音楽ナタリー Power Push - 清水エイスケ(Age Factory) × 椎木知仁(My Hair is Bad)
影響を与え合う関係
金廣真悟(グッドモーニングアメリカ)
このCDの中には
大人の階段を昇る度に置いてきてしまった
もしくは淡くなってしまった
大切な感覚や衝動が
そんな色んな大切なもん全てが
永遠の形として
でも確かに生々しく詰め込まれていて
僕は今更
此処まで掛け違えて来てしまったままの
釦を掛け直したくなってしまう。
その感情の出処を何度も確かめたくなってしまう。
カマチュー(DENIMS)
Age Factoryと対バンして話してvo.清水エイスケがいかに音楽に対して真面目でストイックで熱い人かってすぐにわかった。
このアルバムにはAge Factoryの人間性がめっちゃくちゃに出てる。
僕はどんなジャンルでも人間が出てる音楽が好きだ。
北畑欽也(bacho)
力強さと脆さ、大人と子供、夢と現実、そういう相反するものが混ざり合って一つの歌になった。
それは計算して混ぜたのではなく、青春時代特有の体臭みたいなものだ。
気をつけて触れないと、すぐ形が変わってしまいそうなところがまた美しいと僕は思う。
但野正和(最終少女ひかさ)
あまり、音楽を他人に薦めることは得意ではなくて。それは、人それぞれの感性があって。その音楽の中に、ほんの少しでも自分が疑ってしまう箇所があれば。うしろめたさがあるから。
はじめてAge Factoryを聴いた日。清水エイスケが歌いはじめた、その一瞬で、自分まるごと持ってかれた感覚。それは100パーセントだった。すぐに、親友に薦めた。ライバルに薦めた。女の子にも薦めた。
新譜、LOVEを再生する。清水エイスケが発する最初の言葉。それを知ってしまったからには、堂々と胸を張って、闘っていける。逃げるんじゃなく、しっかり向かい合っていける。
クニタケヒロキ(THE FOREVER YOUNG)
『コメント書いてください』って増子に言われて、4時間。
この音源聞きながら夜の久留米を一人でドライブしてしまってる。もう帰ろう、もう一周。繰り返して。
あの三人のライブ見た時と同じように、繊細なのに危なっかしくて、ドキドキして俺の中に溜まるモノぶっ壊してくれて、ずっと笑けてくる。
あと一周聞いたら朝が来るとかな?帰らんと。
でも聞いてしまうんやろな。
あの三人に会いてーな。
Age Factoryを、また好きになってしまったけんさ。
ゆっくり呑もーぜ。記憶なくなるまでね(増子)。
熊谷和海(BURNOUT SYNDROMES)
奈良の海が見える。
存在しない筈のそれを描き出すのは、
Age Factoryが活動の中で見出した、目指すべきサウンドの水平線。
内向的だった彼等が外を向いたことで生じた潮風の煌き。
そしてそんな彼等のひたむきさに心震わせる、僕自身の青さだ。
越雲龍馬(polly)
轟、静、哀、愛、熱、冷
それらをどことなく「LOVE」という1枚の盤に埋め込んだ彼らに嫉妬しています。
嫉妬がありあまる故に“早く解散してしまえ”なんて思ってしまうような憎らしく素晴らしいアルバムだと。
なんだか懐かしい匂いがしました。
小林要司(Large House Satisfaction)
色んな場所で聴いた。
まず朝起きたばかりの耳のままタオルケットにくるまってクーラーをがんがんに効かせて聴いた。
そして前日の酒を抜くために熱い風呂に入って、ドアの外でシャワーに負けないくらいの音量で流して聴いた。
髪を乾かして服を着て町へ出て地下鉄に乗って隣の奴に音量を気遣いながら、何度も音量を調節しながら聴いた。
そうしたら知らない街に着いていた。
イヤホンはずっと耳の中。知らない街で聴いた。
この音楽は俺には必要な音楽だと思った。遠くて近い愛のアルバム。
五味岳久(LOSTAGE / THROAT RECORDS)
今回アルバムLOVEの制作にあたりプロデューサーという立場で関わらせてもらうことになりましたが、同郷の奈良から、しかも現在も奈良在住でAge Factoryのようなバンドが出てきたことは嬉しく思う反面焦る気持ちもあります。
15年前に自分達がLOSTAGEというバンドをやり始めて、長い年月をかけ積み重ねてきたものがあり、失ってしまったものがあります。
若さという一言で片付けられない、言葉では説明出来ない何かです。
こんなことを言うと先輩風吹かせやがってと思われてしまうかもしれませんが、制作期間中、彼らと一緒にいると15年前の自分達とタイムスリップして話をしているような不思議な気持ちになることがよくありました。
