ユニコーン手島いさむ、半世紀祝って武道館でカツカレー

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ユニコーンの手島いさむ(G)の生誕50周年を記念したライブ「手島いさむ50祭 ワシモ半世紀」が、8月27日と28日に東京・日本武道館にて開催された。

エコポニーに乗って熱唱する手島いさむ。(Photo by TEPPEI)

エコポニーに乗って熱唱する手島いさむ。(Photo by TEPPEI)

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THE ポッシボーとセッションする手島いさむ。(Photo by TEPPEI)

THE ポッシボーとセッションする手島いさむ。(Photo by TEPPEI)

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「手島いさむ50祭 ワシモ半世紀」のトリを飾ったユニコーンのライブの様子。(Photo by TEPPEI)

「手島いさむ50祭 ワシモ半世紀」のトリを飾ったユニコーンのライブの様子。(Photo by TEPPEI)

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阿部民バンドのライブの様子。(Photo by TEPPEI)

阿部民バンドのライブの様子。(Photo by TEPPEI)

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電大のライブの様子。(Photo by TEPPEI)

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誕生日当日にあたる8月27日公演は手島のためにバースデーケーキが登場するなど祝福ムードに満ちた内容に。続く28日公演もさまざまな演出が随所で盛り込まれ、3時間半におよぶバースデーライブは笑いが絶えない内容となった。

開演時刻の18:30ぴったりに場内が暗転すると、ステージに手島のシルエットが浮かび上がる。スポットライトを浴びた彼はダイナミックなギターソロで2日目の「手島いさむ50祭 ワシモ半世紀」の幕開けを告げた。続けて川西幸一(Dr)とEBI(B)がスタンバイし、「ハレルヤ」から電大のパフォーマンスがスタート。3人は陽気なロックンロールサウンドに乗せて、息の合ったトリプルボーカルを披露していく。手島は「今日は50歳と1日目です。毎日こうだといいね。僕の音楽人生で過去にやってたこと、今やってること、今観てほしいものをだーっとやります。飽きずに観てもらえると思います」とライブの主旨を説明し、30年前に一緒にバンドを組んでいた先輩の河名直行(The STRIPPER)を呼び込んだ。河名をゲストに迎えて披露された「3番街のBack Street」で、手島はギタリストに徹し先輩との共演を存分に楽しんでいる様子。河名とのセッションのあとは手島のライトハンド奏法が光る「Body Guard」、朗らかなムードが漂う「オートクチュール」で電大のステージは終了。川西は去り際にダブルピースを掲げ絶好調であることをアピールしていた。

転換中には手島が香川県にある“手島”を訪れたときのドキュメンタリーを3部構成で上映。のどかな風景と、手島の朴訥なキャラクターや行動に場内は和やかなムードに包まれた。

続いてのアクトは阿部義晴、奥田民生、八熊慎一(SPARKS GO GO)、YO-KING(真心ブラザーズ)、桜井秀俊(真心ブラザーズ)、木内健からなる阿部民バンド。「アンパンマンマーチ」ならぬ「短パンマンマーチ」をバックに登場した5人は、アロハシャツに短パンという涼しげな格好で奥田のソロ曲「御免ライダー」にはじまり、阿部のソロ曲「SUN SET SUN」、地球三兄弟「呼びにきたよ」などを披露した。マルチプレイヤーぞろいとあって奥田がドラムボーカルを務めたり、阿部がギターを弾いたり、八熊がドラムを叩いたり、YO-KINGがドラムパッドを駆使したりと曲ごとにパートをチェンジ。ベテランプレイヤーならではのプレイでオーディエンスをうならせていた。

ライブ後半では奥田が「生のドラムは1人2曲まで!!」というルールを明かし、八熊にリズムボックスを進呈。八熊がリズムボックスのボタンを押すとトロピカルなリズムが鳴り出し、妙に抜けのいい「WAO!」が始まった。オーディエンスはサビで大きく手を振り、本家のユニコーンに匹敵する盛り上がりでメンバーを喜ばせた。ここまでは比較的ライブに集中していた5人だったが、次第に普段の悪ノリモードが顔を出し、阿部が桜井に「サマーヌード」を歌わせようとマイクを向けるなどやりたい放題。最後はABEX GO GO「おせわになりました」が披露され、ゆるくリラックスした雰囲気が漂った。

