フランスという国で見つけたアコーディオンと説教

──「ANGEL」が「COPPELION」の世界全体を歌っているのに対して、カップリング曲で「COPPELION」のエンディングテーマの「遠くまで」はキャラクター寄り。ヒロイン3人のことを歌っています。しかもアコーディオンをフィーチャーしたアコースティックなサウンドになっている。

KATSU　アニメのオープニングとエンディングの両方を担当させていただくときは、世界観を変えたいなって思っているので。「COPPELION」っていうロゴがイメージさせないんだけど、確かに「COPPELION」の曲であることはわかる内容にしたかったんです。実は「COPPELION」って以前にも一度アニメ化の発表があった作品だったんですけどそのときは延期になってしまって。僕たちを含めて、スタッフはみんな悔しい思いをしていたんです。でも3年の時を経てついに10月にオンエアが決まって、世界初披露ということでフランスのアニメイベントで上映会を開いて。そのときはまだ「遠くまで」はできていなかったんですけど、楽曲を手がけることは決まっていたのでイベントに参加させてもらっていて。そのフランスのセーヌ川のほとりで見たアコーディオン奏者が素晴らしすぎたので、アコーディオンを使った曲にしよう、と。

──ただ言葉は「ANGEL」同様、かなり力強いですよね。

KATSU　それは上映会自体のテーマでもあったんですけど、フランスって世界屈指の原発大国じゃないですか。その国で鳴っていた音をあえて使うことに意味を持たせようとは思いましたね。あと、この曲を攻撃的に聴かせるためのもうひとつのキーポイントになっているのが僕が「説教」って呼んでいる……。

──大サビの「悩む方が簡単で 挫けるほうが簡潔で 自分が何者であるか」「そんな殺伐とした毎日に 嫌気が刺すから ただ歩き出せ」っていうatsukoさんのアジテーションですよね。

KATSU　ええ、その「説教」です（笑）。社会的・政治的なメッセージソングのような曲にはしたかったんです。それで泉谷しげるさんや、あとインディーズの人なんですけどFRYING DUTCHMANっていう人の「humanERROR」っていうポエトリーリーディング系の曲なんかを追いかけていたんですけど、それがすごくカッコよくて。政治的な立場がどうこうというよりも音楽として純粋にカッコよかったので、そういう要素を取り入れてみました。

──そのアイデアをKATSUさんから聞かされたとき、atsukoさんは？

atsuko　KATSUの言っていることは理解できたし、新しいことや人があまりやっていないことをやるのはとても好きなので、作詞はすごく楽しかったですね。この譜割、どうやってライブで歌うんだろう？って思いながらも、ギリギリ歌えるだけの文字数の言葉を詰め込む試行錯誤も面白かったですし（笑）。

すでに埋まりつつある来年のスケジュール

──メッセージ性が強いタフなシングル「ANGEL」が完成し、大晦日にはカウントダウンライブ「ミュージック・ワンダー★大サーカス2013-2014 COUNTDOWN」も待っている。グループの11年目はかなりド派手なスタートを切ることになりましたけど、その11年目、2014年ってすでに構想ってあります？

atsuko　一応、私たちの中ではデビュー日である5月21日まで、来年の5月21日までを10周年イヤーと位置付けていて、まだまだアニバーサリー企画は続けていくつもりですし、その後もいろいろと目白押しになる予定ではありますね。私の来年の手帳もすでに埋まりつつありますし（笑）。

KATSU　本人的には今週や来週のことで手一杯なのにね（笑）。

atsuko　なのになぜか来年の話がどんどん進んでいる（笑）。なので、皆さんも体力を付けてついてきてください。