんですか? 発音もお上手だなと思いましたけど。
えー、そうですか? ありがとうございます(笑)。僕は洋楽もあんまり聴いてこなかったんで、自信はないんですけど。あ、でもアヴリル・ラヴィーンさんは好きでよく聴いてたので、そこから自然と吸収してたところがあるのかもしれないです(笑)。
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いろんな人になりきって歌った
- 蒼井翔太「Ø」
- 2017年10月11日発売 / KING RECORDS
-
初回限定盤 [CD+Blu-ray]
3996円 / KIZC-417~8 -
初回限定盤 [CD+DVD]
3996円 / KIZC-419~20 -
通常盤 [CD]
3240円 / KICS-3533
- CD収録曲
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- 零
- 奏世
- INVERTED
- DDD
- イノセント
- Stay With Me!!
- flower
- Powder snow
- Always Be Together
- Hungry Night
- ココに
- SMILE SMILE SMILE
- 初回限定盤Blu-ray / DVD収録内容
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- イノセント MUSIC VIDEO
- DDD MUSIC VIDEO
- flower MUSIC VIDEO
- 零 MUSIC VIDEO
- Making of 0
- 蒼井翔太「蒼井翔太 LIVE 2017 WONDER lab. 0」
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- 2017年10月21日(土)大阪府 大阪国際会議場 メインホール
- 2017年11月5日(日)愛知県 刈谷市総合文化センター 大ホール
- 2017年11月12日(日)福井県 フェニックス・プラザ 大ホール
- 2017年11月25日(土)東京都 両国国技館
- 2017年11月26日(日)東京都 両国国技館
- 蒼井翔太(アオイショウタ)
- 2011年に声優デビュー。「うたの☆プリンスさまっ♪」シリーズの美風藍役で注目を集め、2016年1月にはTVアニメ「ファンタシースターオンライン2 ジ アニメーション」にて地上波アニメ初の主題歌と主人公役を演じた。2016年3月には初の東京・日本武道館ワンマンライブを開催。同年10月に武道館公演の模様を収めたライブBlu-ray / DVD「蒼井翔太 LIVE 2016 WONDER lab. ~僕たちのsign~」と、シングル「DDD」を同時リリースした。2017年1月にはニューシングル「flower」を発表。10月に2ndアルバム「0」をリリースし、地元の福井公演を含む全国ツアー「蒼井翔太 LIVE 2017 WONDER lab. 0」をスタートさせる。