a crowd of rebellionが8月16日に2ndフルアルバム「Gingerol」(ギンゲロール)をリリースした。
昨年6月発表の「Xanthium」以来、およそ1年2カ月ぶりのアルバム作品となる「Gingerol」。タイトル「Gingerol」は有機化合物の一種である辛み成分で、“現代のロックシーンに風穴を開ける刺激物”という思いが込められている。音楽ナタリーではa crowd of rebellionの小林亮輔(Vo, G)と、彼が高校時代からライブに通い詰め、今も敬愛し続ける存在だというCrossfaithのHiro(B)との対談を企画した。2人に出会いから現在を振り返ってもらったほか、ラウドロックシーンについて思うこと、新作「Gingerol」の感想をたっぷりと語ってもらった。
取材・文 / 石橋果奈 撮影 / 草場雄介
Hiroくんと対談できるなんて夢のよう
Hiro(B / Crossfaith) なんで髪切ったの?
小林亮輔(Vo, G / a crowd of rebellion) いや、暑くて!
Hiro 亮ちゃんは長い髪がアイコンやったのに。
小林 HiroくんからTwitterで「悲しい、つらい」ってリプライが来たから「やっちまったなあ! 一番やっちまったな」と思って。大好きな人に「悲しい」なんて言わせて、僕はなんてことをしてしまったんだと。会うたびに「なんで切ってん!」って言われるし(笑)。
Hiro ふふふ、すみません(笑)。
──昨日、お二人はそれぞれのバンドで「ROCK IN JAPAN FESTIVAL 2017」に出ていて。そのステージ裏で「明日の対談、飲みながらやろうよ」という話になったそうですね(取材は2組が出演した「ROCK IN JAPAN FES.」8月6日公演の翌日に実施)。
小林 Hiroくんがさらっと言ってくださって、「カッコいいー!」と思って!
Hiro せっかく対談の話をいただいたので、亮ちゃんと2人でバーで飲みながらやりたいなと。
小林 Hiroくんと対談できるなんて、本当に夢のような企画で! こんなことになるとは思ってなかったです。僕は高校2年生のときにやってたバンドでもボーカルを担当していて、そのときは「ギャー!」って言ってたんですけど……。
Hiro 「ギャー!」て(笑)。スクリームしてたんよな。
小林 そうです。当時、地元の新潟でBREAK YOUR FISTっていうメタルコアバンドと対バンさせていただくことになりまして、そのときにメンバーの方に「君たちぐらいの年齢ですごいバンドがいる」っていうのを聞いたんですが、それがCrossfaithだったんです。それがきっかけでCrossfaithの音楽にのめり込んで、初めて新潟に来てくれたときにライブに遊びに行って。そこで初めてしゃべったメンバーがHiroくんだったんですよ。
Hiro 亮ちゃん、最初学ランで来てくれてたよね。初めて会ったときホンマにピュアなパワーを感じたし、まっすぐに「好きなんです!」って言ってくれて。その頃は自分たちが全国ツアーを回れるようになったタイミングで、まだそういうふうに言われることもなかったからすごくうれしくて、「何が好きなん?」とか「どんなものに影響受けてんの?」とか、いろんな話をして。で、マイミクになりました(笑)。
──mixiが盛り上がっていた頃ですね。
小林 たぶん2009年とかなので、全盛期ですね(笑)。Hiroくんにマイミク申請して、返ってきたメッセージも僕よく覚えてます。「アツいメッセージありがとう」って書いてあって、「カッコいいなー!」って。
マイケル・ジャクソン踊ってたらリベリオンから電話
──具体的に、Crossfaithのどんなところが響いたんですか?
小林 すべてですね。センセーショナルで、とても刺激的でした。僕はその頃はAlesanaとかスクリーモが好きで。メタルコアもまあまあ聴いてはいたんですけど、そこまでガツッとハマってなかったんです。Crossfaithに出会って「国内でこんなカッコいいバンドがいるんだ」って衝撃を受けました。で、僕はHiroくんと初めて話したあと……2010年頃にa crowd of rebellionに加入したんです。
Hiro あ、亮ちゃんもバンドにあとから加入したメンバーなんや。僕もそうなんです。Crossfaithは2006年結成で、僕は2008年加入なので。メンバーの中では僕が一番歳下なんやけど、もしかして亮ちゃんもそう?
