7月26日から28日にかけて、新潟・苗場スキー場で恒例の夏フェス「
通算17回目、苗場に会場を移してからは15回目となる今回のフジロック。3日間の来場者数は延べ10万1000人(1日目3万人、2日目4万人、3日目3万1000人)、前夜祭を含めると11万1000人もの動員を記録した。
昨年は3日間とも快晴だったものの、今年は午前中は晴れ間を見せつつも午後から雲行きが怪しくなり、夕方から夜にかけて強い雨が振る“フジロックらしい”3日間となった。今回のレポートでは国内アーティストを中心に、今年のフジロックの様子を伝えていく。
■1日目:7月26日(金)
初日の7月26日、GREEN STAGEのトップバッターを務めたのは「ROUTE 17 Rock'n'Roll ORCHESTRA」と名付けられたスペシャルバンド。池畑潤二(Dr)、井上富雄(B)、松田文(G)を軸にした10数名からなるロックオーケストラをバックに、
もちろん海外勢も各ステージで熱いパフォーマンスを展開。CJラモーンはRAMONESの名曲を連発し、YELLOWCARDはキャッチーなナンバーを次々に繰り出していった。そしてMY BLOODY VALENTINEが「You Made Me Realize」でいつもよりも短いノイズサウンドを聞かせ終わる頃には、苗場に大粒の雨が降り始めた。この雨は夜遅くまで降り続いたが、
BRAHMANの感動的なステージが終わると、再び強い雨が降り始める。ヘッドライナーの時間が近付くにつれ、稲光が会場を一瞬だけ明るくし、続いて雷の音が大きく鳴り響く中、シンプルなステージ上にマイクなどが用意され、続いておもむろにトレント・レズナーが登場。GREEN STAGEの初日ヘッドライナー、NINE INCH NAILSのライブはこうして唐突にスタートした。9月にリリースされるニューアルバム「ヘジテイション・マークス」収録曲から始まったNINのステージは、「March Of The Pigs」「Terrible Lie」「Closer」「Gave Up」など初期の楽曲を要所要所に挿みつつ進行。トレントはときにバンド編成で、ときに打ち込みを軸にした編成で独自の世界を作り上げていった。そして「The Hand That Feeds」「Head Like A Hole」で盛り上がった後に、ライブは「Hurt」でしっとりと終了。4年ぶりに再始動したNINの初ステージは悪天候をものともせず、大成功のうちに幕を閉じた。
またこの日はWHITE STAGEでスクリレックスが派手なステージセットを用いて、ヘッドライナーにふさわしいDJプレイを披露。FIELD OF HEAVENではCharがスペシャルゲストを多数迎えて2時間にわたるステージを繰り広げた。そして23:00からは恒例の「オールナイトフジ」がORANGE COURTで実施され、翌朝6:00まで濃厚なダンスパーティが展開された。
■2日目:7月27日(土)
前夜の雨が嘘のように晴れ渡ったフジロック2日目、GREEN STAGEのオープニングを飾ったのは
この日は3日間のうちもっとも動員が多かったこともあり、どのステージにも大勢の観客が足を運んだ。FIELD OF HEAVENに登場したSKINNY LISTERは前夜祭でも最高のステージを披露したこともあり、この日もライブでも大きな盛り上がりをみせた。またWHITE STAGEではCOHEED AND CAMBRIA、KILLSWITCH ENGAGEといったUSへヴィロック勢、THE CHERRY COKE$、
WHITE STAGEでは6年ぶりに復活したJURASSIC 5が中日のヘッドライナーを務めた。約1万人を収容することができる会場には、後方までびっしり人が埋まり彼らのフジロック初出演を歓迎した。グループに復帰したカット・ケミスト、そしてDJヌ・マークの2DJに、フロントを固める4MCという最強の布陣でライブは進行し、エンタテインメント色の強いステージングで大勢の観客を喜ばせた。
■3日目:7月28日(日)
この日も各ステージのトップバッターは日本勢が務め、朝からフジロック最終日を景気付けた。午後になるとGREEN STAGEにはウィルコ・ジョンソンが登場。末期のすい臓がんと診断されたことが報道され、その後の動向に注目が集まっていたが、この日のステージではそんなことを一切感じさせない鬼気迫るギタープレイで会場を沸かせた。
最終日も午前中から何度か小雨がぱらついたが、15:00を過ぎた頃からついに強い雨が降り始める。そんな中、WHITE STAGEでは気鋭のガールズバンドSAVAGESが硬質なアンサンブルで観客を魅了。GREEN STAGEには加藤登紀子&THEATRE BROOK-半世紀ロックが登場し、世代を超えたピースフルな歌声を響かせた。ジョン・レノンのカバー「Power to the People」を歌う頃には雨も上がり、加藤登紀子が「雨は上がりましたか? これもピープルパワーだね」と言って観客とともに喜びを噛みしめた。
夕方のRED MARQUEEには
GREEN STAGEではVAMPIRE WEEKENDが、WHITE STAGEでは
その後もRED MARQUEEやTHE PALACE OF WONDERでは朝5:00までライブやDJなどが続き、17回目のフジロックは大きなトラブルもなく閉幕した。
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