ナタリー PowerPush - aiko
熱狂ライブの魅力を徹底解剖
著名人の中にもaikoライブの虜は多数存在する。ここからは「15」収録のライブに来場した有名人がつづる、公演の感想とaikoへのメッセージをご堪能あれ。
ライブの感想
ナタリーをご覧のみなさま、こんにちは。漫画家の青野春秋と申します。今回、Love Like Rock vol.5とLove Like Pop vol.15 add.におじゃまさせて頂きました。どちらのライブも最高に楽しかったです。
Love Like Rock vol.5の「ずっと」には魂をゆさぶられました。もう半泣きでした。必見です。
Love Like Pop vol.15 add.はさいたまスーパーアリーナで拝見させて頂きましたが会場の一体感がハンパなかったです。演出もとても感動的で終演まであっというまでした。あの感動がDVDでよみがえるかと思うと今から楽しみでしかたありません。
みなさんもぜひご覧になってはいかがでしょうか? 本当に素敵です。
aikoへのメッセージ
大変お世話になっております。15周年、誠におめでとうございます。aikoさんの楽曲からはいつもインスピレーションを頂いております。ライブも最高ですが新曲もいつも楽しみにしております。これからも素敵な曲たくさん作ってください。
青野春秋(あおのしゅんじゅう)
茨城県生まれのマンガ家。2001年「ヤングマガジン」(講談社)にて「スラップスティック」が第45回ちばてつや賞優秀新人賞を受賞。2005年「月刊IKKI」(小学館)にて「走馬灯」が第17回IKKI新人賞を受賞しデビューを果たす。同誌にて短編数本の掲載を経て、2007年より「俺はまだ本気出してないだけ」の連載を開始する。同作は堤真一主演で実写映画化され、2013年6月15日より全国公開予定。5月30日に「俺まだ」のスピンオフとなる最新刊「俺はもっと本気出してないだけ」が発売される。
ライブの感想
「あんた暑いやろ、それ脱ぎ、ほら、あたし持っといたるから、な!」
ぎゅうぎゅうづめのZepp Tokyoが「milk」に合わせてバウンドをしたあとだっただろうか、aikoはとある客の上着をひょいとつまみあげた。「帰るときスタッフに声かけーや、返してもらえるから!な!」まるで自分しか知らない昔からの友達みたいにそう言った次の瞬間、aikoは誰もが知っている曲を気持ちよさそうに歌い始めるのだ。
当然のように行われたやりとり、だけど私はこんなやりとりを他の誰のライブでも見たことがない。aikoのライブはaikoにしかできない。そんな当然のことを、改めて思い知らされた最高のライブだった。
aikoへのメッセージ
aikoさんのライブに行くと、落ち込みます。心の底から楽しそうに歌うaikoさんの向こう側には、多くの曲を作り、多くの詞を書いてきたこれまでの日々が透けて見えます。自分はここまでストイックになれていただろうか、ここまで何か一つのことを極めようとしてきただろうか……歌声を聴きながら、自分がサボってきたいくつかのことをむき出しにされて、目の前にほれほれと差し出されているような気持ちになります。だけど次の日からは、落ち込んだ分の数倍のやる気が漲ってくるのです。だからaikoさんのライブはやめられません。これからも、たくさんの人のエンジンでありつづけてください。僕たちファンは、そんなaikoさんのエンジンになれるよう、ライブに通い続けます!
朝井リョウ(あさいりょう)
岐阜県出身、1989年生まれの小説家。2009年に「桐島、部活やめるってよ」で第22回小説すばる新人賞を受賞。同作品は2012年に映画化された。2013年に「何者」で第148回直木賞受賞。他の著書に「チア男子!!」(第3回高校生が選ぶ天竜文学賞受賞)「星やどりの声」「もういちど生まれる」(第147回直木賞候補)、「少女は卒業しない」などがある。
ライブの感想
aikoさんのコンサートはありがたいことに過去に2度ほど観に行かせてもらってまして。NHKホールでのLLP、Zepp TokyoでのLLR。どちらとも素晴らしいステージで今回のさいたまスーパーアリーナも本当に心から楽しみにしていました。
驚くことに、aikoの愛は開演前から僕たちに贈られていました。まず入場したときに配られた腕につけるアレ。何が待ってるんだろうと心臓が小躍りを始めます。会場に入ると3万人のaikoジャンキーたちの期待に満ちた笑顔がそこにはありました。
そして、開演。初っぱなからお客さんのボルテージは最高潮。たった1人のaikoの生歌に会場全体が興奮の渦に飲み込まれていく様は圧巻。自分もその一部になれてることに幸せを感じました。続いてその日初めてのMC。ファンたちの全コールに対して1粒残さず全力でレスポンスするaikoの愛は底なしで、畏敬の念さえ覚える始末。そこでaikoが放ちました。ステージからだいぶ遠いランウェイのような道の先の席に向かって「あとでそっち行くからな!」と叫ぶaikoの契りの言葉に心が震えました。そのまま曲が続き、僕の中でその日一番のシーンがやってきました。お決まりの「be master of life」途中のメンバー紹介と客煽りの儀式。
「男子!! 女子!! そうでない人!」 そして最後の「警備員さん!!」
警備員さんが何の迷いもなく応える。
その瞬間! 音が再鳴! サビに戻りまた歌い始めたかと思ったら、aikoが先ほど約束した花道の先端の真ん前にいる客席めがけて全速力で猛ダッシュ。それをきっかけに僕の目頭がブワッと熱くなりました。aikoが走ったその足跡を結んだ道筋が1本の線を作っていくのと同じくして一筋の涙が僕の頬を伝いました。
「♪あたしは味方よ」と話しかけてくれる愛の深さとそのキャパ! 2階席の一番端っこのお客さんまで大きく手を振ってとびきりの笑顔! なんだ、この人の愛は! 愛があふれすぎて、さいたまスーパーアリーナの器では収まりきらない! さいたまスーパーアリーナがもうちっちぇいちっちぇい! aikoがデカすぎる!