小林 僕も一番歳下です。最年長のメンバーとは8歳離れてる。最初、a crowd of rebellionが“メン募”でギターを募集してるっていうのを見て、「ギターの人が辞めちゃうんだ」っていうのをそこで知ったんですよ。
Hiro メン募! メンバー募集ね、懐かしいなあ(笑)。a crowd of rebellionのことはもともと知ってたの?
小林 僕、普通にファンでライブを観に行ってて。それで心配しながら「ギターの人辞めちゃうんですか? 大丈夫ですか?」っていう連絡をしてました。で、その頃は体育のダンスの授業がすごく嫌でサボってた時期だったんですけど、先生から「マイケル・ジャクソンを踊らないとお前はホントに停学だ」って言われちゃって。
Hiro めっちゃ楽しそうやん。
小林 それで「Beat It」の練習をしてたら、リベリオンのメンバーから電話がかかってきたんです。
Hiro キレッキレで踊ってるときに。
小林 その電話口で突然「お前第一候補だから」って言われて、「いや、なんの第一候補だよ」と思って。「おかしいな」と思ってたら「今からバイト先に行くから」って、雪がものすごく積もってる中グランドキャビンで乗り付けて来て、バッと拾われて、ガストまで連れて行かれたんです。
Hiro なんやそれ(笑)。
小林 ガストで大人4人を目の前にして。「お前やれんのか」って言われて、「やります!」って言ったのが始まりです(笑)。
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Koieのマイクを奪いに行ってた高校生時代のHiro
- a crowd of rebellion「Gingerol」
- 2017年8月16日発売 / Warner Music Japan
-
初回限定盤 [CD+DVD]
3780円 / WPZL-31377~8 -
通常盤 [CD]
2700円 / WPCL-12698
- CD収録曲
-
- C17H26O4
- HOPE
- Nex:us
- NIACIN FLUSH
- Devil Scars
- polyrhythm
- if...
- 294.38g/mol
- MATSURI WWWeapon
- Gorilla Gorilla Gorilla
- リビルド
- karma_葬
- 初回限定盤DVD収録内容
-
Xanthium Tour 2017 [スペシャル冬季講習] - Live at LIQUID ROOM -
- II:α→Ω:II
- Crocus
- Black Philosophy Bomb
- She'll Never Forgive To Be Insulted.
- M1917
a crowd of rebellion ツアー情報
- 「Gingerol Tour 2017 ~拝啓くだらねぇ日々へ~」
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- 2017年9月8日(金)千葉県 千葉LOOK
- 2017年9月10日(日)神奈川県 F.A.D YOKOHAMA
- 2017年9月16日(土)石川県 Kanazawa AZ
- 2017年9月18日(月・祝)長野県 LIVE HOUSE J
- 2017年9月20日(水)茨城県 mito LIGHT HOUSE
- 2017年9月23日(土・祝)栃木県 HEAVEN'S ROCK Utsunomiya VJ-2
- 2017年10月5日(木)宮城県 仙台MACANA
- 2017年10月7日(土)青森県 青森Quarter
- 2017年10月9日(月・祝)北海道 DUCE SAPPORO
- 2017年10月13日(金)岡山県 IMAGE
- 2017年10月15日(日)愛媛県 WStudioRED
- 2017年10月18日(水)熊本県 熊本B.9 V2
- 2017年10月20日(金)福岡県 DRUM Be-1
- 2017年10月22日(日)広島県 SECOND CRUTCH
- 2017年10月28日(土)新潟県 NIIGATA LOTS
- 2017年11月10日(金)愛知県 THE BOTTOM LINE
- 2017年11月19日(日)東京都 赤坂BLITZ
- 2017年11月23日(木・祝)大阪府 BIGCAT
- Crossfaith「FREEDOM」
- 2017年8月2日発売 / Sony Music Records
-
初回限定盤 [CD2枚組]
1600円 / SRCL-9470~1 -
通常盤 [CD]
1300円 / SRCL-9472
- CD収録曲
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- Freedom(ft. Rou Reynolds from ENTER SHIKARI)
