モチベ爆上がり、最高潮
──1年前にインタビューをさせていただいたときもすでにコロナ禍真っ只中でしたが、的場さんが「モチベーション爆上がりです」と話していたのが印象的でした(参照:虹のコンキスタドール「レインボウグラビティ」インタビュー)。その状態はこの1年間ずっと持続していましたか?
的場華鈴 あのときはイベントができない分、いろんなことをやろうという意味でのモチベ爆上がりだったと思うんですけど、年末からひさびさに有観客でライブをできるようになって、私たちにとって当たり前だったものがいつもとは違うふうに見えたんですよね。新しい視点でライブをすることができているので、そういう意味で今も爆上がり中だと思います。
──途中でモチベーションがダウンすることもまったくなく?
的場 この1年はメンバーの卒業もあって、ファンの方はショックだったと思いますし、私たちにとっても寂しい別れではあったんですけど、グループ的にはずっと波に乗れているかなと。
中村朱里 これまでライブアイドルとしてやってきたので、「会えない虹コンってどうなんだろう?」って私たちもファンの方もお互い不安に思っていた節があった中、画面越しで届けられるものも増えて、悪いことだけじゃなくていいことも多かったと思います。今までとは違う形だけど、逆に距離感が近くなったし、モチベーション的にもずっと上昇してきたんじゃないかな。
山崎夏菜 グループとしては上り調子だったと思うんですけど、私は高校を卒業するタイミングで、この1年すごく将来のことを考えたんですよ。なので、モチベーション的にはぐわんぐわんでした。不安で、将来のことを考えるたびにどうしたらいいかわからなくなって。
──メンバーによっては浮き沈みがあったんですね。
蛭田愛梨 私はこの1年で個人でのお仕事もいただくことが多くなったので、その点でもモチベーションが上がりました。自分がグループの外でお仕事をすることで、虹コンがより広まっていくきっかけになればいいなと思ってがんばってました。
大和明桜 私は去年、今までで一番目に見える成長ができたんじゃないかなと感じています。自分で言うのもあれなんですけど(笑)。ドラマ(「テレビ東京『バイプレイヤーズ〜名脇役の森の100日間~』)の撮影があったり、「@JAM THE WORLD」という番組でレギュラーサポーターというMCの役割を担当させてもらったり。表現の幅が広がったというか……私はもともとカメラに向かってアピールをするのも苦手で、コロナ禍になる前はライブにカメラが入っていても、絶対にレスしないマンだったんですよ。でも、配信ライブだとそうはいかないし、だんだんと表情のレパートリーが増えたのかなと思います。そのおかげでどんどん楽しくなっていきましたね。モチベ爆上がり、最高潮かなって。
大塚望由が電撃復帰を決断した理由
──そんな中、2017年5月に一度虹コンを卒業した大塚さんが新メンバーとして電撃復帰を果たしました。どういう思いがあって出戻りを決断したんでしょうか?
大塚望由 4年前は精神的なことと体調を理由に虹コンを辞めて、大学受験に向けて勉強していたんですけど、勉強している間もその先の人生のことを考えていて、アイドル活動に未練のような気持ちがあったんです。もうステージに上がることは一生ないのかなと考えたりして……やっぱり1回上がると忘れられなくなっちゃうんですよね。たまに虹コンのライブ映像とかを観て、このまま普通に生きていったらもう一生メンバーにも会えないのかな、こんな気持ちのまま死んでいくのかな、とか思っちゃって。一度しかない人生なので悔いのないものにしたかったのと、コロナの影響で今まで当たり前に感じていたことができなくなる状況になって、これから何が起きるかわからないと思ったので、自分の感情のままに動きました。新メンバーオーディションの開催期間中だったので、書類を送って、もふくさんにも連絡して。
──メンバーの皆さんは大塚さんが復帰すると聞いたときは驚きました?
的場 びっくりでしたね。最初は聞いたのは明桜ちゃんだったよね。
大和 本人から電話で聞いたときは、「うれしい」じゃなく「そんな気がしてた」と言っちゃって。なんでその言葉が出てきたのかわからないんですけど、そのあと「今の虹コンめっちゃ楽しいんだよ」とかLINEで送ったりしてました。でも、いざ入ってきたらどうしたらいいかわからなくなっちゃって、心の距離が3メートルくらい空きました(笑)。
大塚 大人になったからなのかと私は受け止めてるんですけど、寂しさはあります(笑)。
的場 (笑)。私は最初に聞いたとき、絶対に面白くなるなと思いました。虹コンにまた入りたいと思ったってことは、やり残したことがたくさんあるってことだろうし、ミーユの白目で始まる「↓エイリアンガール・イン・ニューヨーク↑」をはじめ、ミーユは今の虹コンらしさを作り出した張本人なので。
大塚 みんなこう言ってくれるんですけど、こんなに歓迎してくれるとは想定していなくて。「え、嫌ですが」と言われることを覚悟していたし、みんな気を使ってくれているんじゃないかといまだに思ってます(笑)。
的場 復帰の時期がずれていたら……例えば1年前とかだったらもうちょっと反応が違っていたかもしれないですが、タイミングがすごくよかったんですよね。新メンバーを募集していて、どんな子が来るかなとワクワクした気持ちもあれば不安も感じていた中で、なじみのあるミーユが入ってきて安心感を感じたっていう。
大塚 ありがとうございます(笑)。
──大塚さんは4年前と今を比べて、虹コンが変わったと感じる部分はありますか?
大塚 メンバーの和気あいあいとした雰囲気は変わらないんですけど、4年前はみんな切羽詰まってる感じというか、目の前のことでいっぱいいっぱいなイメージで。今のほうがよりみんな素や個性を出しているし、ぐんぐん成長していると思います。それに比べて私はあまり変わってないので焦りも感じてます。
ああ、やっぱりこういう感じが虹コンだよな
──ここからは「RAINBOW SUMMER SHOWER」の収録曲の話題に移りたいのですが、「世界の中心で虹を叫んだサマー」のミュージックビデオの話から触れさせてください。このMVはセレブと清掃員がいがみ合うドラマパートで始まるという、虹コンらしいカオスな映像になってますね。
山崎 私が現場に付いたときにはもう撮影が始まっていて、何がなんだかわからないまま参加しました(笑)。現場に入るなり「山崎さんそこに立ってください」と言われて、「位置の調整かな?」と思っていたらそのまま撮影が始まっちゃって。周りの子に合わせて「そうだそうだ!」と言ってました。いまだにどういう内容かよくわかってないです(笑)。
中村 鶴見萌と清水理子の戦いを見てなかったんだもんね。
蛭田 何に対しての「そうだ!」かわかってなかったんだ(笑)。
的場 あの2人の言い合い、実はアドリブなんですよ。最近あの2人はケンカの芝居をさせられがちなんです。現場で笑いをこらえるのに必死でした。
──大塚さんはひさびさに虹コンのMV撮影に参加していかがでした?
大塚 「ああ、やっぱりこういう感じが虹コンだよな」と思いました。新メンバー2人はセレブチームと清掃員チームの仲介をするセカチューさんというキャラクターを演じたんですけど、「これ被ってください。ここに立ってください。こう言ってください」とされるがままに撮影しました(笑)。桐乃さんは初めての虹コンのMV撮影なのに、でっかいラジカセを担いで「サマー!」って叫ばないといけなくて、それが気の毒で面白かったです。
山崎 加入して早々にその役目をまっとうされていて。自分だったら恥ずかしくてできなかったと思います(笑)。
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これは朱里の曲じゃん!