涙でボロボロになった僕の視界には、もはや輪郭を持った風景は映らなくなっていました。しかし、あの腕につけた光るアレが曲にシンクロして鮮やかに彩られていく景色が目に飛び込んできて、それはaikoがくれた単なる奇跡でした。
もうそこからは脳内をぐるぐるとかき回されて、終わった頃には茫然。心があふれかえって感動の箱にずっと入り浸っていました。さいたまスーパーアリーナに小さな体でポツンと立ち愛を歌うaikoはあまりにもデカすぎました。
追記:「相合傘」のカッコよさを目の当たりにして、aikoがとんでもない振り幅を持ち合わせてることを痛感しました。
aikoへのメッセージ
いつも生きる元気と勇気、感動と奇跡を贈り届けてくれて、ありがとうございます。
先日のさいたまスーパーアリーナでのライブはおったまげました! あんなちっちゃい体からホールを飲み込むほどのでっかい愛を放出されていて、しかもそれを受け止めるお客さんたちの笑顔もものすごくキレイなもので、それをあの場で共有できて本当に幸せでした。aikoさんの生歌は本当に染み込みます。音源だけでももちろん超良いんですが、それを目の前で体現してくれるliveは本当に圧巻です。
liveこそ、aiko。aikoこそ、live。「no live no aiko」です!
普段、僕もライブを仕掛ける側なので他の方のライブやパフォーマンスを観ると職業病でザワザワするものがあるんですが、aikoさんの公演にはそれが一切なくて、本当にただただ一ファンの目線になってしまいます。なんでかちょっと考えてみたんですけど、aikoさんはお客さん全員と公演中ずーっと真っ裸で会話してるからなんだと思います。歌にしろ、MCにしろ、仕草にしろ、表情にしろ。だから、観てる側聴いてる側のこちらも自然と裸になれて、そこに安心感があるんです。本当にすごいアーティストさんです。
しずるも今度5月に年に一度の単独ライブがあります。よかったら観に来てください。僕も全力のスッポンポンのコントをぶつけます! 横道それたり、長々と失礼しました。とにかく、これからもaikoさんが健康で笑顔でいられますように。
村上純(むらかみじゅん)
1981年生まれ。2003年、池田一真とお笑いコンビ「しずる」を結成。昨年行った単独ライブの模様を収録したDVD「Conte Out」が絶賛発売中。 4/10(日)によしもとライブスペシャル「ずしゃる」、5/6(月・祝)にしずる単独ライブ「僕は僕の横顔を知らない」がそれぞれルミネtheよしもと(新宿)で開催される。
- ライブ映像作品集「15」/ PONY CANYON
- DVD盤 [DVD3枚組] 2013年4月3日発売 / 7875円 / PCBP-55015
- Blu-ray盤 [Blu-ray Disc 3枚組] / 2013年5月1日発売 / 8925円 / PCXP-55015
aiko-Live DVD『15』trailer movie
収録内容
<DISC 1>Love Like Rock vol.5
- 恋愛ジャンキー
- エナジー
- 鏡
- milk
- 恋愛
- 密かなさよならの仕方
- ぬけがら
- 寒いね...
- 二人の形
- 悪口
- ロージー
- 飛行機
- キスする前に
- どろぼう
- 二人
- ライン
- ずっと
- be master of life
- 恋のスーパーボール
- 愛の病
<DISC 2>Love Like Aloha vol.4
- milk
- 愛の病
- 夏が帰る
- ジェット
- ぬけがら
- くちびる
- メドレー
- カブトムシ
- 鏡
- 運命
- ボーイフレンド
- 二人
- 花火
<DISC 3>Love Like Pop vol.15 add.
- ジェット
- 白い道
- 猫
- Power of Love
- より道
- ココア
- くちびる
- Aka
- 傷跡
- 二時頃
- カブトムシ
- ぬけがら
- 運命
- 相合傘
- キスする前に
- be master of life
- クラスメイト
- 自転車
- 桜の時
- beat
aiko(あいこ)
1975年大阪出身の女性シンガーソングライター。1998年にシングル「あした」でメジャーデビューを果たす。その後「花火」「桜の時」「ボーイフレンド」などのシングルがヒットを記録し、2000年に「NHK紅白歌合戦」初出場を果たすなど、トップアーティストとして人気を不動のものとする。女性の恋心を綴った歌詞と絶妙なコード進行によるポップなメロディで幅広いファンを獲得している。2011年には、デビュー13年目にして初のベストアルバム「まとめI」「まとめII」を2枚同時リリース。翌年6月に10thオリジナルアルバム「時のシルエット」を発表し、全国ツアー「Love Like Pop vol.15」「Love Like Pop vol.15 add.」を開催した。2013年はライブ映像作品集「15」を4月にDVDで、5月にBlu-rayでリリースする。
2013年4月3日更新