- Rockstar Steady(ft. JESSE from The BONEZ / RIZE)
- Diavolos
- 初回限定盤付属CD収録内容
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- Revolution(The Bloody Beetroots Remix)
- Kill 'Em All(Shikari Sound System Remix)
- Rx Overdrive(TeddyLoid Remix)
- Crossfaith「Crossfaith -LIVE IN JAPAN- AT MAKUHARI MESSE」
- 2017年8月2日発売 / Sony Music Records
-
[Blu-ray Disc]
5980円 / SRXL-131 -
[DVD]
4980円 / SRBL-1761
- 収録内容
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- Opening : New Genesis
- Monolith
- We Are The Future
- Jagerbomb
- Kill 'Em All
- Snake Code
- Eclipse
- Wildfire
- Mirror
- Madness
- Photosphere
- Tears Fall
- Scarlett
- System X VIP
- Xeno
- Raise Your Voice
- Devil's Party
- Astral Heaven
- Rx Overdrive
- Revolution
- Drum Solo
- Countdown To Hell
- Leviathan
- a crowd of rebellion(アクラウドオブリベリオン)
- 2007年春に新潟県新潟市で結成されたスクリーモバンド。メンバーは高井佑典(B)、近藤岳(Dr)、小林亮輔(Vo, G)、宮田大作(Vo)、丸山漠(G)の5人。新潟出身のスクリーモバンドとして自らの音楽性を“コシヒカリーモ”と称している。小林の艶っぽいハイトーンボイス、宮田によるデスボイスという対照的なツインボーカルや、扇動的なバンドサウンドとライブパフォーマンスで着実に動員数を増やしている。2014年7月に3rdアルバム「Calendula」をリリースし、同年12月には「COUNTDOWN JAPAN」に初出演。2015年3月にシングル「The Crow」でメジャーデビューを果たした。2016年6月に初のフルアルバム「Xanthium」をリリース。2017年8月に2ndフルアルバム「Gingerol」を発表した。
- Crossfaith(クロスフェイス)
- 2006年11月結成。幾度かのメンバーチェンジを経て、現在はKoie(Vo)、Teru(Program, Vision)、Kazuki(G)、Hiro(B)、Tatsuya(Dr)の5人で活動を行う。2009年4月にリリースした1stアルバム「The Artifical theory for the Dramatic Beauty」が国内メタルコア、スクリーモシーンを活気付ける起爆剤に。その後「Warped Tour UK」「Sound Wave Festival 2013」「Download Festival 2014」「Reading / Leeds Festival 2014」など海外の大型フェスにも多数出演し、各国のメディアに取り上げられる。2014年10月にキャリア初となるシングル「MADNESS」をソニー・ミュージックレーベルズからリリースするが、2015年1月にKazukiが脳内出血の治療によりライブ活動を休止。サポートギタリストを迎えてライブ活動を行う一方で新曲レコーディングを実施し、9月にメジャー1stアルバム「XENO」をリリースした。同月のKazuki復帰後は世界遺産・日光山輪王寺でのライブや日本テレビ系「スッキリ!!」への出演など国内での活動も活発化させる。2016年7月にシングル「New Age Warriors」をリリース。アジアツアーを挟み、9月よりバンド最長ツアー「New Age Warriors Tour 2016」を開催し、2017年2月にツアーファイナルとして千葉・幕張イベントホール公演を大成功に収める。同年8月にニューシングル「FREEDOM」と、幕張イベントホールでの公演の模様を収めたDVD/BD「Crossfaith -LIVE IN JAPAN- AT MAKUHARI MESSE」を同時リリースした。