手島いさむソロバンドのステージは、ダイナミックなギターサウンドが印象的な「birds」から始まった。2曲目の「around again」を演奏し終えた手島は、「テッシーソロです。何回ここに立ってもうれしいですね」と武道館に立っている喜びを明かす。続けてスペシャルゲストのTHE ポッシボーを呼び込んで「さくら」をセッション。会場は華やかな空気に包まれ、オーディエンスは体を揺らしながら彼女たちの初々しい歌声を堪能した。その後は、素朴で力強い歌声と王道のロックサウンドが融合した「Circles」、朗らかなアンサンブルで聴き手を惹き付ける「あの丘へ」が届けられ、「このあとはお待たせユニコーンです!」という手島の言葉で、手島いさむソロバンドの武道館ステージは締めくくられた。

そしていよいよトリのユニコーンの出番へ。まずは近衛兵に扮した奥田、阿部、EBI、川西が現れオーディエンスの視線を釘付けにする。最後にナポレオンを彷彿とさせる豪華な衣装に身を包み、エコポニーを懸命に繰る手島が登場。彼がステージセンターで堂々と手を挙げると、熱狂的な歓声が武道館中に響いた。手島が定位置につき「Feel So Moon」のイントロが鳴り始めると場内の熱気はさらに上昇。手島は「ありがとうございます。感無量でございます。2日間で誕生日会というか誕生式典だよね……」と恐縮しつつ、堂々としたプレイでオーディエンスを惹き付けた。

ライブ中盤では、LEDスクリーンがすべて手島の姿で彩られた「オッサンマーチ」、手島のプレイを大フィーチャーした「WAO!」、奥田のシャウトが響く「服部」などが続き、時折度肝を抜く演出に笑い声が起きる。メンバーが直立不動で見守る中、手島がエコポニーにまたがりアコースティックギターの弾き語りで披露した「オールウェイズ」や、ギターの速弾きやシャウトが炸裂した新曲「新甘えん坊将軍」は特に大きな盛り上がりをみせた。

手島は合間のMCで「50歳になってもまだまだたくさん知らないことがあるなって。50歳になってゴールじゃないなって。これから新たなスタートを切るって感じ」「ユニコーンのライブがいっぱいしたいなって!」と決意を語っていた。「すばらしい日々」で本編を締めくくると、メンバーは行進しながらステージをあとにした。

アンコールで再び現れた手島が「いい眺めです! メンバーいっぺんに呼びます!」と宣言すると、巨大なクラッカーを持った奥田、阿部、EBI、川西が登場。さらにワゴンに乗った巨大なカツカレーがステージに運び込まれてきた。メンバーは「昨日ケーキやったから、今日はフェイバリットフードでカツカレーです」と説明。手島はスプーンを手にすると格闘するようにカレーを頬張り、巨大なカツにかじり付いていた。さらに奥田、阿部、EBI、川西がクラッカーを発射すると、キャノン砲が客席に向かって放たれ祝福ムードは満点に。そして民生の「さてテッシーを讃える歌を」という紹介で「ゴジュから男」が、そして最後に「HELLO」が力強く届けられ「手島いさむ50祭 ワシモ半世紀」は終幕。名残惜しそうに去っていく手島には、この日一番の拍手が送られた。

「手島いさむ50祭 ワシモ半世紀」
2013年8月28日@東京都 日本武道館 セットリスト

電大

01. ハレルヤ
02. 愛の陽炎
03. 3番街のBack Street
04. Body Guard
05. オートクチュール

阿部民バンド

01. 御免ライダー
02. SUN SET SUN
03. 呼びにきたよ
04. 愛する人よ
05. SO SO GOOD
06. WAO!
07. おせわになりました

手島いさむバンド

01. birds
02. around again
03. さくら
04. Circles
05. あの丘へ

ユニコーン

01. Feel So Moon
02. ケダモノの嵐
03. 裸の太陽
04. オッサンマーチ
05. WAO!
06. 服部
07. オールウェイズ
08. 新甘えん坊将軍
09. オレンジジュース
10. ヒゲとボイン
11.すばらしい日々
<アンコール>
12. ゴジュから男
13. HELLO

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読者の反応

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のんのん @nzm_and

テッシー50歳ライブに きうちたけし君が阿部民バンドで出ていたとは。先日のリングサイド3が初見だと思っていた。まんをじして感あるなあ。テッシーが手島に行ったVTRだけ鮮明に覚えている。
https://t.co/oumS3Xt1m5

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