Age FactoryのLOVEのような作品を今の俺達には多分もう作ることが出来ません、今の自分にしか出来ないことがあるからそれは当たり前なんですけど。
たまたま同じ奈良に生まれ育って似ている部分があるのかもしれず、ただそんな気がするだけなのかもしれません。
現在進行形の現場感漲る奈良のAge Factoryの作った作品があの頃自分が信じた自分のことを思い出させてくれる。
この素晴らしい作品の制作に関わることが出来て光栄に思います。
制作期間中に何度もメンバーには話しましたが、正直なところこれで売れなければそれはそれでいいと思って。プロデューサーの立場としては無責任なことを言うなと我ながら思います。
世に溢れる使い捨ての消耗品のような音楽とは無縁の、未完成で孤独で、若く美しい純粋な音楽を彼らは奏でました。
それってLOVE以外、何ものでもないですよね。
彼らのLOVEが1人でも多くの人の耳に届けば、それ最高なんですけどね。
佐々木陽平(TheSpringSummer)
何も恐くはないよと歌いだす。
目を背けたくなるくらい青く、決意に満ちた歌が続く。
失う事に抗う事、何かと戦い続ける事。
その隙間からエイスケの優しさが垣間見えた。
LOVEと付けたこのアルバムの意味が俺には伝わった。
エイスケと俺は少し似てる気がする。また飲みに行こう。
Age Factoryがこの先何を見つけるのか、何を守ろうとするのか見続けたい。
椎木知仁(My Hair is Bad)
このバンドの良さがわからない人と僕は分かり合えないかもしれない
飲みすぎた帰り道 橋から見えるマンションがなぜかいつもより綺麗に見えた あの瞬間によく似ている
時代でも 流行でも ファッションでもない
青年たちの最先端
怒っている のではなく 起こっている 売れても売れなくてもいいけど
いつまでも好きだ 年下め 大傑作でした
篠塚将行(それでも世界が続くなら)
僕はロックミュージックに生温いものを求めているわけじゃない。
それでも商業ロックは、コンビニのマニュアルの様に当たり障りなくなっていく一方だ。
飲み込まれて諦めるだけの無気力な日々に、突然流れた疾走。
諦めるにはまだ早すぎる、逃げるなと言われた気がした。
きっと、そう言われた訳じゃない。たぶん、俺がそうしたかっただけ。
本心を呼び起こす本能的な叫び、原始から音楽が続く理由、表彰台には立ち止まらない未完のままの疾走。
ロックの持っている愛情の本質とは、こういうものなのかもしれない。
エイスケ、俺今からちょっとギター弾いてくるわ。
渋谷龍太(SUPER BEAVER)
歳を重ねたからだと思うんだ。
無作為に噛み付いたり、中指立てたりってのしなくなった代わりに、
年相応の余裕ってのかな、私にも出てきた。
だから今、自分よりも若い奴らの活動に、
こんなに心持ちを掻き回されたことに動揺している。
年齢じゃないことは百も承知だけど、新譜を聴いたら、
そういう“大人”であることをいっぺんに放棄したくなった。
うん。あアとね、簡潔に言えば、めちゃくちゃムカつく。かっこいいから。
- Age Factory ニューアルバム「LOVE」 / 2016年10月5日発売 / 2200円 / SPACE SHOWER MUSIC / PECF-3171
- >Age Factory ニューアルバム「LOVE」
収録曲
- Seventeen
- 疾走
- Yellow
- 金木犀
- Night bloomer
- Puke
- Tours
- Veranda
- Mother
- My end
- My Hair is Bad ニューアルバム「woman's」 / 2016年10月19日発売 / EMI Records Japan
- 初回限定盤 [CD+DVD] / 4536円 / UPCH-29228
- 通常盤 [CD] / 3024円 / UPCH-20430
InterFM897「Age Factoryの愛に近づくまで」
2016年10月5日(水)26:00~26:30
<放送内容>
1stアルバム「LOVE」のリリースを記念してAge Factoryの真の魅力に迫るドキュメンタリータッチの番組。ナレーションを担当するのはcinema staffの辻友貴。
Age Factory(エイジファクトリー)
清水エイスケ(Vo, G)、西口直人(B)、増子央人(Dr, Cho)からなるスリーピースバンド。2010年4月の結成以来、地元の奈良を中心に全国で年間100本近くのライブを重ねてきた。2014年12月にデビューミニアルバム「手を振る」を、2015年9月に「NOHARA」をリリース。2016年10月に、LOSTAGEの五味岳久をプロデューサーに迎え1stフルアルバム「LOVE」を発表する。